10月21日午後、カンテレ『ウラマヨ!』で、50年近い歴史を持つテーマパーク・東映太秦映画村で初めてとなる本格的なハロウィンイベントについて特集。わずか入社1年目ながらイベントプロデューサーを務めるやり手社員の奮闘の裏側をのぞき見しました。
今回の番組は「秋に勝負をかける人たちの裏側」と題して、ハロウィンかぼちゃを作る農家や大阪の岸和田だんじり祭で14年間を共にしたコンビの卒業などに密着。その中で登場したのが、映画村のハロウィンイベントの仕掛け人・長野加奈さん(24)です。
京都の人気観光地・東映太秦映画村は、東映京都撮影所の屋外セットを一般公開したテーマパークとして昭和50年にオープン。実際に使われた時代劇のセットの見学や迫力満点の忍者ショーなど、映画に関する様々な体験ができるスポットです。
そんな映画村が今年の秋に勝負をかけているのが和風ハロウィンイベント「お狐ハロウィン」。人気アニメ『鬼滅の刃』に狐のお面を被ったキャラクターがいたことなどから、狐ブームが起きていたこともあり、和風の妖怪のイメージがある狐をモチーフとし、園内はまさに狐だらけです。
企画した長野さんは去年11月入社の1年目社員。先輩いわく「めちゃくちゃ優秀で、すでに映画村のエースです」とのことで、社員の平均年齢が50代の中、これまでの映画村にない発想で村内に活気をもたらしています。
「化け狐さんみーつけた!」楽しそうに声を張り上げる子供が見つけたのは、狐のしっぽが付いている町娘。映画村で本物の俳優たちが扮している町人や忍者などの中に“化け狐”が潜んでいて、その合言葉を言うと口止め料として何かいいものがもらえるかも…というハロウィン企画の一つ「化け狐を探せ!」です。
この企画について長野さんは「村内を役者さんが歩いていても、お客さんは声を掛けづらいかもしれないんですけど、狐のしっぽが付いてることで、ちょっと声を掛けやすくなるかなと。役者さんの参加で、より映画村らしいイベントになると思いました」と緻密な企画意図を紹介。
ほかにも、白壁が続く特に何もなかった場所に500個の狐面を並べ、映えるフォトスポットに生まれ変わらせたり、狐や鳥居の最中がのった“お狐サンデー”等の可愛らしい狐フードを充実させたりするなど、オジサンだらけの先輩たちにはないセンスが光ります。
また狐フードの一番人気“きつねカレー”については、「試作では、ちょっとかわいくなかったんです(笑)。店で狐の顔をつくるのが難しく、提供時間の長さや『この人しかできない』ということにつながってしまうので」と開発の苦労に触れた上で、「だったらお客さんが自分でのせて楽しむものにしてしまえばいいんじゃないかなという発想で(笑)、提供後に目や口の最中で顔を完成させてもらうという形にしました」と語り、お店側の作業効率の悪さをお客さん側のエンタメ要素に変えて両者ハッピーに解決。入社1年目とは思えない仕事ぶりです。
スタジオに登場した長野さんに、MC・ブラックマヨネーズ吉田さんは開口一番「アイデアがバンバン通ってますけど、もう乗っ取れるんちゃいますか?」と大絶賛。しかも今回のハロウィン後も、次の年末年始、2024年の春、GWと、映画村では半年先まで長野さんの企画4連発が決定していると聞くと、「1回言うてみたらどうです?『あんたら悔しないんか!』って」と、長野さんにかわって先輩たちにハッパを掛けていました。
そして、社内での上下関係について「最初は『何を若造が言っとんねん!』だったでしょ?」と小杉さんが尋ねると、長野さんは「皆さん私の親世代なんで、子供に接するように優しく、『いいよ~』みたいな感じで(笑)」とアットホームな職場環境だと笑顔。
長野さんと一緒に登場した、最も年齢が近い社員・喜多さん(47)に「上の人間は『調子乗らせんなよ!アイツ!』とか言うてなかったですか?」と確認してみても、「企画を聞いた時点で、『全て任せよう』という空気になりました(笑)」とのことで、名実ともに“映画村のエース”として活躍している長野さんなのでした。
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(関西テレビ10月21日(土)午後1時放送『ウラマヨ!』より)