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家庭を犠牲にしても刑事の仕事を優先させてきたシングルマザーの松本まりか。子育てとキャリアの現実に共感!

2023.11.21

家庭を犠牲にしても刑事の仕事を優先させてきたシングルマザーの松本まりか。子育てとキャリアの現実に共感!
第6話は、円(橋本環奈)と藤堂(松本まりか)が立ち寄った喫茶店で運悪く強盗犯とはち合わせてしまったことから始まります。強盗犯は闇バイトで集まった3人の若者、ナツメ(大友一生)・トウマ(今井柊斗)・ヤマト(西野 光)。互いに初対面の彼らは、指示役の「マイマイ」こと米山(三浦健人)の指示で、店にあるはずの2000万円を持ち出す計画でした。さらに悪いことにナツメは拳銃も所持しています。

円と藤堂は椅子に縛りつけられ、監禁状態に。湯川たちは万町署で連続闇バイト強盗事件の捜査会議をしていて、円と藤堂のピンチに気づきません。そんな状況の中、円は持ち歩いていた大量のお守りの中から、家内安全の赤いお守り袋を取り出します。実は、GPS付きの防犯用お守りだというのです。円がお守り袋のボタンらしきものをポチポチと押すと・・・なんと!円の机に置かれたサボテンの人形が「まどか、超ピンチ!超ピンチ!」と音を出しながら光り、踊り始めました。第1話から円のデスクで存在感を放っていたサボテンが、ここへきて大活躍!サボテンの動きに 気づいた須賀(佐藤二朗)が刑事課メンバーに異変を知らせます。X(旧Twitter)でも「円ちゃんのサボテンびっくりした…」「一円ちゃんの喋るサボテンほしい可愛い」「このサボテンに録音機能があったとは!」と、サボテンが気になっていた人のコメントでにぎわっていました。
今回すごかったのは、藤堂のアクションです!万町署刑事課きっての武闘派・藤堂はこれまで何度も見事なアクションで犯人確保に活躍してきましたが、強盗犯の男性2人に飛びかかられても負けない身のこなしは、ほれぼれするほどかっこいい!

女性刑事として男社会の中で生きてきた藤堂。監禁中の円との対話の中で、藤堂もかつては女性初の捜査一課長を夢見ていたものの「普通に生き残るだけでも男の何十倍も苦労する」と、その職務の過酷さを吐露します。シングルマザーとして中学生の男の子を育てる藤堂は、高額収入の闇バイトに手を出し強盗犯になってしまった若者たちを、何とかしてあげたいとの親心ものぞかせます。
とくにグッときたのは、強盗犯の一人であるトウマから指示役のマイマイの情報を聞き出そうと語る場面。「子どもの行事を犠牲にしてまで働いても、希望する捜査一課から声がかかるのは自分より仕事ができない男性ばかり。これが子育てしながら働く女刑事の現実」だと嘆く藤堂。ジェンダーギャップ指数125位の日本で、藤堂のこの言葉に共感する女性はきっと少なくないでしょう。

けれど、藤堂は一方で「自分が変わらないと何もよくならない」こともわかっているのです。自分の人生がうまくいかないことを、環境や周囲のせいにしてしまった強盗犯・トウマに「本当はわかっているんでしょう?」と語りかける藤堂。その言葉に胸が熱くなり、勇気をもらえた気がします。X(旧Twitter)では「松本まりかさんの迫真の演技が見応えあった」「円ちゃんを真剣に心配する藤堂さん、本当は優しい人なんだろうな」「終盤の藤堂さん親子のシーンに胸が熱くなった」と、藤堂の思いに心を寄せるコメントが多く見られました。
闇バイトに手をそめる若者、という世相を反映したテーマで、さらに強盗・立てこもり・拳銃を持った犯人との交渉など緊迫したシーンが多かった第6話。シリアスな場面でも、経費のことを気にしたり、刑事課メンバー同士でツッコミを入れあったり、特殊部隊のSITが登場したのに強行突破に至らなかったりと、どこかプッと笑えるコミカルさがあります。肩の力を抜いて楽しめるところがこのドラマの魅力だと改めて感じました。

さて、今回のラストでは、円がリリース前の捜査用AI「chat Pipo チャットピーポー(仮)」の使用許可を得て、脅迫者Xの正体を見つけようとします。正体は推測できなかったものの、どうやらXのターゲットには共通点があるのだとか。7話以降、ついに脅迫者Xの正体に近づくことができるのか・・・それも楽しみです!
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文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。「たまひよ」など主に子育て系メディアで取材・ライティングを行う。
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