『リビングの松永さん』第8話レビュー
松永(中島健人)のバースデーパーティーを無事に終え、期末テストが近いため試験勉強に追われる美己(髙橋ひかる)。医大生の凌(藤原大祐)に勉強を教えてもらいながら「松永さんには豪速ド直球ではっきり『好き』って言わないと伝わらない」とアドバイスを受けます。美己は告白するかどうか悩み、担任の夏未(若月佑美)に相談しようとするけれど……反対に夏未から「私はまだ純のことが好き」と打ち明けられてしまいます。夏未は悪気なく「園田さんにうそをついてしまうから」と、自分の正直な気持ちを伝えただけだし、美己は前回「自分が好きなのは松永さんじゃない」と言ってしまったんだから、夏未は悪くないし、むしろ誠実。だけど……ちょっとモヤッとします。たしかに松永の元カノだけあって、夏未はド直球タイプだわ〜〜!
それにしても凌は、美己の勉強を見てあげたり、美己の恋を応援するようなアドバイスをしたり、今回も優しい。勉強を教えてあげながら美己を見つめるまなざしも優しい。凌にこそ「美己にはハッキリ『好き』って言葉にしないと伝わらないよ!」と教えてあげたいものです。
そんななか、和歌山にいる美己の母・朋子(映美くらら)から美己に「手術明日になりました」というメッセージが届きます。電話をすると美己の祖母が手術を受けるとのこと。「心配いらないから」と詳細を教えてもらえず、美己は祖母の様子が心配でたまりません。美己の様子に気づいた松永は、美己の部屋のドアをたたきます。「周りに心配をかけたくなくて無理して笑ってるなら、俺に気は使うな」という松永の言葉に美己が事情を話すと、松永がすぐに車で美己を和歌山まで連れて行ってくれることに。
10時間ものドライブで和歌山に到着した美己と松永でしたが、祖母の手術は命にかかわるようなものではないとわかり、一安心。松永が車内で仮眠を取る間、美己はおじでシェアハウスのオーナーの雅彦(山口森広)から、松永が広告の仕事を辞めた経緯を聞きます。松永が広告代理店で働いていたころに、自分のデザインが先輩に盗用され、出し抜かれてしまった過去があったのだと。信頼していた人に裏切られ、人を信じられなくなり、広告代理店を辞めた松永。前回、健太郎も「シェアハウスに来た頃の純くんは、荒んでいて誰にも心を開こうとしなかった」と言っていました。今回の冒頭で、松永が編集者・三枝(ファーストサマーウイカ)との打ち合わせで新たな広告の仕事にちゅうちょしていたのは、こんなつらい過去があったからでした。
美己と、仮眠から目覚めた松永は、祖母の家の近所を散歩します。美己の将来の話から松永の仕事の話になり、実はその日は広告デザインのプレゼンの日だったけれど、松永が辞退したことがわかりました。「ミーコのことのほうが大事と思ったから」とボソリとつぶやく松永。でも、松永が仕事を辞退したことに「私をここまで送るため?」と責任を感じた美己は、涙をポロポロ流しながら、松永に思いをぶつけます。目に涙をためて、まっすぐに自分の思いを伝えようとする美己の姿はとってもまぶしく、魅力的。真剣に恋する美己のまなざしに胸を打たれました。最後のシーンはぜひ本編を見て楽しんでください!
ドラマのリアタイ組はX(旧Twitter)で「松永さんを思って泣けるミーコ、いいやつすぎる」「この2人は恋愛以前にお互いを大事に思いすぎててかわいい」「小夏と会うより優先した仕事をキャンセルするほど、ミーコのほうが大事だってことだよね」と、2人を見守るような温かい感想がたくさんでした。
さて、今回のキュンポイント、1つ目は美己の勉強を見ようとする松永の距離の近さ! 距離感がバグってますよね。思わず「ひゃー近いよ!」と声が出るほど、見ているほうまでドキドキするシーンでした。
そして2つ目は、カーシェアで車を用意してくれる松永の行動力と、長距離を運転してくれる頼もしさ。「寝てていいぞ、気にすんな」と言える大人の余裕! 松永の助手席に乗りたいですよね〜。さらに3つ目はラストで美己の頬に落ちる涙をそっと手でぬぐってあげるシーン。なんと尊いことでしょうか。
ちなみに、このシーン、中島健人さん自身、『リビングの松永さん』で一番好きかもなシーンとのこと。あと、もう一つ好きなシーンがあるらしく、それは向井康二さんのシーンだそうです。
今回もすてきな表情をたくさん見せてくれた松永に、X(旧Twitter)でも「あんな美形が目の前にいたら失神しそうw」「松永さんの運転する横顔がキレイだった」「涙の拭い方に恋した」「若かりし松永さん、子犬でしかなくてかわいい」などと、ときめきのコメントが続出していました。
美己のまっすぐな恋心と、松永の優しさに胸キュンがとまらない第8話でした。
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文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。「たまひよ」など主に子育て系メディアで取材・ライティングを行う。ほんのりオタク気質。
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