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『稲川淳二の怪談グランプリリターンズ 2024』本戦収録レポート

2024.08.15

『稲川淳二の怪談グランプリリターンズ 2024』本戦収録レポート
※ご注意:ネタばれを含みます
稲川淳二を前に、決勝戦を制したのはたっくーでした。

登録者数250万人超えのYouTube「たっくーTVれいでぃお」で怪談を配信しつづけるたっくー。「YouTubeの登録者が増えてきたこともあり、チャレンジすることが少なくなっていました。こういった機会をいただいて、力を最大限に発揮して優勝できて、すごくうれしいです」とコメント。早口で情報を詰め込み、かつ内容を伝えて怖がらせる構成にこだわった怪談で見事グランプリを勝ち取ったのでした。

たっくー(2024年8月)

2年間の沈黙を経て戻ってきた最恐の賞レース、『稲川淳二の怪談グランプリリターンズ 2024』。予選に参戦した怪談師10名の中から、視聴者による「TVer再生数」「番組公式X」のリアクションで上位4名を決定。稲川淳二が待つ本戦はトーナメント形式の勝ち抜きバトル。
司会はますだおかだの岡田圭右と、子どもの頃から怪談大好きだというセントチヒロ・チッチ。稲川淳二を審査委員長に、山口敏太郎、島田秀平、三木大雲、増田英彦(ますだおかだ)が審査員として参加しました。
審査員長の稲川は、「今回勝敗はつけたけれど、みなさんそれぞれいい色があって素晴らしかった」とコメント。審査員を長年経験している山口と増田は「この番組自体がゾンビのように蘇って、お化けみたい」「初回から審査員を務めているが、はじめはテレビやイベントを主戦場にしている人の戦いだったが、YouTubeの人が現れた」とコメント。「最後のたっくーさんの話のときに女の人の声が聞こえた」なんていう怖い話も。
「怪談ってさ、怖くて楽しいからみんな集まるんですよね。ただ怖いだけじゃなくて、笑わせる、楽しませる、バラエティに富んでいる。こわ楽しいのね。」と稲川が話すことに思わずうなずいてしまう。
みよかは今回、そんな本戦の収録現場に潜入。”こわ楽しい”現場の様子をたっぷりお届けします!

岡田圭右(ますだおかだ)、セントチヒロ・チッチ、稲川淳二、山口敏太郎、島田秀平、三木大雲、増田英彦(ますだおかだ)

エキシビジョン:稲川淳二と島田秀平の怪談

司会のチッチは仕事前に気合いを入れるため、寝る前に安眠するために怪談を聞くそうで、「理解できない」と言われていました。収録前に三木大雲によるおはらいも行われ、緊張感が増します。
まずエキシビジョンとして、島田秀平と稲川淳二が怪談を披露。
島田の怪談は、コロナ禍中久しぶりの泊まり仕事で遭遇したホテルでの話。”ある事実”が判明してから、いや〜な感じがしながらオチを待ちました。ホテルに泊まるのが怖くなってしまいそうです。実はたびたびかんで撮り直しをしていた島田。「次が稲川さんだと思うと緊張してしまった」とのことです。

怪談グランプリリターンズ2024 
島田秀平

稲川の怪談は、ファンにはおなじみ「海での怪談」のその後のエピソード。目に浮かぶような美しい情景の細やかな描写と、その後に待ち受ける恐ろしい出来事の落差で背筋が冷え、レジェンドのすごさを体感しました。

怪談グランプリリターンズ2024 
稲川淳二

怪談グランプリ本戦―準決勝戦―

準決勝Aブロックの対決、1人目はZ世代のカリスマ怪談師、木根緋郷。表情や声色も怖くてビクビクしながら聞きました。前半が恐ろしく、話が進んでいくにつれちょっといい話なのか……? という要素も出てきて、最後までどちらに着地するのか心が揺れました。
2人目は不動産・事故物件の帝王、富田安洋。淡々と話しているのに怖い……! 内容も怖いのですが、話の最中に”間”をたくさん取り入れていて、それによってより怖さが増していました。

審査は満場一致で富田の勝利。人に聞いた話をしているのかと思わせて、オチで自分の話になっていた、という話の持っていき方を評価した審査員が多く、稲川は「怪談は構成が大事」と講評。

怪談グランプリリターンズ2024 
木根緋郷

怪談グランプリリターンズ2024 
富田安洋

準決勝Bブロックの対決、1人目はもはや別次元のオカルトDJ、たっくー。昔から奇妙なことが起こる祖母の家を取材で訪れた話。全体的に怖いのですが、夜中に仕掛けたカメラに写っていたものの描写が特に怖かったです。
2人目は、関西のナニワン・ウーマン、神原めぐみ。酔った男たちが峠で出会ったある女の話。人や場面によって声色を変える様子は劇を見ているかのよう。また「この話、聞いてよかったのかな……」と視聴者にも思わせるような内容でした。

審査は稲川が神原に票を入れ、ほか4人はたっくーを支持する結果に。稲川は「(神原は)聞き取りやすくて味わいがあった」と話し、他4人は「(たっくーは)整合性が取れてないところもまた怖さを誘った」「早口でどんどん話が展開していくところがよかった」などと評価しました。司会のチッチがたっくーのYouTubeのファンだということから、コメント欄での考察など、怪談の新しい楽しみ方が出てきたと盛り上がる場面も。

怪談グランプリリターンズ2024
たっくー

怪談グランプリリターンズ2024 
神原めぐみ

怪談グランプリ本戦―決勝戦―

決勝は富田とたっくーの対決。
富田の怪談は、とあるロフト付きデザイナーズ物件での話。隣の部屋から聞こえてきたお経、そして迫り来る恐怖の瞬間……怖すぎました。
たっくーの怪談は、金縛りにまつわる話。ナルコレプシーという病気になったのをきっかけに、頻繁に金縛りに見舞われるようになり、そのとき聞こえてきた声は……というもの。こちらもめちゃくちゃ怖かったです。グランプリ対決は桁違いでした。
『怪談グランプリリターンズ2024』本選はTVerで8月13日(火)から配信中です(9月8日(日)23:59終了予定)。過去作もたっぷり揃っていますよ。みんなで「こわ楽しい」時間を過ごしましょう!

怪談グランプリリターンズ2024(TVer)

文:ぐみ
熱量高めなエンタメライター・編集。ドラマ・映画・アイドル・アニメなどのコラムやレビュー、インタビューを執筆中。
miyoka
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