ネットショッピングが隆盛を極める今、あえてアナログな「古書店巡り」が密かに人気です。そんな「古書」の魅力がたっぷりと堪能できるイベント『冬の阪神 古書ノ市』が2025年12月24日(水)から、百貨店「阪神梅田本店」(大阪市北区)で開催されます。
活字離れや書店閉店のニュースが絶えない中、いわゆる「独立系書店」と言われる個人経営の書店が増えています。個性派店主の趣味本やニッチな専門書が新しい興味の扉を開けてくれると世代を問わず人気で、また、古書店でしか扱っていないレア本や絶版本との出会いはまさに「宝探し」といった楽しさに満ちています。
そんな書店が全国から集まるイベントが、この『冬の阪神 古書ノ市』です。文学書、美術書、趣味書はもちろん、懐かしの漫画や雑誌まで、各店選りすぐりの古書が催事場を埋め尽くします。一冊の本を通じて、当時の思い出を懐かしんだり、新たな発見を喜んだり、そんな時間が過ごせます。
出店は、詩やエッセイなどを扱う「くらしと本のみせ スウス」(大阪)をはじめ、絵本がメインの「ワールドエンズ・ガーデン」(神戸)、人文書や美術書に長けた「徒然舎」(岐阜)、アートや詩歌に力を入れる「古本いるふ」(富山)、古本と雑貨のお店「ハニカムブックス*」(神戸)、サブカル郷土史家が営む「古本四ツ目屋」(神戸)など、24の書店です。
開催期間は2025年12月24日(水)〜29日(月)で、時間は10時〜20時(最終日のみ17時まで)。会場は同百貨店8階の催事場。土・日・月限定で、300円均一の「歳末感謝ワゴンセール」も実施されます。あえて自分の好みとは別の世界に飛び込んで、新しい出会いを待つ。そんな魅力が「古書」にはあります。
文/夏目馨