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笑いと「キュン」が交錯、御曹司・昴(永瀬廉)の意外な弱点

2025.01.21

笑いと「キュン」が交錯、御曹司・昴(永瀬廉)の意外な弱点

『御曹司に恋はムズすぎる』第3話レビュー

前回のラストシーンで昴(永瀬廉)の思いもよらない「おまえが好きだ」という言葉に、まどか(山下美月)だけでなく昴自身も驚いたようで、「いやいや、ないだろう!」とすぐさま前言撤回したところから始まった第3話。昴がオーバーリアクションで「ないないないない!」と否定する姿が笑えました。

昴・まどか・成田(小関裕太)の3人が子供服専門店へ売り場見学するために休日出勤することになった今回は、冒頭だけでなく、まるでコントのように笑えるシーンがいくつもありました。
1つ目は、「休日出勤」と聞いて昴が妄想したシーン。昴がオープンカーでまどかを迎えに行くと、ピンクのツーピース姿で巻き髪スタイルのまどかが「スゴーイ!」「(車が)ピカピカ〜!」とはしゃぐのです。その声も、普段のまどかより2オクターブくらい高い。誇張されすぎたまどかに笑ってしまいました。

2つ目は、現地へ電車で向かうと知った昴の回顧シーン。祖父の亘(鹿賀丈史)が幼い昴に、電車はスリやちかんがいて危険だから「絶対に電車に乗っちゃいけないよ」と教え込んだのです。「おじいちゃん、甘やかしすぎ!」とツッコみたくなりました。祖父の教えによって、電車は昴にとって恐怖の乗り物になってしまったようです。

続いて3つ目、電車を避けたいあまり「移動手段に関する提言」として、電車のリスクを半泣きでプレゼンする昴に対して、成田があきれ顔で「渋滞にはまったら困るしごめんね」とあっさり却下するシーンも、声を出して笑いました。昴の絶望感と成田のテンポ感が秀逸!

こんなコミカルで楽しい場面だけでなく、胸キュンシーンもしっかりあるのがこのドラマのありがたいところです。
今回はまどかの上司・成田のスマートさがすてきでしたね〜! 傘がないまどかに「じゃ、入ってく?」と声をかけ送ってくれたり、まどかと2人で飲みに行ったときには冗談を言いつつ「頼りにしてる」と信頼の言葉をかけてくれたり。あんなすてきな先輩がいたら、毎日の出勤が楽しくなりそうです。居酒屋のカウンターで打ち解けて話すまどかと成田がすごくいい雰囲気で、ときめきました。
そして何よりの特大キュンは、またしてもラストシーンです!
昴はまどかの後輩・リリー(中村里帆)から「先輩の目に映る天堂さんは“5歳児”」と言われショックを受けます。「庶民生活を完璧にこなしてみせる!」と意気込み、電車に乗って見学へ行くことを決意したのですが、あるアクシデントから見学の時間に間に合わなくなってしまいました。
まどかは見学を終えいったん帰宅したものの、現場に来なかった昴のことが気がかりなようで、再び昴と待ち合わせるはずだった子供服専門店へ。すると、そこに疲れ果てた様子の昴が座り込んでいるのを発見します。

電車にも乗れず、まどかたちに連絡もできない状況で庶民生活の厳しさを知った昴は、「俺は金がないと何にもできない」と落ち込みます。見学現場まで遠い道のりを歩いてきてボロボロになった昴の靴を見て「こんな根性があれば、大丈夫」と励ますまどか。そんなまどかの優しさに、「キュン」とした昴の心の音が聞こえるかのようでした。そして、昴はまどかの手を握り、そっと顔を近づけて……! あんなに色っぽい顔で近づかれたら……と想像するだけで、心臓が持ちません。

さらにこのシーンで流れるKing & Princeが歌う主題歌「HEART」の「ハートの矢印はきみへ どうしよう 止められない♪」という歌詞が、さらにときめきに追い打ちをかけてきます。

第1話で昴がキスしようとしたときには、まどかに顔をムギューとつぶされていましたが、このあとはどうなるのでしょうか?! 笑って、ときめいて、あっという間の30分でした。
文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども1人の母。「たまひよ」など主に子育て系メディアで取材・ライティングを行う。
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