人生に絶望する引きこもりの恋人を救いたい!石田ゆり子の10年分の想いを、成田凌&小芝風花が金子ノブアキへ届ける!
2023.09.12
『転職の魔王様』第9話レビュー
今回のゲストは金子ノブアキさん。ドラマ『プロミス・シンデレラ』では喫茶のマスターを演じており、常に明るく、女の子が大好きなチャラいキャラだったので、今回のマイナスオーラたっぷりの引きこもり役とのギャップがすごかった。未来に絶望している役なのに、顔力と演技力でどんどん引き込まれていった。X(旧Twitter)では「哀愁の表情、優しい表情がグッときた」「金子ノブアキさんの芝居好き」と金子さんの演技力にさまざまな反応が見られた。
旅行代理店に勤務していた洋子が、君雄の学校の修学旅行を担当したことがきっかけで付き合うようになった2人。両親との顔合わせも済み、婚約まで進んでいたある日、君雄がいきなり教師を辞職。その後、10年間にわたり、家に引きこもり続けていた。
洋子は「どうしてこうなるまで気づかなかったんだろう。彼の何を見ていたんだろう」と落ち込む。そんななか、転職エージェントという仕事を知り、君雄の社会復帰につながるのではないかと「シェパードキャリア」を設立した洋子。身近な一人を幸せにしたいという思いで会社をつくり、そこから思いが広がり、多くの人の幸せづくりにもつながっている。こういう起業の仕方もあるんだなと思った。
10年にわたり君雄に寄り添ってきた洋子だが、とうとう「君の顔はもう見たくない」「君はもう、他人なんだ」と強い拒絶を示される。言葉での拒絶に、ドアを閉められる視覚的な拒絶…バタンという効果音もやけに響いたシーンだった。
来栖・未谷をはじめ、シェパードキャリアのメンバーの力もあり、君雄が引きこもりになった原因を突き止めた洋子。「探さないでくれ」と書き置きを残して出ていった君雄を探し出し、「たしかに、私の人生は変わった。でも、悪い意味じゃないよ?」「私はこの仕事が好き。誇りを持ってる」「結婚するのだけが幸せなんて、あなたの思い込み。わたしはちゃーんと幸せだよ」と伝えるシーンでは、涙があふれた。
やり直すのは簡単じゃないと不安がる君雄に「家に居ながらでも社会とつながることはできます」「どんな形でもいいから人とつながるのを諦めないでください」と背中を押す来栖。私は引きこもり経験はないが、出産してすぐのころは「関わるのは家族だけで社会との接点がつくれない」と悩んで誰にも相談できない時期があった。当時、この言葉を聞き、何かしら行動できていたら、私の心は軽くなっていたのかもしれない。
現実で来栖のような強い言葉をかけてくれる人はあまりいないかもしれない。でも、ドラマを通して、背中を押される人はきっといるだろうと感じた。X(旧Twitter)では「壮絶な過去を送った来栖だからこそ、セリフに重みがあってグサッとくる」「人とつながるのを諦めないのはなかなか難しいけれど、本当に大切だと思う」といろいろな反応があった。
エンディングでは「いよいよ新オフィスのオープンよね」「大阪支社はあなたに託すわ」と来栖に話す洋子……ということは、来栖が異動する!?
次週のゲストは家族のために年収を2倍に上げたいシステムエンジニアを演じる「高橋光臣」。千晴は求職者を転職へ導けるのか、千晴と来栖は離れ離れになってしまうのか。どういうラストになるのか、最後まで目が離せません!
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文:猿渡 菜都美
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