見てみよか

小関裕太にスカウトされ成田凌が転職!?最後の求職者はもう一度夢を追いたいという駿河太郎。2人の転職の行方は!?

2023.09.26

小関裕太にスカウトされ成田凌が転職!?最後の求職者はもう一度夢を追いたいという駿河太郎。2人の転職の行方は!?

『転職の魔王様』第11話レビュー

第10話のエンディングで来栖嵐(成田凌)の元同期・児玉雄一郎(小関裕太)が登場してからテンションがさらに上がり、とても待ち遠しかったこの1週間。『転職の魔王様』、ついに最終回だ。

小関裕太さんは、ドラマ『癒やしのお隣さんには秘密がある』で主演、ヒロインのことを大切に思うあまりストーカー化しているお隣さん役を怪演している。『転職の魔王様』第10話放送後のX(旧Twitter)では、「小関さん、来栖さんにもストーカー!?(笑)」と、どちらのドラマも観ている視聴者からの反応が見られた。
「会うの4年ぶりか〜」と再会を懐かしみながら、来栖をアフリカでの仕事にスカウトする児玉。じつは事故で怪我をした来栖を不当に扱う会社の態度に嫌気がさし、転職していたのだ。新しい会社はハンデがあるくらいで見限らない環境だということを伝え、「俺はまたお前と張り合いたいんだよ」「夢なんて、簡単に捨てられるもんじゃないだろ」と来栖を仕事に誘う。一方で未谷千晴(小芝風花)にも「来栖のこと、説得してくれる?転職のプロとしてあいつの背中を押してよ」と頼み込んでいた。

同期との再会で「アフリカでエネルギー開発に携わりたい」という、かつて抱いていた夢を思い出した来栖。「夢を諦めたという思いは、ふたはできても消えませんから」と呟く姿には、胸が締めつけられた。本気で追いかけた夢ほど、忘れることはできないだろうなと思った。

悩む来栖の前に現れたのが、3年前に担当した滝藤航平(駿河太郎)。街頭でサンプリングをしていた姿を息子に見られ、「息子に情けない姿を見られて、このままじゃいけないと思って…」「もう一度夢を追いたいんです」と転職相談にやってきた。
駿河太郎さんは『Dr.チョコレート』で議員秘書、『アバランチ』で公安役、『フィクサー』シリーズで外務副大臣役と、使命感・信念強めの役を演じている印象が強い。そのため「子どもに胸を張りたい」という父親役は新鮮で、とても身近に感じられた。

「事務でもなんでもいいんで、広告代理店に就職することはできないでしょうか?」という滝藤に来栖が言った「夢をかなえるのと同じ業界で働くのは近いようで違います。むしろ、毎日理想とのギャップを意識することになる」というセリフには、思わず、うんうん。「クリエイティブな仕事がしたい」と思い広告代理店に勤めたことがあるが、就いた職種は営業。入社してすぐのころは、隣のクリエイティブ部門をうらやましく眺めていたのを思い出した。X(旧Twitter)では「なりたい職種の理想と、自分のスキルで板挟みになるよね」「夢を追うのも諦めるのも、自分が納得するかどうかなのかな」といった反応が見られた。
天間(白洲迅)の「滝藤さんの職場を見てみるのはいかがでしょう?」というひと声から、イベント運営をしている滝藤の様子を見に行く千晴。そこには夢中で仕事に取り組む父親の姿を見ていた滝藤の息子がいた。「この前、偶然、仕事をしているお父さんを見て、かっこいいと思って」「お父さん、かっこいいね!」と目を輝かせる息子に、「お父さんかっこよかったか?」と質問すると「うん!僕、将来はお父さんみたいな立派な会社員になりたい」と返事が返ってくる。自分の仕事に自信を持つことができた様子の滝藤に「夢を諦めろとは言いません。でも夢の形は変わることがある」「あなたの人生、このままでもいいんじゃないですか?」のひと言。良いわ〜。
そして来栖の転職問題。社長(石田ゆり子)に「社長は俺がこの仕事を辞めるって言ったらどうしますか?」と聞いたり、千晴との面談で「正直、迷ってる」と伝えたり。すごく悩んでいる来栖に、「笑顔の来栖さんでいてほしいです」「来栖さんの出した答えなら、僕たちは応援します」「そんなに暗い顔してるなら、もう、ちゃっと結論出しちゃいなさいよ」と声をかけるシェパードキャリアのメンバーたち。本当に、この会社、愛が強すぎるっ!社長の「人生には正解なんかなくて、答えを出したら、あとは残りの人生をかけてそれを正解にしていくんじゃないかって。答え合わせは最後でいい。だから、自分に素直に進みなさい」というセリフ、カッコ良すぎます!

滝藤とも最後まで向き合い、自分ともしっかり向き合った来栖は、「今の自分と本気で向き合ってみてわかった」「俺はキャリアアドバイザーの仕事が好きなんです」と、転職しない道を選択した。「今は夢の形が変わったんだ」と話す来栖の姿を見て、夢を諦める・諦めないではなく「夢の形は変わることがある」という自分にはなかった選択肢を教えてもらった気がする。
「来栖さんの魔王様がまだ見られるんだ〜!でも大阪支社には行くんじゃ!?」と思っていたら、なんと千晴が大阪支社で働くことに。そうくる〜!? 会社の屋上で、来栖に「お互い支え合えるようなキャリアアドバイザーになって戻ってきます。それまで待っていてもらえますか?」と伝える千晴。「待っています」と手を差し出す来栖。握手で締めるかと思いきや、握手からの片手ハグ!最後にラブ要素盛り込んできた〜(笑)。X(旧Twitter)でも、「待って、頭が追いつかない」「少女マンガみたいなシーン」「最後にキュンきた〜」「成田凌さんへ全部持っていかれた」と最後のシーンへの反応が多く見られた。

このままエンディングで終わりかと思いきや、1年半後の様子も盛り込まれていて、こういうストーリー展開、大好き(笑)。電話で魔王様にしごかれる新人アドバイザー犬飼くん(藤原大祐)、スーツ姿、似合ってる!頑張って髪を整えてる感じもかわいい。そして、ラストの来栖と千晴の再会シーン。本当にステキすぎる終わり方なので、録画組・配信組はお見逃しなく!
このドラマは、求職者からスタートした千晴が、見習い→社員登用→大阪支社立ち上げ参加と成長していく姿は見ていて気持ち良かった。毎回違う悩み・希望を持った求職者は、何かしら自分に当てはまる箇所も多く、来栖の言葉がグサッと刺さったり、見るのがつらくなったり、感極まって泣いたり。それでも、毎回見終わった後には、少し背中を押してもらえた。お仕事ドラマはもともと好きなのだが、また一つ、良いドラマに出会えた気がする。

見逃し配信はこちら(カンテレドーガ)
見逃し配信はこちら(TVer)

文:猿渡 菜都美
miyoka
0