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バック・トゥ・ザ・1980’sへ恋の逃避行! 吉岡里帆が両親のなれ初めを「つじつま合わせ」

2023.11.15

バック・トゥ・ザ・1980’sへ恋の逃避行! 吉岡里帆が両親のなれ初めを「つじつま合わせ」

『時をかけるな、恋人たち』第6話レビュー

タイムパトロールの任期終了が迫るなか、未来人・井浦翔(永山瑛太)との駆け落ちを決意した常盤廻(吉岡里帆)。一緒に暮らすための作戦を練ろうとタイムボードに飛び乗り、2人はついに廻が生まれる前の1983年に向かって「恋の逃避行」へ旅立ちました! 現代から消える姿を、後輩の広瀬航(西垣匠)に目撃されたことには気づかずに──。

海辺にたどり着いた2人は、夏を楽しむ若者の雰囲気にのまれてついつい大はしゃぎ。廻は用意周到にも「フリマアプリで手に入れた」という当時の一万円札(聖徳太子!)でストライプ柄がレトロかわいいワンピースを購入しました。ビーチボール片手に浅瀬でパシャパシャ、翔とキャッキャウフフする浮かれぶりがなんとも笑えます。

て、廻がやってるの、任天堂の携帯型液晶ゲーム機「ゲーム&ウォッチ」じゃん! しかもこれ、1980年に発売された第1作「ボール」では? 見覚えがありすぎて、アラフォー筆者はひたすら懐かしさが募りました。「原宿の竹下通り行っちゃう?」と誘う廻に、翔が「いいね、猫が暴走族やってんでしょ」と答えていましたが、当時ブーム最盛期だった「竹の子族」と「なめ猫」をほうふつとさせますよね。ここ、小ネタの嵐!

するとそこへ「恋の逃避行って何なんですか!」とタイムパトロール隊の同僚・天野りおん(伊藤万理華)が怒鳴り込んできました。聞けば、廻と翔には心当たりのない書き置きが残されていたとか。天野は「他の隊員に知られる前に、2023年へ帰りましょう」と促しますが、探していた答えを見つけられずにいる廻と翔は帰るわけにいきません。押し問答を続けていると、浜辺をうろついていた男が天野をナンパしだす始末。
男を凝視していた廻は、彼が自分の父・卓(村上淳)であることにすぐ気づきました! 天野に対して「ハッとして、グッときちゃったもんだから」「赤道小町を見つけたんだよ!」と軽薄な言動を繰り返す父に、「みっともない!」とキレ散らかす廻。わかる、超わかるよ廻。父親の醜態は見られたもんじゃないよね。一方で、父の「な〜にお前、娘みたいなこと言いやがって」という反応には、天野同様にヒヤヒヤさせられましたが。
そこへ通りすがる、若かりし姿の母・凪(森カンナ)。両親がすでに恋人同士だったことを知る廻は、この日こそ2人が結婚する決め手になった運命の日だと気づき、翔に母の足止めを頼みます。このとき、凪(母)から「よそ見したら別れてやる、って言ってんの」と卓(父)に対する思いを聞いた翔は、卓の浮気を凪が知れば2人は破局して廻がこの世に産まれてくることはないことに気づくのでした。

歴史通り、父と母を浜辺で出会わせなければ──。廻と翔の焦りがピークに達した瞬間、2人の目の前に現れたのは、なんともう1人の卓(父)! 見張っていると廻に目配せするわ、背後にはタイムボードがあるわ。それで「もう1人の卓」がタイムトラベルして10分前の過去をやり直している、と気づいた廻は、相変わらず天野を口説いている父に「これで過去へ行って、凪に声をかけて」とタイムボードを差し出すのでした。
両親のなれ初めまで「つじつま合わせ」する羽目になった廻の珍道中が、ひたすら楽しい第2章のスタート。凪の言葉で、廻の得意なつじつま合わせは母親ゆずりであることも判明しました。廻のルーツが明らかになったいま気になるのは、彼女が翔との安住の地をどこへ見出すのか──。
次回予告では、廻と翔の恋路を邪魔するリリリー(夏子)が再登場し、幼い廻の初恋に何か細工をしている様子が映し出されていました。初恋相手の諸星(ラランド・ニシダ)に渡せなかったラブレターの行方が、歴史もろとも変わっちゃうの? 来週も見逃せません!

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文:岡山朋代
編集・ライター。ぴあ、朝日新聞社「好書好日」など主にエンタメ系メディアで取材・執筆を手がける。
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