「万町署20%経費削減に関する緊急会議」のシーンからスタートする第7話。まさか、このテロップと音楽は!? 映画『シン・ゴジラ』のオマージュでしょうか。「20%経費削減会議」のはずが、「特設災害対策会議」ばりの緊迫感が漂います。さらに、円(橋本環奈)が作成した赤い表紙の資料に注目。「シン・予算削減案」ってこれは『シン・ウルトラマン』!?(笑)こういう遊び心がちりばめられているのがこのドラマの楽しいところ。X(旧Twitter)でも「『シン・ゴジラ』風の演出が楽しい!」「ゴジラの鳴き声とBGMにそっくり(笑)」「パワポの資料の色はウルトラマン風ww」など、演出を楽しむ投稿で盛り上がっていました。
今回は、1億円を拾った外国人ノッカー・ウォール(小久保寿人)が、ビルの外階段から転落する事件が起こります。警察に届けられた落とし物は3カ月以内に遺失者が判明しない場合、拾得者が受け取ることができるため、もうすぐノッカーが1億円を受け取れるというところで起きた事件でした。ハラン共和国出身のノッカーは日本語も英語もまったくわからず、日本には大使館もなく通訳が1人しかいない、という状況。通訳を頼むには119万円もの費用がかかるために、円たちは捜査の進め方に頭を悩ませます。
日本では、ここ10年ほどで急速に外国人労働者が増加しているのだとか。日本で働く外国人が事件や事故に遭遇したとき、今回のストーリーのように言葉が問題になることは少なくないのかもしれません。
そんなとき万町署に現れたのは、ノッカーに仕事をあっせんした奈倉幸子(筒井真理子)という女性。ハラン語でノッカーの事情聴取を手伝うと言います。これで捜査が進むと一安心する円ですが、湯川(沢村一樹)は奈倉の様子に何かを感じたような表情。ノッカーが1億円を拾ったときの状況について湯川班が詳しく捜査を進めると、なんと日本語を話せない外国人を利用した特殊詐欺事件がからんでいることがわかるのです。
一方、円は、病院のベッドでずっと不安げな表情をしているノッカーのことが気になって仕方がありません。ノッカーの病室を訪れた際になんとか心を通わせようとします。円は、ベッド脇にあるノッカーの家族の写真を見つけ、自分の家族の写真をノッカーに見せます。言葉が通じなくても、家族を思う気持ちは世界共通。「かぞく」「まどか」「おばあちゃん」「ノッカー」「かぞく」「すてき」と写真を見て単語を繰り返し、なんとか意思疎通しようとする円のひたむきさに胸を打たれました。「かじょく?」と言葉を理解した様子のノッカーに「そう!かぞく!」と、顔いっぱいに喜びの表情を浮かべる円。円の思いがノッカーの心にも届いたように見えました。
しかし、言葉は時として身や心をえぐる凶器にもなりうるもの。その言葉を悪用したのが、奈倉でした。詳しくはぜひドラマを見てほしいところですが、奈倉が穏やかな表情でノッカーに語りかけた言葉は、実はゾッとするほど恐ろしい内容だったのです。いかにも上品で親切に見える奈倉の、その本当の顔とは……?第7話後半でひょう変する奈倉の態度は、非常に見応えがありました。
ところで、毎回かわいい円ですが、今回はいつも以上にかわいさが増していた気がします。ノッカーと対話しようとする一生懸命な円、湯川が理解できないと嘆きながらクレープをもぐもぐする円。そして、通訳として奈倉が現れた時にぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ円。かわいすぎません? X(旧Twitter)では環者(橋本環奈のファンの通称)の皆さんが「環奈さんの喜びかた超かわいい」「喜んで飛び跳ねてる一円ちゃんがかわいすぎる♡」「環奈ちゃんダッフルコートも似合う!かわいい~~~」と投稿していました。第7話放送日の夕方には愛犬たちと一緒にインスタライブを行った橋本さん。「円はスーツで足を出しているから寒くて、撮影の合間にしゃがんでいます」と撮影秘話も明かしていました。
さて、今回も無事に事件解決したかと思いきや、万町署の金庫で預かっていたはずの1億円が消えるという事態に!一体どういうこと!?と思いながら予告を見ると、なんだか不穏な雰囲気になりそうです。そこには死んだ目をしている湯川の姿も。円たちは脅迫者Xにも少しずつ近づいているようで……次回の展開も見逃せません!
見逃し配信はこちら(カンテレドーガ)
見逃し配信はこちら(TVer)
公式HP
文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。「たまひよ」など主に子育て系メディアで取材・ライティングを行う。