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奈緒「お笑いがわかるの?」と木梨憲武に言い放つセリフに幸せ感じる 『春になったら』制作発表レポート

2024.01.15

奈緒「お笑いがわかるの?」と木梨憲武に言い放つセリフに幸せ感じる 『春になったら』制作発表レポート
1月12日(金)、ドラマ『春になったら』の制作発表が東京都内で行われ、W主演を務める奈緒と木梨憲武、そして深澤辰哉、見上愛、小林聡美、濱田岳の6人が登壇した。

本作は、カンテレ・フジテレビ系の「新・月10ドラマ」(毎週月曜午後10時)枠で1月15日よりスタートする連続ドラマ。3ヵ月後に結婚する椎名瞳(奈緒)と、3ヵ月後にこの世を去る父・椎名雅彦(木梨憲武)が、それぞれ「結婚までにやりたいことリスト」「死ぬまでにやりたいことリスト」を叶えていく日々を描いた、ハートフルなホームドラマだ。

クランクイン前に、木梨のアトリエで3回ほど対面したという奈緒と木梨。親子を演じるにあたって、奈緒は「たくさんお話しして打ち解けてくださったので、気負わず“お父さん”のノリさんに飛び込んでいこうと思いました」と当時のエピソードを述懐する。ところがいざ撮影が始まると、奈緒を頼りにしているのは木梨の方らしく「奈緒ちゃんは俺の分までセリフが入っているから教えてくれる」「もうカンペです」と奈緒を頼りにしている日常を明かし、報道陣の笑いを誘っていた。
父娘による丁々発止のかけ合いが魅力のひとつでもある本作。セリフの中には木梨に対して、奈緒が「お父さんにお笑いがわかるの?」と投げかけるシーンがある。売れない芸人・川上一馬(濱田岳)との結婚を雅彦からとがめられて瞳が発するセリフだが、奈緒は「第1話からこのセリフをノリさんに言える幸せを噛み締めました」と当て書きゼリフの“妙”をアピール。「オンエアされたら、日本中から総ツッコミをいただけるんじゃないかな」と笑顔をのぞかせた。

木梨の連続ドラマ出演は『小市民ケーン』(1999年)以来、24年ぶり。「音楽の配信活動など台本のない仕事ばかりしていましたが、新しい環境でやってみるのもいいのでは」と語る背景には、妻で女優の安田成美をはじめ、盟友・ヒロミや所ジョージの“すすめ”があったようだ。特に安田からは「成美ちゃんには『とにかく台本をみていなさい』と毎日言われています」と念押しされている模様。そのおかげでだんだんと撮影に慣れ、「70人のスタッフ全員でひとつの物語をつくりあげるチームワークを実感しています」と述べる。
発言した途端に無数のカメラフラッシュを浴びたのは、瞳と同じ大学で写真部に所属していたの友人・岸圭吾を演じる深澤。木梨から「やっぱりSnow Manにはフラッシュの数が多いね」とイジられ、照れ笑いをしてみせた。瞳に片想いしているものの、友人関係を崩したくないため気持ちをしまい込んでいる、という岸の設定に「自分にはそういう経験がない」と言って、鉄板ネタである高校時代のモテエピソードを披露。しかし「バレンタインにロッカーを開けたら手紙が流れ出た」という逸話に木梨は疑いの目を向け、「(SixTONESの)ジェシーに確認しとくね」と言って会場を沸かせた。
見上が演じる大里美奈子は瞳の学生時代からの友人で、深澤扮する圭吾に想いを寄せる複雑な役どころ。奈緒や深澤と同級生役だが実年齢では一番年下。「学生からの長い友情が見えるお芝居にしたい」と意気込み、奈緒と深澤の醸す和やかな撮影の空気に「優しいお2人とご一緒できる幸せな現場です」とコメントした。友人同士の対等な関係性を育もうと現場には敬語禁止ルールがあるようで、奈緒は「愛ちゃんの『おはようございます』を『おはよう』でいいんだよ、と改めているところです」と役づくりの一端をのぞかせる。
小林は、瞳が働く助産院の院長・杉村節子役。「撮影前に助産師養成の教材用映像や資料にあたって準備しました」「たとえお芝居であっても、産むシーンは酸欠になって命懸けなんですよ」と舞台裏を明かした。さらに「人が産まれる瞬間ってこんなに大変で尊いんだ、と改めて感じましたね」「その気持ちで周りを見渡すと、産まれた時はみんな小さかったんだなぁ、って愛おしくなる」と続くと、奈緒も「出産シーンのあとはカメラマンさんがみんな赤ちゃんに見えてきて、かわいい!ってね」と同調し、小林と笑い合っていた。
東大卒の売れない芸人で瞳の婚約者・川上一馬を演じる濵田。お笑いライブシーンの撮影を振り返り、「(観客役の)エキストラさんが『私たちはどんな時でも合図さえあれば笑います』と(その合図を見逃さないよう)助監督を見つめるなど、プロ根性を見せてくださいました……いろんな人に助けられています」とやや苦笑気味に語る。
「笑って泣けるハートフル・ホームドラマ」のコピーにふさわしく、キャストの皆さんが醸し出すあたたかな雰囲気で撮影が進んでいることがよく伝わる制作発表でした。その空気、画面越しにどう伝わるでしょうか? 今夜からの第1話が楽しみでなりません!

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取材・文:岡山朋代
編集・ライター。朝日新聞社「好書好日」、ぴあ各メディアなどで主にカルチャーやエンタメ分野の取材・インタビュー・執筆を手がける。
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