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京本大我、コミカルに“キュン”の圧倒的破壊力!

2024.04.03

京本大我、コミカルに“キュン”の圧倒的破壊力!
『お迎え渋谷くん』第1話レビュー
人気コミックが原作の『お迎え渋谷くん』、主演はSixTONESの京本大我さん。アイドルとしての人気は言わずもがな、ミュージカルなど舞台でも大活躍。京本さんのX(旧Twitter)アカウントのプロフィール欄には「Xの王になりたいし、インスタの神になりたい」と書いているように、その投稿文の独特な面白さも話題になっています。

そんな京本さんが演じるのは、恋をしたことがない若手売れっ子俳優の渋谷大海。渋谷くんは年の離れた妹・音夢(りずむ)(諸林めい)を保育園に送り迎えするために仕事を断ることもあるほど妹に過保護で、そのせいか恋愛経験はゼロなのだとか。渋谷くんは、音夢が転園した保育園で、保育士の青田愛花(田辺桃子)に出会います。愛花は渋谷くんが有名人だとは知らず、「大クレーマーかも」と用心しながら接するところから2人の物語が始まりました。
第一話で印象的だったのは、愛花が仕事に尽力する姿です。先輩と新人の板挟みになりながら、人の仕事まで引き受ける愛花。大人同士は難しいけど、「子どもは好きだ」と子どもたちのために熱心に働く姿はとてもすてきです。

ところが、無理をしすぎて体調を崩した愛花は、保育園の人形劇会でセリフの声が出なくなってしまいます。そのピンチを救ったのが渋谷くんでした。「いつも読み聞かせをしているから」と「あかずきんちゃん」のセリフを完璧に演じる渋谷くん。クライマックスで、おばあちゃんが実はオオカミだとわかるシーンでは「お前を食べるためだよー!」と叫び、子どもたちを追いかけ回します。喜んで逃げ回る子どもたちと、遊びながら追いかける渋谷くんの様子が、かわいすぎて平和この上ないシーンでした。
会の終了後、渋谷くんがかけた言葉に思わず保護者の前で涙する愛花。かばうように渋谷くんは手を引いて救護室に連れていきますが、ホッとしたのか愛花は倒れてしまいます。寝込む愛花の横に座り、その頭をなでた瞬間、渋谷くんが驚きの表情に。それまでずっと“無”だった表情が、初めて動いた瞬間でした。
そんな優しさが見えた一方で、本業のドラマの収録では女優さん相手に「頭ポンポン」がうまくできない渋谷くん。マネージャーの品川響子(長谷川京子)から「キュンを知らないと演技ができない。だれでもいいからキュンしてきなさい」とけしかけられ “キュン”について考えながら音夢のお迎えへ。そこで園庭で子どもたちとホースで水遊びをする愛花を見た渋谷くんは、ハッとした表情で胸を押さえます。少しずつ変化する渋谷くんの表情は「これが人が生まれて初めて恋におちる瞬間か!」と思えるほど。そのあとに流れるSixTONES『音色』のジェシーさんの歌い出しの声も、この恋の始まりをドラマティックに彩っていると感じました。X(旧Twitter)では「『音色』のタイミング最高だな」「私もきゅん!しちゃいました」「人が恋に落ちた瞬間に流れる『音色』があまずっぱくていい」と、多くの人が渋谷くんの表情と主題歌『音色』の重なりに胸を打たれた様子です。
第1話ではひたすら「無」だった渋谷くんですが、無表情のバリエーションが見られた面白さがありました。
ドラマ撮影のシーンでは、目の前で監督(ハリウッドザコシショウ)が「ええやん、ええやん!」とおもしろすぎる動きをしても無表情。あなたには感情がありますか?と気になってしまいます。
そして、女優さんへの「頭ポンポン」がうまくできないシーン。「ポンポン」どころか「どつき」に近い力強さで、相手役の頭をたたき続ける渋谷くんはちょっとホラーみもありました。また、終盤で無表情のままひたすら首を左右に傾け、“キュン”について考え続けながらお迎えへ行く渋谷くん。小動物のようでとってもおもしろかわいかったです。

でもやっぱり、なんといっても渋谷くんが音夢を抱っこしたり、絵本を読み聞かせしてあげたり、音夢が渋谷くんの足元に抱きついたり、といったきょうだいが仲良しな姿はたまりません。イケメンと子どもの化学反応で“キュン”が乱れ飛んだ第一話でもありました。X(旧Twitter)でも、「渋谷くん絵本読んでくれるのきゅん」「読み聞かせも音源化してほしい」「渋谷くんと音夢ちゃんがかわいくて癒やされる」とときめきのコメントが続出し、世界トレンド1位を獲得していました。
予告では、渋谷くんがだいぶキャラ変した雰囲気も見られましたが、これから“キュン”を知った渋谷くんがどう変わるのか、そして愛花との関係はどうなるのか…… 登場人物たちの“キュン”のおすそ分けを楽しみに、第2話を待ちたいと思います。

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文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。「たまひよ」など主に子育て系メディアで取材・ライティングを行う。ほんのりオタク気質。
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