歩が離脱、それぞれの思いを胸にMMTは再結成する『マウンテンドクター』第6話の見どころ
2024.08.12
いつもなら登山許可を出しているような症状でも、歩は過度に慎重になるあまり「山を甘く見てはいけません」と厳しい口調で患者に接します。患者は不満を感じ、病院にクレームを入れる事態に。
これを重く見た周子(檀れい)は、歩の精神状態を考慮して、一時的にMMTから外すことを決断します。「少し休んで、山岳医療から離れなさい」と優しく諭す周子に、歩は言葉もなくうつむくだけでした。
その的確な判断に一同が驚く中、江森は冷ややかな目でMMTメンバーを見て、「この程度の知識もないなら、MMTなんて解散したほうがいい」と厳しい言葉を投げかけます。
小宮山(八嶋智人)はいつになく険しい表情です。江森の言葉に腹が立っただけでなく、救急医として宇田さんを助けられなかったことを、小宮山自身も悔しく思っていたんですね。掛川(近藤公園)もまた、循環器内科医なのに宇田さんのエコーを歩に任せていたことを恥じていました。
一方、内科医の集まるパーティーに参加した典子(岡崎紗絵)は、ある医師がMMTの話題を出したことで、MMTに参加していることがばれてしまいます。母・聖子(池津祥子)に「内科医の勉強をさせるためにあの病院へ行かせたのに、山岳医療なんて山好きの医師がやっているだけ」と言われ、典子は反発。「学ぶべきことはたくさんある」と自分の意見を述べた典子の姿に、MMTへの思いの強さを感じました。
小宮山の呼びかけで、MMTは勉強会を開くことに。結成当初は嫌々ながら参加していたメンバーも、それぞれの思いを胸に、山岳医療に本気で向き合うことを決意したようです。
絵はがきには、登山によって生き直すことができた喜びと、歩への感謝の言葉が記されていました。
江森はMMTの存在意義に否定的で、浅はかな知識と経験ではだれかを不幸にするだけだという考えを持っていますが、それでも「MMTにしかできないことがあるのかもしれない」と、考えなおした様子です。
宇田さんは妻が亡くなったあと、生きる気力を失っていました。そんな宇田さんに生きる喜びを与えてくれたのが登山であり、歩だったのです。不幸にも登山中に亡くなってしまいましたが、宇田さんの最期は喜びに満ちていたのではないでしょうか。
人が、その人らしく生きるとはどういうことか、考えさせられるシーンでした。
そんな中、母・幸恵(石野真子)から、まだら認知症を患っている父・市朗(遠山俊也)が行方不明になったとの連絡が入ります。
歩は精神的に疲れていて、ついカッとなってしまいます。「兄ちゃんはもう死んだんだよ」と、強い口調で父親に現実を突きつけてしまったのです。
その言葉に混乱したのか、父は翌朝、ふらりと家を出てしまいます。どうやら死んだ兄・翔を探しに山へ入ってしまったようで、倒れているところを登山客に発見され、救急搬送される事態に。
MMTはカエンタケを摂取した症状だと見抜き、迅速に処置をはじめます。勉強会の効果が出ているようで、見違えるような団結力でした。ぼうぜんと立ち尽くす歩に、小宮山は「早く着替えてこい」と声をかけます。
玲(宮澤エマ)の「待ってますから」、典子の「歩がいなくてどうするの」、江森の「MMTにしかできないことがあるのかもしれない」という言葉が、歩を再び奮い立たせたのでした。
新たな決意を胸に再結束したMMT。一人ひとりが自らの役割を再認識し、やる気いっぱいの姿は、1話の結成時と比べるととても頼もしく感じました。
一方、6話のラストになんと典子の母が病院へやってきました!
「娘の典子が内科でお世話になっております」と周子へ挨拶する聖子。事情がわからずとまどう周子。とうとう麻酔科医であることがばれてしまうのか!?
次回は典子がメインのお話となりそうです。典子は母親に、自分の思いを話すことができるのでしょうか?麻酔科医になりたい思いを認めてもらえるのでしょうか?次回の展開が楽しみです!
三重県在住のライター。大手Webメディアの記事執筆やコラム、メルマガ、プレスリリースなどを執筆中。
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