明治2年開校の京都の小学校跡地に、隈研吾事務所デザイン日本初のラグジュアリーホテルが26年春に開業

2025.11.11

明治2年開校の京都の小学校跡地に、隈研吾事務所デザイン日本初のラグジュアリーホテルが26年春に開業

◆日本初上陸の「カペラ」、日本の古都に開業。

シンガポール発のラグジュアリーホテル「カペラ」が2026年春に、日本初上陸を果たします。場所は、1869年(明治2年)に開校し、2011年3月に閉校した「元新道(しんみち)小学校」(京都市東山区)の跡地で、町家の趣を生かした4階建てのホテルとなります。
2026年春、京都・東山にオープンする「カペラ京都」の外観(提供写真)

2026年春、京都・東山にオープンする「カペラ京都」の外観(提供写真)

「清水寺」「八坂神社」「鴨川」といった観光スポットが徒歩圏内に点在し、目の前には京都最古の禅寺であり、臨済宗建仁寺派の大本山「建仁寺」を望むことができる絶好のロケーション。『大阪・関西万博』のパビリオン(ポルトガル館やマレーシア館、カタール館)などを手掛けた隈研吾建築都市設計事務所がデザインを監修、京都の町家に見られる「間(ま)」の思想が随所に取り入れられたホテルです。

◆伝統を取り入れた、過去と未来をつなぐ建築。

エントランスには、古来から“魔除け”の役割を果たすとされてきた「しめ縄」から発想を得たアートを設置。また、ホテルと一体で開発された「宮川町歌舞練場」に見られる“唐破風(からはふ)屋根”の意匠を中庭に取り入れるなど、伝統的な要素を現代的に再構成しており、「元・新道小学校」校舎で使われていた建材も再利用。過去と未来をつなぐ建築となっています。

客室はスイートルームを含めて全89室(すべて50平米以上)。スイート29室の内、6室では部屋で天然温泉が楽しめる豪華仕様で、花街の伝統的なお茶屋さんを彷彿(ほうふつ)させるシグネチャーレストラン、「新道小学校」の記憶を受け継ぐ和食レストラン、そして、中庭に面したオールデイダイニングのフレンチブラッスリ-がスタンバイ。ぜいたくでゆったりとした滞在が堪能できます。

◆宿泊者限定のプログラム「カペラキュレーツ」。

注目は、宿泊者限定の「カペラキュレーツ」。これは、京都の伝統文化の世界を五感で体験できるプログラムで、一見さんお断りのお茶屋さんに赴く「宮川町へのおもてなしの扉」、漆職人の工房で漆塗りまたは金継ぎが体験できる「漆の匠」、創業150年の下駄・草履工房で学ぶ「一歩一歩に宿る心 – Soul of Geta」の3つが用意されています。

現在、2026年3月23日(月)以降の宿泊予約を公式サイトにて受付中。著名な旅行雑誌で数々の受賞歴を誇るラグジュアリーホテルだけに、料金もハイグレードですが、歴史ある学び舎の記憶を受け継ぎ、京都の文化と美意識を現代に昇華させた「カペラ京都」はこれまでにない特別な体験へと導いてくれそうです。

文/夏目馨
miyoka
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