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コメディエンヌ・吉岡里帆に期待!『時をかけるな、恋人たち』スタート

2023.10.11

コメディエンヌ・吉岡里帆に期待!『時をかけるな、恋人たち』スタート

『時をかけるな、恋人たち』第1話レビュー

コメディエンヌ・吉岡里帆の魅力をふんだんに堪能できるドラマが始まりました!10月10日(火)よりスタートした『時をかけるな、恋人たち』は、広告代理店のアートディレクターとして“つじつま合わせ”を得意とする一方で、自身の恋愛になると“一線”を越えられない現代人・常盤廻(吉岡)と、未来からやって来たタイムパトロール隊員・井浦翔(永山瑛太)によるSFラブコメディー。シチュエーションコメディーに定評のある劇団ヨーロッパ企画の上田誠によるオリジナル脚本で、星野源や乃木坂46など数多くのアーティストMVを手がける映像ディレクターの山岸聖太が監督を務めます。
密かに想いを寄せていた後輩の広瀬航(西垣匠)が婚約したことを知り、失意のどん底に落とされる廻(めぐ)。公園でやけ酒をあおり「あー恋に落ちたい!」とつぶやいた矢先、座っていたベンチが突然地面に沈みます。目の前に現れたのは、未来人・翔(かける)。一本角みたいな髪型に、サンダーバードの世界観を思わせる近未来的な制服がレトロかわいい!聞けば「ここはタイムパトロール基地で、自分は天野りおん(伊藤万理華)、八丁堀惣介(シソンヌじろう)、和井内秀峰(石田剛太)と違法タイムトラベルを取り締まっている」というじゃないですか。

状況がまったく理解できない廻を新たなメンバーとして迎え入れようとして、翔は「君に“また”つじつま合わせて欲しいんだよ!」と訴える。これ、かなり意味深じゃないですか?まるで昔から廻の存在を知っているような口ぶりで。
有無を言わさず彼らのミッションに巻き込まれる廻が出会ったのは、23世紀から現代にやって来た横井大知(泉澤祐希)。昔の音楽好きが高じて令和に降り立ったところ、路上ミュージシャン・綿谷ジュン(吉澤嘉代子)に出会い、その才能にほれ込みマネージャーとして支えているんだとか。未来人は過去に影響を与えてはならない──。歴史の改変を防ぎたいタイムパトロール隊は2人の記憶を消して大知を23世紀へ戻そうとしますが、大知は「ジュンの単独ライブが終わるまで待って欲しい」と懇願します。

大知の願いに感じ入った廻は、翔と一緒にライブへ同行するんですよね。広瀬とは仲のよい先輩と後輩の“一線”を乗り越えることができなかったし、幼い時も好きな人にラブレターを渡せず離れてしまった。これまで決めるべき恋愛のタイミングを見逃し続けてきた廻は、「たとえ忘れるとしても聴きたいんです!」とジュンへの強い想いを口にした大知に自らを重ね、叶えられなかった“一線”を飛び越えて欲しかったのではないでしょうか。違法タイムトラベラーに対する廻の言動も、今後描かれる“恋の超展開”をひも解くキーポイントになりそうです。
そんな吉岡ファンにとっては、第1話ゲストで路上ミュージシャン役を務めた吉澤嘉代子さんとのめぐり合わせもうれしいのでは。7月に公開された吉岡さんの主演映画『アイスクリームフィーバー』の主題歌「氷菓子」を手がけたのが吉澤さんで、吉岡さんは「氷菓子」のCDジャケットやMVに登場しています。吉澤さんはドラマの中で歌声を聴かせるシーンがあり、2ndシングル「残ってる」や5thアルバム曲「ゼリーの恋人」を想起させる書き下ろし「ゼリーな恋人」(作詞:上田誠)を披露。リアルとフィクションが入り混じったコラボレーションにもご注目ください!

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文:岡山朋代
編集・ライター。ぴあ、朝日新聞社「好書好日」など主にエンタメ系メディアで取材・執筆を手がける。
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