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人気お笑いコンビの片方が違法タイムトラベラー!?残される相方に向けた新ネタを吉岡里帆も考える

2023.11.01

人気お笑いコンビの片方が違法タイムトラベラー!?残される相方に向けた新ネタを吉岡里帆も考える

『時をかけるな、恋人たち』第4話レビュー

前回で「好きだ、付き合ってほしい」と翔(永山瑛太)に告白された廻(吉岡里帆)。「じゃあ、とりあえずアフターでも行きますか?」という答えに、X(旧Twitter)上の視聴者も「キターーーひゃっほう!!!」「アフターじゃなくて、時間に余裕のある“同伴出勤”を希望する翔かわいすぎるだろ」と興奮気味でした。心の中で狂喜乱舞したわたしも、すっかり廻&翔カップルサポーターの一員です。

これを受け、第4話は浅草での初デートシーンから始まりました。グリーン地の着物に身を包んだ廻、かっ……かわいすぎんか? とっておきの和装で翔を待つ横顔から、廻のウキウキした様子が伝わってきます。そこへベージュの短パンセットアップ姿で、なぜか側転とバック転をしながら現れる翔。こちらも雑誌『LEON』を片手に「令和のコーデ研究してみた、イケてる?」と言ってキメているあたり、デートに懸ける並々ならぬ思いがあるんでしょうね。今回ものっけからこの二人、かわいいかよ!
明太チーズ餅もんじゃを楽しみ、二人が向かった先は浅草寺近くにある木馬亭。リアルでは浪曲の定席公演が行われる小屋ですが、『時をかけるな、恋人たち』の世界では漫才やお笑いライブの劇場として親しまれているようでした。ここで二人が遭遇するのが、男女お笑いコンビ「フラジャイル」のステージ。演劇界の「たむけん」こと田村健太郎さんが演じる池浦トシ、3時のヒロイン・福田麻貴さん扮する水戸桜によるフラジャイルは一見盤石そうですが、フラジャイルって英語で「壊れやすい」の意味を有する「Fragile」ですよね?

どうしてそんな不穏なコンビ名なのさ……とモヤモヤしていたら予感は的中し、トシは違法タイムトラベラーであることが判明。さらに相方の桜とは恋愛関係にあるとか。23世紀で売れない作家だったトシが、令和の世界で注目を集めていることを問題視するパトロール隊のうち、メカニック担当の八丁堀惣介(シソンヌじろう)は「とっ捕まえて、くっせえゼリー食わしてやる!」と珍しく鼻息を荒くしています。ちょっと待って? その「くっせえ」って言い方、シソンヌが優勝した「キングオブコント2014」1stステージで彼らがやった「くさいラーメン」の客にそっくりじゃありません? 連打される小ネタにニヤついてしまいます。
一方、パトロール基地内の雰囲気はシリアスです。「いますぐ(桜と)別れてこい」と告げる隊長の和井内秀峰(石田剛太)や「タイムトラベルは秩序を根本から覆す破壊的なイノベーション」と冷静に申し伝える天野りおん(伊藤万理華)らを前に、なんとか桜と一緒にいられないかと食い下がるトシ。しかし、彼らが芸人としてブレイクすれば未来は変わってしまう。時空を超えた恋に浮かれ、“いま”を見失ったトシに自分の姿を重ねた廻は、一人残される桜のために新ネタを書くよう勧めるのでした。

この新ネタがね……切ない構造をはらんでいるんですよ! それは本編とエンディングをご覧になってのお楽しみですが、新ネタを見届ける廻の「一人でもやっていける」「私はすべてを忘れる覚悟をした」というモノローグも意味深でした。パトロール隊員としての任期があと1週間と知らされ、翔との恋にケジメをつけようと決意するラストの表情に引き込まれます。
って、次回予告で翔が「廻、駆け落ちしよう」って誘っているじゃありませんか! パトロール隊にマークされている指名手配の時空賊・マギー&キケロ=「メグ&カケルなのでは」説がX上でまことしやかにささやかれている昨今、ついにうわさが現実となってしまうのでしょうか? 来週も見逃せません!

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文:岡山朋代
編集・ライター。ぴあ、朝日新聞社「好書好日」など主にエンタメ系メディアで取材・執筆を手がける。
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