火ドラ★イレブン『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか？』（カンテレ・フジテレビ系／毎週火曜よる11：00）で、このドラマで謎の天才外科医・成瀬役を演じるのが、グローバルボーイズグループ・JO1の白岩瑠姫。これが地上波ドラマ初出演となります。

各メディアが参加した合同取材会の後、「みよか」では単独インタビューを実施！ 成瀬役との共通項やそのギャップ、グループでの立ち位置、そして、お芝居の奥深さなどについて話を聞きました。

──最初に出演のオファーがあったとき、取材会では「原作を読んだ」とお話しされていましたが、出演を決断するにあたり、決め手となったものはありますか？

このドラマのプロデューサーさんが「一緒にやりたいと言ってくださっている」と聞いて、オファーをいただいた時点でとても前向きでした。基本的に、「白岩さんとやりたい」というオファーは断ったことがないんですね。なぜなら、その気持ちがうれしいから。それに応えたいという思いがすごく強いんです。

だから前向きではあったのですが、ドラマというのは僕たちがやっているお仕事とは違うので、責任が重いというか、自分のせいで迷惑をかけてしまうんじゃないかと思い、すぐに「やります」と言えなくて。それでさっき言ったように、原作を読んでみようと。その日のうちに購入して、読んでみたらすごく面白くて。それで「やります」とお返事しました。

──白岩さんが演じるのは、主人公・玲子（水野美紀）の復讐のため、彼女に全身整形を施す「謎」の天才外科医成瀬役ですが、原作とドラマでは設定が異なるんですよね。

そうなんです、全然違いますね。最初から「成瀬の設定は、ちょっと変えます」とは聞いていたので、覚悟して台本は読んだんですね。だから、その違いもすんなりと受け止められました。

──先ほどの取材会でも、白岩さんと成瀬の共通点として、「なにを考えているか分からない」とおっしゃってましたが、役作りにおいて意識した点はありますか？

台本をいただいて、本読みまでの間に、自分のなかの成瀬像というか、ある程度イメージは作っていくんですけど、それで読み合わせですり合わせたときに、監督さんが思い描いている成瀬もあるじゃないですか。そこをすり合わせたとき、「あんまり人間味が出ないでほしい」と言われました。

だから最初の方は特に、感情がなく、淡々と、冷静に、という感じで。歩き方、動作、目線とか、そういうところから入って、自分が思う成瀬像と監督さんのイメージをすり合わせていった感じですね。

──成瀬は「謎」の天才外科医ですが、2023年に公開された主演映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』で演じた主人公・青磁も、どこか「謎」めいた部分を抱えるキャラクターでした。

たしかに。やっぱり、そう見えているんだろうな。謎っぽいというか。あまりしゃべる方じゃないので、クールに見えるのかもしれないです。だからこそ、成瀬とか青磁のような役の印象が強いのかもしれないですね。

──白岩さん自身が抱いている自分像と、その「謎」のイメージにギャップはありますか？

自分は、もっといっぱいしゃべるし、笑うし、わりと騒がしいタイプなんですよ。だから、地元の友だちとか、昔からの友だちの前では、すごくはっちゃけてるんですけど、グループでいるときは年齢が上の方なので、メンバーの面倒をみる側になることが多いんです。

そういうのもあって、あんまり騒がしい部分が出ていなくて。お仕事において唯一出ているとしたら、僕がメインパーソナリティのラジオ『JO1のオールナイトニッポンX（クロス）』ぐらいかもしれない。そこでは、普段の自分に近い感じが出ていると思います。

──JO1では、お兄さん的立ち位置？

そうですね、年齢もグループで上から三番目なので。リーダーの（與那城）奨くんがいて、（川尻）蓮くん、そして、僕なので。それもあって、グループでははっちゃけるタイプではないですね。僕がもうちょっと年下で、MCとかでもわーっとはっちゃけてたら。成瀬のイメージとは全然違うと思いますね。今だと合ってるんですよね。不思議ですけど。

──2025年夏には、長編アニメーション映画『アズワン／AS ONE』で声優に初挑戦されました（主人公・ヨウ役）。その声優での経験や気付きが、今回のドラマに活かされたりしますか？

声優をやったときに、映画のお芝居とは全然違うなと感じたんです。インタビューでも「まったく別モノです」と言っていましたし。今回はドラマなんですけど、やっぱり違うんですよね。映画とドラマ、多少は近しい部分もあるんですけど、声優さんって、表情や感情など、すべての表現を声だけでやらないといけない。改めて全然違うなと感じましたね。

──活かせる部分というより、違いを感じることの方が大きい？

映画をやっていたときは「なるべく自然に」と言われていたし、自分もそれを意識してやっていたんですけど、声優の現場では、それまでの演技で入ったら「もっとオーバーでいい、もっとやっていい」と。普通だとやり過ぎと言われるくらいで、ちょうどいいくらいだったんですよ。だから、全然違いましたね。

あと、初めての経験だったんですけど、ドラマは話数によって監督が変わるんです。それが僕にとっては初めての経験だったので、最初難しそうだなって思っていたんです。今、3人の監督とやらせて頂いたんですけど、意外とできるもんだなって。もっと苦戦すると思っていたんですけど、いい感じですね。すごくいい経験になりました。

──白岩さんは、歌（ラップ）、ダンス、楽曲制作、そして、お芝居という幅広いフィールドでご活躍されていますが、特に「お芝居」の難しさ、面白さ、奥深さにおいて、思うところはありますか？

やっぱり、練習したり、イメージトレーニングをするときって、自分が気持ちいいと思うタイミングでセリフを読んでいくんですけど、いざ共演者と対面したとき、相手にもテンポ感があるじゃないですか。それが、3人、4人と増えていくと、その分だけそれぞれのテンポ感があって。

それが、ピタッと合ったときにすごく気持ちいいんですね。今、めっちゃくちゃ自然なテイクが撮れたんじゃない！ となったときに演技の面白さがありますし、お芝居の奥深さも感じますね。ひとりじゃなくて、みんなで作り上げていくという。

楽曲制作って、僕ひとりで作っているんですけど、それってひとりでできちゃうじゃないですか。実際、レコーディングもひとりでできるし、だけど演技ってひとりではできないから、面白さのひとつではあると思います。

──ダンスもみんなで表現しますが、お芝居はまたそれとも違いますよね。

そうですね。気持ちよさが全然違いますね。

──今回、地上波ドラマ初出演となりますが、やはりそこで学ぶことや刺激なども多々ありますか？

そうですね。俳優さんの演技は毎回すごく学ばせていただいていますし、新たな気付きがあります。そういうところで、より演技に興味も出てきますし、もっとこういう役をやりたいなという思いもあります。今回オファーをいただいて、お芝居はやっぱり楽しいです。

もともとクリエイティブなことが好きで、最近では「画角」が気になっています。ドラマは、カット割りがすごく多いので、「画角」がすごく気になっちゃって。それもあって、撮る側にも興味が湧いてきて、いつか作品を撮ってみたいなと思っています。

──ぜひいつか、白岩監督の作品もお目にかかりたいところです。最後に、本ドラマの見どころを教えてください。

もちろん見どころは、齊藤京子さんと水野美紀さんによる「ママ友への復讐劇」なんですが、その裏で成瀬という謎の人物が出てきて、最初はほんとに謎だと思うんです。ただ、放送回を重ねるごとに、その人間性とか、過去になにがあったとか、どうしてこうなったとか、なぜそこに居たのか。そういったことの伏線回収というか、その理由がどんどん紐解かれていくので、そこも見どころのひとつになっていると思います。ぜひ成瀬にも注目してドラマを楽しんでいただけたら幸いです。

【作品概要】
火ドラ★イレブン『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか？』
放送：毎週火曜よる11時～11時30分（カンテレ・フジテレビ系全国ネット）
出演：齊藤京子 水野美紀 白岩瑠姫（JO1） 大友花恋 香音 小林きな子 峯岸みなみ 水嶋凜 内藤秀一郎 竹財輝之助 新川優愛 ほか
原作：あしだかおる・アオイセイ『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか？』（ぶんか社刊）

【白岩瑠姫（しろいわ・るき）】
1997年11月19日生まれ、東京都出身。サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生した11人組グローバルボーイズグループ「JO1」のメンバー。ソロとしても活動の幅を広げ、映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』（2023年）でW主演を務めたほか、長編アニメーション映画『アズワン/AS ONE』（2025年）では声優に初挑戦するなど、俳優としても注目を集めている。