今年でデビュー30周年を迎えた、関西テレビのステーションキャラクター「ハチエモン」。名前や姿は知っているけれど、「一体何者なの?」と改めて聞かれると、意外と知らない…という方も多いのではないでしょうか。
今回は「みよか」ライターの筆者が、そんなカンテレのオリジナルキャラクター「ハチエモン」について、誕生秘話や意外な素顔、最新の姿まで深掘り取材します。
◆そもそも「ハチエモン」って?
「ハチエモン」は、1995年にデビューした関西テレビのステーションキャラクター。名前は視聴者からの公募によって決定されました。
テレビが大好き!
おしゃべりも大好き!
そしてチャームポイントは、なんといってもキュートなおしり。
見た目のかわいらしさからは想像できない、コテコテのおっさん関西弁でボソッとオモロイことをつぶやくギャップが特徴。関西では抜群の知名度と人気を誇ります。視聴者のみなさんはもちろん、カンテレ局内でも愛され続けている存在です。
そんな「ハチエモン」に、実は女の子のキャラクター「ハチコ」もいるのをご存知でしょうか?
頭にはかわいい花飾りをつけていて、さらにキュートな見た目です。ハチエモンと並ぶと、より世界観が広がります。
【ハチエモン&ハチコ・公式プロフィール】
名前:ハチエモン
出自:1995年にどこかの星からやってきた。年齢不詳。関西在住。
特徴:一人称は「ワシ」、たまに「ボク」。テレビとおしゃべりが好き。よく喋(しゃべ)る唇が特徴的。お尻がチャームポイント。アメちゃんを集めることが生き甲斐。
性格:いつものんびり自然体。本音で生きている。ちょっと不憫(ふびん)でドジ。陽気でユーモラス。人の気持ちに寄り添い、やさしい言葉をかけることも発達している。恋愛相談が得意。嫌なことは寝たら忘れる。
名前:ハチコ
出自:ハチエモンが心配で同じ星からやってきた。誕生や年齢は非公開。関西在住。一人称は「あたし」、「うち」
特徴:しっかり者のハチエモンのガールフレンド。口癖は「あめちゃんあげる」「どないしんたん?」節約、ええもんを安く買う、ポイ活が好き。ハチエモンからもらったお花を顔につけている。
性格:自由気ままに生きるハチエモンが心配。冷静なしっかり者。
◆ついに今年でデビュー30周年!ハチエモン誕生秘話
ハチエモン誕生のきっかけは、1995年の夏のこと。1997年に予定されていた関西テレビの新社屋移転(兎我野町から扇町へ)を見据え、新キャンペーン「ピーチク・パーク・ステーション」がスタートしました。
これは、新社屋が扇町公園の中に完成することから、テレビ局を「みんなが集まる公園」に見立てるというコンセプトのキャンペーン。その象徴として、長く親しまれる新たなキャラクターを作ろうと、誕生したのがハチエモンです。
実は当初、名前が決まっておらず、一般公募が行われることに。1996年5月、応募総数26,000通の中から「ザ・ハチエモンズ」が最優秀賞に選ばれ、ここに名実ともに「ハチエモン」が誕生しました。
そして30周年の節目となる2025年。「おかあちゃんのおかげで人気者になれたで」と感謝を伝えるべく、午後の情報番組『旬感LIVE とれたてっ!』(月~金/カンテレ・フジテレビ系 全国19局で放送)にて、「ハチエモンの“名付け親”を探せ!プロジェクト」を実施。
「正直、見つけるのは難しいのでは…」という予想を覆し、なんと当時中学生だった名付け親の女性にが名乗り出てくれるという、まるでドラマのようなエピソードが生まれました。
◆局内にもいっぱい! 激レアハチエモンを探せ
関西テレビ本社の社屋1階にある「カンテレ扇町スクエア」はたくさんのハチエモンが出迎えてくれる、まさに“ハチエモンスポット”。動物になったハチエモンや、シルエットになっている”隠しハチエモン”、赤ちゃんから小学生に成長したハチエモンなど、いろんな姿に変身したハチエモンと出会うことができます。
カンテレの正面玄関では、植物でできた「ハチエモントピアリー」がお出迎え。季節ごとに衣替えするそうです。今の時期は、もちろんサンタさんバージョン!家族連れなど街ゆく人が記念撮影を楽しんでいます。
そんなハチエモンは、実は局内にも至るところに存在しています。まず、こちらはスタジオ近くの通路に描かれたハチエモン。
スタジオの通路に描かれたハチエモン。出演者の方が記念撮影をおこなうことも多い場所
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番組出演者の方がフォトスポットとして活用されることもあるので、SNSなどで見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
局内のさまざまな場所にいるハチエモンですが、実は知っている人が少ない!?レアなハチエモンもいるようです。
社員やスタッフが使うフリースペース「ocho」のウォーターサーバーには、しずくになった「しずくハチエモン」がスタンバイ。
また、エレベーターホールの時計の「8」のところをよく見ると、ハチエモンのシルエットになっています。これは局内でも知っている人が少ない超レアな「隠しハチエモン」です。
そのほかにも、フロア構内図に描かれた部署紹介イラストや、出演者の方へのご案内などにも登場しています。
◆会話もできる!? AIハチエモンが登場
さらに最近では、ハチエモンがAIとしても進化して登場。普段のかわいらしい姿とは異なり、メカニックでクールなハチエモンに仕上がっています。
この「AIハチエモン」は、30周年を記念してバージョンアップしました。。話しかけると、いつもの軽快な関西弁でおしゃべりしてくれます。
例えば、筆者が「今日の晩御飯は何がいいかなぁ?」と相談してみると、「ほな、今日はお好みなんかどうや?材料も簡単やし、みんなでワイワイ作るのも楽しいで。ええんちゃう?」と答えてくれました。
続けて、「材料は何が良い?」と聞いてみると、「キャベツ、豚肉、エビ、ネギなんかがええで。あと、紅生姜(しょうが)や天かす、チーズもおいしいアクセントになるわ。自分の好きなもんを色々入れて楽しんでなぁ〜」と、お好み焼きの材料をかなり詳しく教えてくれました。
ひとつの質問に対して、たくさん返答してくれるところに関西人らしさを感じます。そして軽快な関西弁でしゃべるのも、やはり「AIハチエモン」ならではです。ちなみに外部のAI技術者の方たちからも、「こんなに関西弁しゃべるAIは初めて」とお墨付きをいただいているほどなのだそうです。
そんな「AIハチエモン」は2025年11月に開催された『カンテレ祭り!2025 よ~いドン!&とれたてっ!フェス』に登場し、視聴者のみなさんと触れ合いました。今後の予定は決まっていませんが、テレビに出演したり、イベントに登場したりすることもあるかもしれません。ぜひ会える日を楽しみにしていてください。
30周年を迎えて、さらなる活躍の幅を広げるハチエモン。今後、どんな風に進化していくのか楽しみです。
取材・文/野村真帆
大阪を拠点に、おもに京阪神エリアで活動中。プライベートでは1児と2匹の犬の母。最近は10年ぶりにかぎ針編みにハマっています。
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