最初にひと言。『転職の魔王様』第２話は、仕事のことで悩む女性や、スカッとしたい女性にピッタリの神回だと思う！ぜひ、すべての女性に見てもらいたい！

今回の求職者は、事務派遣で働く宇佐美由夏（早見あかり）。後輩が転職活動を始めたと聞いて、焦りを感じて仕事のことについて改めて考えたり、彼氏との関係でヤキモキしている由夏。働く女性には共感できるキャラクターだと思う。
前クールの『合理的にあり得ない ～探偵・上水流涼子の解明～』では、天海祐希さんと格闘するクールな裏社会の女役を演じていた早見さん。前回との役のギャップにも注目してほしい。

行きつけのレストランで、いつものように彼氏の渋井克行（味方良介）とディナーを楽しむ由夏。しかし、渋井から「妥協したくないんだよね」といきなり別れを切り出される。「飲まないとやってらんないよ」となる気持ち、よく分かります！

お店に出向き、酔っ払った由夏を家まで送っていく来栖と千晴。由夏の自宅で、なぜかマッサージ機を試される千晴。酔った演技に乗じて遠慮なくマッサージ機をぐりぐりする早見さんと、「いった〜い」と叫ぶ小芝さんのわちゃわちゃ感にとても癒された。Twitterでも「足ツボに反応すると小芝さん可愛い！」「２人が楽しそうで違うドラマかと思った（笑）」とたくさんの反応があった。

それにしても、由夏の彼氏・渋井の言動にはドン引きだった。
「俺、フリーランスのデザイナーだろ。だから、結婚とか考えた時、相手も非正規雇用だと不安だなと思ってさ。その辺、妥協したくないっていうか」というセリフにはカッチーン。25歳〜39歳の女性の有業率が８割を越える現代（総務省 令和４年就業構造基本調査）、働き方に多様性が出てきていることもあり正社員にとらわれない人が増えている。かくいう私もフリーランスだ。
渋井の言葉にはフリーランスを言い訳に、相手の「安定」にすがろうとするヒモ要素が見え隠れし、ついムカついてしまった。「俺頑張って稼ぐから、一緒に頑張ろう」くらいの気概があってもいいのでは？あ、そもそも二股だったから遊びだったのか。Twitterでも「別れる理由が“妥協したくない”とか、最悪」「クズ男ぶりがひどい」と辛辣（しんらつ）なコメントが見られた。千晴も言っていたが、マジで別れて正解だったと思います、由夏さん！

そんな渋井を一蹴してくれたのが、我らがエース、魔王様！
「よく仕事見つかったよな、お前みたいなのが。いつも愚痴ばっかで勘弁してくれって思っていた」という渋井に対して、「宇佐美さんは10年間派遣社員として働いてきました。数年で環境が変わり人間関係も当然変わる中、行く先々で自分を順応させてきました。それは簡単なことではありませんよ。」「宇佐美さんは人を思いやれる。取り柄がないなんてまったくの見当違いです」とズバッと。「来栖さん、よく言った！」と心の中で拍手喝采だった（笑）

渋井との関係にケリをつけた後に「ハードル高いと思うんですけど、自分にとって一番幸せな転職がしたいんです」と語る由夏の清々しい顔に、思わず頑張れとエールを送っていた。

ひそかに楽しみにしていた「来栖×スイーツ」は、まさかの合コンでのスイーツバイキング！求職者と合コンする山口さん、案外やり手なのか？！
ケーキを食べた時の来栖の顔ときたら……きっと美味しかったんだろうなというのがありありとわかる表情で、「成田さん、顔芸上手い」と思ってしまった。
しかも、「ショートケーキが一番好き！」「なんでショートケーキって言うんだろう？」という女性陣に対して、ショートケーキの語源・由来を語る来栖。抑揚なく、ものすごい情報量を早口で言い切る成田さん、すごい。最後に「一番好きだというならこの程度の知識は持っておいた方が良いかと」と毒を吐くドSっぷりもたまらなかった（笑）

最後に、第２話では社長の落合洋子（石田ゆり子）のセリフにとても胸を打たれた。「女性の人生設計って難しいよね。結婚するかしないか。子供を産むか産まないか。仕事を続けるか辞めるか」。そうだよね〜と、うんうんうなずく私。「でもね、いざ腹をくくると女って強いのよ〜」という言葉には共感しかなかった。Twitterでも「女性の人生って本当に選択の連続だよね」「そうそう、女は強い」「石田さんが言うと説得力あるわ〜」と多くの反応があった。

きっと第２話は、仕事や恋愛、結婚など、いろいろなモヤモヤを抱える多くの女性に響くはずだ。
そして次回の求職者は渡邊圭祐さん演じる営業マン。どんな展開になるのか来週も楽しみ！

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文：猿渡 菜都美