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若葉竜也「やっぱりあなたは医者でしたね」井浦新「やっぱり君は生意気だ」杉咲花を思う気持ちはみんな一緒

2024.06.18

若葉竜也「やっぱりあなたは医者でしたね」井浦新「やっぱり君は生意気だ」杉咲花を思う気持ちはみんな一緒
ミヤビ(杉咲花)と三瓶(若葉竜也)の、涙ながらの抱擁シーンにグッときた前回。しかし、抱き合っている最中に軽い発作が起こり、ミヤビは三瓶のことがわからなくなってしまいました。幸い2分ほどで症状はおさまりましたが、今後どうなるのか心配です。

彼女の記憶障害の原因は、手術すると命に関わる場所にあるため、大迫(井浦新)は三瓶に手術を絶対にしないようきつく言いました。さらに血管は0.5ミリ以下の細さで、側副血行がないタイプなので、2分ですべてを終わらせねばなりません。三瓶は手術の練習を続けますが、頑張っても11分台。ここから2分に縮めるのは、三瓶といえどさすがに難しいように感じます。
津幡(吉瀬美智子)や藤堂(安井順平)も心配し、大迫に話を聞きにいきます。そのままにしておいても、いつかは脳梗塞など命に関わる事態につながってしまうことが判明。どうしたらいいんだ……。そんな中、ミヤビは手術は受けないつもりだと断言。三瓶には最後まで医師として患者を診たいと伝え、星前(千葉雄大)が聞いてみても気持ちは変わらないようです。

星前の聞き方がいいなと思いました。「俺はさ、ミヤビちゃんが決めたならいつでも何でも応援したいのよ。ただ気になってさ、ミヤビちゃんが今どういう気持ちなのかなって」ちょっと泣きそうな顔だけど、つとめて明るく振る舞うのが彼らしいです。本当にいいチーム。

ミヤビは日記に、誰にも伝えなかった理由を書いていました。「失敗したら、三瓶先生が自分を責めてしまうから」……うう。こんなに思い合っている二人なのに、症状が憎い。どうにかならないものでしょうか。
ちょうどその頃、絵描きの柏木(加藤雅也)が入院。極めて悪性の脳腫瘍を患っている彼は、これまでできる治療はすべておこない、余命は数か月の状態。どんどん記憶が失われていき、妻の芳美(赤間麻里子)のこともわからなくなってしまいます。あれ以来軽い発作をたびたび起こしているミヤビは、自分もいつか大切な人たちのこともすべて忘れてしまうのかと不安になります。

周作の描く似顔絵が本当に素敵でした。作中では成増(野呂佳代)とミヤビのイラストが出てきましたが、すごく似ているし、光を集めたような色使いがとてもきれいです。
芳美も、明るくて強くて素敵な人です。症状が出た周作につらいことを言われても、「私は傷ついてないから大丈夫」と笑顔。でも病室に入る前に気持ちを整えているシーンもあって、頑張っているんだなと伝わってきました。そんな彼女も、さすがに自分のことを忘れられてしまったときは、病院のイートインコーナーで落ち込んでいました。

元気付けようと向かいに座ったミヤビは、周平のために持ってきたドーナツを半分もらいます。「脳の病気ってなんなんでしょうね。最後には全部忘れちゃうのかな」と言われたミヤビは、内心自分自身のことを重ねて考えていました。
いつものメンバーとの飲み会の最中にも、大事な人たちのことも忘れてしまうのかなとつい考えてしまいます。ところでいつの間にか風間(尾崎拓海(INI))と森(山谷花純)がいい感じになってるんですけど!? もっと詳しく知りたいぞ。

また、いつも明るい成増が、大切な人を亡くしていたことも判明しました。「私の中では相手がまだ生きてる、とっくにいないのにずっと心の中に居座っている」というのは、恋人でなくても親しい人を亡くした経験がある人には共感できる気持ちな気がします。

三瓶によると、人は脳の「内側前頭前野」という場所に、大事な人のことを自分のことと一緒にしまっているのだそう。三瓶の言葉って、医学用語がバンバン出てきて難しいけれど、なんだか励まされます。三瓶自身のそこにはミヤビがいるし、ミヤビの中に自分がいることを信じているんだろうな……健気だなぁ。

三瓶・星前・綾野(岡山天音)は、揃って大迫のもとへ。ミヤビのことを何とかできないか相談しにいきます。ここで綾野は、大迫もまた、ひそかに手術のタイムを縮められないか練習し続けていたことをばらします。どう頑張っても10分切れないという大迫に、「僕は8分台です」とドヤる三瓶(笑)。この短期間でここまで縮めたのはすごい。
大迫はミヤビが事故に遭った後から練習し続けていると知り「やっぱりあなたは医者でしたね」と言う三瓶に、「やっぱり君は生意気だ」と返す大迫。前回、近い理由で脳外科医になったのに道を違えてしまったように感じた二人ですが、ミヤビを大切に思う気持ちは一緒なのかもしれません。二人だけでなく、星前と綾野も。
芳美を忘れてしまったかに見えた周作でしたが、看護師の介助では受け付けない食事も、芳美が食べさせると食べ、寝ていて起きないときも芳美が来ると起きるということがわかりました。「芳美さんのこと、柏木さんの心が覚えてるんですね」というミヤビの言葉に観ているこちらも頷きました。

そして二人になったとき、無表情な周作から「あの、モデルになってもらえませんか」と一言。さっきは涙を堪えていた芳美も、周作に抱きついて号泣しました。きっと以前、周作が芳美に言ったことがある言葉なんだろうなと思います。周作の目からも、ひとすじ涙がこぼれます。状況はつらいけれど、希望をもらえたシーンでした。

退院していく周作たちを見送り、ミヤビの中にも希望が芽生えます。今回はハッピーエンドかと思いきや、ミヤビは三瓶と星前の前で倒れてしまいました。次回は最終回。お願いだから、みんな幸せになってほしいです……!
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文:ぐみ
熱量高めなエンタメライター・編集。ドラマ・映画・アイドル・アニメなどのコラムやレビュー、インタビューを執筆中。
miyoka
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