「よしもと漫才劇場」の11周年と「森ノ宮よしもと漫才劇場」(いずれも大阪市中央区)の5周年を記念した記者会見が2025年12月1日に実施され、「よしもと漫才劇場」(通称マンゲキ)出身の12組の芸人が集まりました。
この日は『THE SECOND 2025』王者のツートライブ、 『上方漫才協会大賞』2025年大賞のドーナツ・ピーナツをはじめ、デビュー後にさまざまな賞を受賞した12組の芸人らがステージに立ち、超ショートバージョンでネタを披露。
ネタ披露後のトークでは、『M-1グランプリ2024』に決勝進出したジョックロックが「この1年間、数え切れないほど幹線に乗った。そのぐらい人生が変わった」と話す一方、2025年の『関西演芸しゃべくり話芸大賞』で優勝したラビットラは、「3年連続決勝進出していて、ようやく優勝できてめちゃめちゃうれしかったですが、生活が変わったとかは全然…」など、どの芸人もボケを織り交ぜながら1年を振りかえりました。
2014年12月に若手芸人を育成する場として誕生した「よしもと漫才劇場」。2020年には大阪城公園内の「クールジャパンパーク SSホール」で行われるレギュラー公演として「森ノ宮よしもと漫才劇場」が始まり、さらに東京にも2020年に神保町で、2025年4月には渋谷にオープンして、若手育成及び活躍の場が増えています。
上方漫才協会の中田カウス会長は、「この劇場が誕生した時は“大丈夫ですか? 売れっ子は生まれますか?”と心配されましたが11年目を迎えて、ここから誕生した芸人43組を東京へ送り込んでいます。若手が頑張った」と自信に満ちた表情で紹介。
さらに「いろんな意味で進化していますが、最近の漫才は(コンテストの時間制限が4分勝負で)詰め込みすぎるんですね。漫才はツッコミとボケで笑わすんじゃなく、“間”と“呼吸”なんです」と若手の芸風にも言及。
なかでも「エバースというコンビは、どうにかそういう雰囲気を出している。ネタの作りも呼吸もいい。あの子たちが頑張って、ああいうタイプの漫才がこれから生まれることを期待してますね」と、注目株を紹介しました。
取材・文:武並慎治(di;hype)
関西在住のWebディレクター&編集者。毎回泣くほど笑わせてもらうのは、オール阪神・巨人と中川家。