1年前の遭難事故で何があったのか?『マウンテンドクター』第3話の見どころ
2024.07.22
父親の倉持健作(おかやまはじめ)は、1年前の遭難事故で妻の菜月(舟木 幸)を失い、江森の医療過誤だとして訴えていた遺族でした。病院を出る際、健作は江森に対して激しい怒りを見せます。ひどい恨まれように、歩たちは驚きを隠せません。
1年前の遭難事故を調べると、死亡者は二人でした。現場のトリアージとファーストエイド(応急処置)は江森が担当していたのですが、黒のトリアージ(死亡もしくは回復の見込みがない状態)をされた菜月は、途中で意識を回復していたらしく、遺族は江森の医療過誤だと訴えているようです。
江森の遭難者への適切な処置を見てきた歩は、江森が判断を誤るとは思えず、江森から直接話を聞こうとします。江森は助かる可能性のある患者を優先しただけといいます。
その後、歩は遭難事故の救助に当たった長野県消防防災航空隊を訪れ、事故現場にいた隊員に話を聞きます。隊員は、菜月のトリアージが赤(最優先の症例で緊急治療もしくは直ちに病院搬送が望ましい状態)から黒に塗り替えられていたと証言します。江森がなぜ赤から黒へと判断を変えたのか、ますます疑念が深まる中、歩は再び亘くんに話を聞きます。
数日後、強引に退院した妊婦の結衣がまた救急搬送されます。今度は全身に発疹が出て、意識朦朧(もうろう)としていました。緊急で検査が行われますが、健作は興奮して「人殺しのいる病院だ」と叫びます。江森と周子(檀れい)が駆けつけると健作はさらに怒り、江森に罵声を浴びせます。
黙っていられなかった歩は「江森先生は1年前、苦しい判断を迫られた。自分は江森先生が最善を尽くしたと確信しています」ときっぱり言います。
当時、現場には赤のトリアージが三人いました。一度に搬送できる人数が二人であることを知った菜月は、教え子の亘を先に搬送させるために、自らトリアージを黒に塗りつぶしたのでした。
自分のせいで菜月が死んだとショックを受ける亘くん。江森は、そもそも菜月は助からなかった、自分がそう判断したのだと、亘くんに当時のことを忘れるように言っていたのです。
真実を知り、何か方法はなかったのかと泣きくずれる健作。江森は言い訳もせず、奥さんを救えなくて申し訳なかったと謝罪します。見ていて本当に苦しくなるシーンでした。
一方、妊婦の結衣は、歩の診断でつつが虫症を発症していることがわかります。適切な薬の投与で、母体も胎児も一命をとりとめました。
虫刺されから命の危険があるほどの症状になるなんて、本当に驚きです!
やはり江森は間違っていなかったと語る歩に、江森は問いかけます。
「もし同じ現場に遭遇したときお前ならどうする。誰から先に搬送し、誰を後回しにして危険にさらすか」——
即答できるような問いではなく、歩も今後、このような厳しい現場に立ち向かっていくことになるのかもしれません。
さて、ドラマの途中では典子(岡崎紗絵)の家族とのシーンで、少し気になる展開がありました。
母親の誕生日を祝うために実家へ帰った典子。この親子、なぜか敬語で話しているのが気になっていたのですが……「病院を継がせるためにあなたを養子に迎えたわけじゃないのよ」という母親の言葉から、典子が養子であることが判明します。
しかし母親はどう見ても典子に内科医となることを期待してます。麻酔科医となった典子はまだそのことを話せていないようで……今後の展開はどうなるのか、注目です。
三重県在住のライター。大手Webメディアの記事執筆やコラム、メルマガ、プレスリリースなどを執筆中。
カンテレIDにログインまたは新規登録して
コメントに参加しよう