【淡路島】万博の大屋根リング!?と話題、坂茂氏設計の絶景「未病リトリート施設」で“未来の眠り”を見学してみた

【淡路島】万博の大屋根リング!?と話題、坂茂氏設計の絶景「未病リトリート施設」で“未来の眠り”を見学してみた
「万博の大屋根リングが淡路島に現れた!?」。そんな話題がSNSで広がっています。その正体は、6月23日(火)に兵庫県淡路市にグランドオープンする長期滞在型未病リトリート施設「THE PASONA natureverse retreat」。オープンを前に17日(水)、内覧会が開かれ、ひと足早く施設を見学してきました。
眼前に海と空が広がる開放的なロビー(6月17日、兵庫県淡路市)

眼前に海と空が広がる開放的なロビー(6月17日、兵庫県淡路市)

■万博ビジョンを体現する新拠点

この施設は、パソナグループが大阪・関西万博で発信した未来ビジョン「NATUREVERSE(ネイチャーバース)」を体現する新たな拠点です。人と自然、テクノロジーが共生し、人々が思いやりの心でつながる社会の実現を目指し、淡路島から新しいウェルビーイングの形を提案します。
「海と山、その間に佇む美」をコンセプトに世界的建築家の坂茂さんが設計(6月17日、兵庫県淡路市)

「海と山、その間に佇む美」をコンセプトに世界的建築家の坂茂さんが設計(6月17日、兵庫県淡路市)

施設を設計したのはプリツカー賞受賞で知られ、万博のパビリオン「ブルーオーシャンドーム」も手がけた世界的建築家の坂茂さん。木材をふんだんに使った建物は、確かに万博のシンボル「大屋根リング」を思い出すたたずまいです。ただ、施設の計画は大屋根リングの整備以前から進められていたといいます。偶然とはいえ、万博の記憶を呼び起こすような景観も、この施設の魅力の一つになりそうです。

■海と空に開かれたロビー空間、万博レガシーも

海側に広がる全長約300メートルのボードウォーク(6月17日、兵庫県淡路市)

海側に広がる全長約300メートルのボードウォーク(6月17日、兵庫県淡路市)

ロビーに足を踏み入れると、目の前には淡路島の海と空が広がります。高さ約20メートルの吹き抜けが生み出す開放感も格別。さらに館内には、万博のパソナグループパビリオン「PASONA NATUREVERSE」で公開されていたアンモライト3点が展示されており、“万博のレガシー” を身近に感じることができます。
万博のレガシー「アンモライト」3点も展示(6月17日、兵庫県淡路市)

万博のレガシー「アンモライト」3点も展示(6月17日、兵庫県淡路市)

■「未病」を軸にした滞在プログラム

施設の大きなテーマは「未病」。病気になる前の段階から心身の状態を整え、健康寿命を延ばすことを目指しています。「食」「運動」「睡眠」の3つを柱に、一人ひとりに合わせた長期滞在型プログラムを提供します。

■島の恵みを味わう“ウェルネスガストロノミー”

食の分野も充実しています。館内には5つのレストランがあり、淡路島の豊かな食材を生かした“ウェルネスガストロノミー”を展開。ミシュラン星獲得シェフらが手掛ける和食やヘルシーフレンチ、精進料理など、多彩な味覚を楽しめます。店舗によっては宿泊者以外も利用できるといい、気軽にその味を楽しめるのもうれしいポイントです。

■運動プログラムも充実

海水をろ過して温めたプールで行うタラソテラピー(6月17日、兵庫県淡路市)

海水をろ過して温めたプールで行うタラソテラピー(6月17日、兵庫県淡路市)

運動プログラムでは、タラソテラピー(海洋療法)やヨガなどを用意。トレーニングとリラクゼーションを組み合わせながら、無理なく健康づくりを続けられる工夫がされています。
筆者も、海辺に整備された全長約300メートルのボードウォークでヨガを体験しました。潮風を感じながら、鳥のさえずりや行き交う船の音に耳を澄ませ、ヨガのポーズに集中する時間は格別です。ヨガトレーナーの丹羽有実子さんは「太陽の光を浴びながら行うことで、エネルギーを感じてもらえるのでは」と話していました。
海辺のボードウォークでヨガを体験。空と海に包まれながら心と体を整える(6月17日、兵庫県淡路市)

海辺のボードウォークでヨガを体験。空と海に包まれながら心と体を整える(6月17日、兵庫県淡路市)

■“未来の眠り”を支えるセンサー付きベッド

そして、この施設が特に力を入れているのが「睡眠」です。57ある客室のうち、22のウェルネスプログラム専用客室には、万博のパソナグループパビリオン「PASONA NATUREVERSE」で紹介された“未来の眠り”の展示の一部技術を導入。利用者の状態を把握するセンサー付き電動ベッドが設置されており、快眠モードでは背もたれの角度を自動調整して寝返りを促し、よりリラックスしやすい睡眠姿勢をサポートします。
万博パビリオンで紹介された技術を活用したセンサー付き電動ベッド(6月17日、兵庫県淡路市)

万博パビリオンで紹介された技術を活用したセンサー付き電動ベッド(6月17日、兵庫県淡路市)

見学した施設最大の客室「プレジデンシャルスイート」は、200平方メートルを超える広さ。大きな窓の向こうには大阪湾と淡路島の自然が広がり、天然温泉を楽しめるヒノキ風呂も備えています。上質な調度品が配された室内は、思わずため息がもれるほどのぜいたくな空間で、まさに非日常を味わえます。
広々とした「プレジデンシャルスイート」(6月17日、兵庫県淡路市)

広々とした「プレジデンシャルスイート」(6月17日、兵庫県淡路市)

天然温泉が楽しめるヒノキ風呂(6月17日、兵庫県淡路市)

天然温泉が楽しめるヒノキ風呂(6月17日、兵庫県淡路市)

■若本CEO「唯一無二の施設目指す」

滞在中は「未病ファシリテーター」が常駐し、一人ひとりの生活リズムや体調に合わせて運動や休息のプランを提案。神戸大学医学部附属病院や館内クリニックとも連携しながら、安心して過ごせる環境を整えています。
パソナグループの若本博隆会長兼最高経営責任者(CEO)は「食、運動、睡眠を一体化した、心身ともに豊かになれる施設が完成した。淡路島を“ウェルビーイング・アイランド”にしたい。その象徴となる施設として、世界で唯一無二の存在を目指したい」と意欲を語りました。
世界的デザイナー・コシノジュンコさんがデザインした制服(6月17日、兵庫県淡路市)

世界的デザイナー・コシノジュンコさんがデザインした制服(6月17日、兵庫県淡路市)

■文化と芸術が息づく空間

多彩なプログラムが用意されている音楽ホール「岐美(きみ)」(6月17日、兵庫県淡路市)

多彩なプログラムが用意されている音楽ホール「岐美(きみ)」(6月17日、兵庫県淡路市)

文化・芸術面の充実ぶりも見逃せません。施設内には音楽ホールを備え、屋外には常設型の水上アートステージを設置。天候にもよりますが、毎晩、ダンスとプロジェクションマッピングによるショーが開催されます。さらに、万博のベルギー館で使用されていた4万ルーメンの高性能プロジェクターも譲り受けたといい、ここにも万博のレガシーが息づいていました。
万博のレガシーを活用した常設型の水上アートステージ(6月17日、兵庫県淡路市)

万博のレガシーを活用した常設型の水上アートステージ(6月17日、兵庫県淡路市)

万博が描いた未来のライフスタイルを、淡路島で実際に体験できる新施設。健康と癒やしに加え、文化や芸術の魅力も味わえる新たな滞在拠点として、注目を集めそうです。
高さ約20メートルの吹き抜けが生む開放的な空間(6月17日、兵庫県淡路市)

高さ約20メートルの吹き抜けが生む開放的な空間(6月17日、兵庫県淡路市)

取材・文/華みず希 万博ロスの関西在住ライター。
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