パラアイスホッケー日本代表エース・伊藤樹選手 8歳の事故から、絶望を乗り越え、母と夢見たパラリンピックの舞台へ ナレーション・松坂桃李 ドラマ『パーフェクトワールド』で伊藤選手と同じ名前の車いすユーザーを演じた経験を声にのせる

パラアイスホッケー日本代表エース・伊藤樹選手 8歳の事故から、絶望を乗り越え、母と夢見たパラリンピックの舞台へ ナレーション・松坂桃李 ドラマ『パーフェクトワールド』で伊藤選手と同じ名前の車いすユーザーを演じた経験を声にのせる
カンテレでは、ミラノ・コルティナパラリンピックに出場したパラアイスホッケー日本代表のエース・伊藤樹選手(20)に密着したドキュメンタリー番組『ザ・ドキュメント 氷の上で、生きていく~ミラノへの11年~』を、3月22日(日)午後4時から放送。ナレーションを務めた俳優・松坂桃李からコメントが到着した。
本作は、8歳で事故に遭い下半身不随となった伊藤選手が、ミラノ・コルティナパラリンピックの舞台に立つまでの「成長の軌跡」と、ともに傷つきながらも夢を追った「母子の葛藤と絆(きずな)」を描くドキュメンタリー。
一時母子ともに車いす生活となる大事故 絶望の中、母子が見つけた2人の夢
2015年、当時8歳だった伊藤選手は、母・紅子さんが運転する車でアイスホッケーの練習に向かう途中、交通事故に巻き込まれ、脊髄を損傷。車いす生活を余儀なくされた。センターラインをはみ出してきた対向車との衝突による事故だった。紅子さんも右足を粉砕骨折する大けがを負い、一時は車いすででの生活を余儀なくされた。事故後、伊藤選手はオリンピックに出たいという夢を諦める。
失意の中、伊藤選手は9歳でパラアイスホッケーに出会い「パラリンピックに出場する」という夢ができた。その夢が紅子さんの夢にもなった。「運転は怖いけど、(アイスホッケーを)やりたいというからやらせたい」―。紅子さんは事故の影響によるトラウマを抱えながらも自らハンドルを握り、どんな場所でも練習へ向かう息子の送迎を欠かさなかった。

(※母・紅子さんと伊藤選手)

その姿は、ナレーションを担当した松坂桃李が「自分も子どもを持つ身なので、お母さまを見るだけで泣けてきました。自分の恐怖心を犠牲にしてでもサポートしたいという母の思いに、強く胸を打たれました」と語るほど献身的だった。
■「人生終わったと思ったところから俺の人生が始まってるんで」母と夢見たパラリンピックの舞台へ
カンテレでは、約11年間にわたり伊藤選手を取材し続けてきた。4年前に放送し、国内外で多数の賞を受賞した前作『ザ・ドキュメント きっと届く、氷上で見た夢 ~息子と母 7年の軌跡~』(2022年3月放送、カンテレNEWS YouTubeで配信中:https://www.youtube.com/watch?v=cS2UptVEk9Q&t=3s)で伊藤選手は年齢制限により北京パラリンピックの予選大会にさえ出られず、チームも敗れた。
それから時が流れ、高校を卒業した伊藤選手は、母の元を離れ、単身アメリカで修行する道を選んだ。すべては母と夢見続けた、パラリンピックの舞台に立つためだった。
2025年11月、ミラノ・コルティナパラリンピックへの切符をかけた最終予選。絶望的な状況から起きた逆転劇。伊藤選手が「ホッケーの神様が、まだ俺らにホッケーしてもいいって言ってくれた」と身震いするほど震えるほど劇的なパラリンピック出場決定の直後、口にしたのは母への思いだった。
「人生終わったと思ったところから俺の人生が始まってるんで」―。番組では、そう語る伊藤選手の少年時代からの歩みを振り返るとともに、母と追い続けてたどり着いた夢の舞台、ミラノ・コルティナパラリンピックでの奮闘に密着。日本のエースとしての活躍はもちろん、長年密着し続けた取材班に垣間見せた、等身大の素顔を記録した。
ドラマ『パーフェクトワールド』からつながる、2人の“の縁
今回ナレーションを担当した俳優・松坂桃李は、2019年に主演を務めたドラマ『パーフェクトワールド』(2019年4月~6月カンテレ・フジテレビ系全国ネットで放送、TVerで期間限定無料配信中https://tver.jp/series/srfa9apdu1)で、事故が原因で下半身不随となり車いすで生活する建築士を演じた。役名は鮎川樹で、伊藤選手の名前と同じ“樹”。放送当時中学生だった伊藤選手は、役名が同じということはもちろん、車いすユーザーの葛藤を表現した松坂の演技を見て「これ俺やん!」と深く共感していたという。松坂は、本作の語りとして声を吹き込む中で『パーフェクトワールド』の経験から感情がのった部分もあったと話す。「樹選手ご本人がドラマを見てこれ、俺やんったと聞き、僕も縁を感じました。僕も役柄を通してではあるのですが、車いすユーザーの方の葛藤を少なからず知ることができたので、自分ができることがあればという思いありました」と真摯に語った。
オファーを引き受けた理由は「“樹選手という人を純粋に知りたい”という思い」で、本編を通して「見ていてつらいと思う感情が失礼になってしまうくらい、樹選手のアイスホッケーに対しての愛や熱量、その歯車を止めない純粋な気持ちに、こちらが逆に勇気づけられてしまう。そういったエネルギーを感じました」と伊藤選手の魅力を語る。番組の見どころについては「頭から最後まで全部です。樹選手の魅力全開ですし、お母さまもすごくチャーミング。何より2人の絆(きずな)、親子愛が本当に胸を打つものがあって、とても勇気づけられ、逆にパワーをもらってしまいます。自分の抱えている問題がすごくちっぽけに感じてしまうくらい、この11年間のドキュメントには魅力があります。些細(ささい)なことでめげちゃいけないな、と僕自身も改めて思いました」と力強く語った。
【松坂桃李:ナレーション収録後コメント全文】
――今回、ナレーションを引き受けてくださった理由を教えてください。
お話をいただいた時に「(伊藤)樹選手という人を純粋に知りたい」という思いがありました。樹選手の姿が、今回のドキュメンタリーを見ている方たちに何かしら伝わるものが確実にあると思ったので「参加させてもらえるのであれば、ぜひ」という感じでした。
――映像をご覧になった率直な印象を教えてください。
見ていて「つらい」と思う感情が失礼になってしまうくらい、樹選手のアイスホッケーに対しての愛や熱量、その歯車を止めない純粋な気持ち・メンタルに、こちらが逆に勇気づけられてしまう。そういったエネルギーを感じました。自分も子どもを持つ身なので、お母さまを見るだけで泣けてきました。事故があってお母さまが「車の運転が怖い」とおっしゃっていましたが、それを乗り越えてでも息子さんを支えたいという、強い思いにはものすごく共感できます。自分の恐怖心を犠牲にしてでもサポートしたいという母の思いに、強く胸を打たれました。
――松坂さん自身も、かつて車いすユーザーの「樹(いつき)」という役を演じられました。ナレーションでその経験をふまえて感情をのせられた部分はありましたか。

ドラマ『パーフェクトワールド』で松坂が演じた車いすユーザー・鮎川樹

ドラマ『パーフェクトワールド』で松坂が演じた車いすユーザー・鮎川樹

ありました。『パーフェクトワールド』というドラマで、伊藤選手と同じ「樹」という役名で演じさせていただきました。樹選手ご本人がドラマを見て「これ、俺やん」と思ったと聞き、僕も縁を感じました。今回のドキュメンタリーには映っていない、車いすユーザーの方の葛藤や悩み、日常的に出てくる支障……。僕もそういったことを『パーフェクトワールド』であくまで役柄を通してではあるのですが、少なからず知ることができたので「自分にできることがあれば」という思いはありました。
――最後に視聴者の皆さんへ、メッセージをお願いします。
見どころは、冒頭から最後まで全部です。樹選手の魅力全開ですし、お母さまもすごくチャーミング。何より2人の絆(きずな)、親子愛が本当に胸を打つものがあって、とても勇気づけられ、逆にパワーをもらってしまいます。自分の抱えている問題がすごくちっぽけに感じてしまうくらい、この11年間のドキュメントには魅力があります。些細(ささい)なことでめげちゃいけないな、と僕自身も改めて思いました。
◇タイトル『ザ・ドキュメント 氷の上で、生きていく~ミラノへの11年~』
◇放送日時:3月22日(日)午後4時~5時(※関西ローカル)
◇ナレーション:松坂桃李
◇スタッフ:
ディレクター:縄田丈典 撮影:井口桂吾 編集:室山健司 プロデューサー:宮田輝美
◇番組公式X:https://x.com/document_ktv
◇番組公式HP:https://www.ktv.jp/kori/
 →伊藤選手のパラリンピック出場までの歴史や写真などをまとめて掲載中。
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