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プロツアーにも参戦!高校生ゴルファー・酒井理琴インタビュー

2023.11.06

プロツアーにも参戦!高校生ゴルファー・酒井理琴インタビュー
2024年1月1日のゴルフのプロ登録を目指した「2023年JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)最終プロテスト」が10月31日から11月3日まで開催され、21名が合格しました。昨年の全米女子アマ覇者、馬場咲希さん(18才=代々木高3年)が2位タイで、また清本美波さん(18才=誉高3年)が1位で合格するなど、高校生プレイヤーが快進撃を展開しました。
今回紹介するのは大阪府出身の高校生でアマチュアゴルフ選手の酒井理琴(さかいりこ)さん。今年6月にはプロツアーに初参戦し、来年のプロテストに向けて注目を浴びる理琴さんの素顔に迫ります。
―ゴルフを始めたきっかけは?
ゴルフは5歳から始めました。当時、父がゴルフをしていて練習場によく連れて行ってもらいました。そこで「ちょっと打ってみるか」と言われたのがきっかけだと思います。小学校3年生ごろから「プロゴルファーになりたい」と思い始めていました。将来何になりたいかって聞かれたら、プロゴルファーでした。やるなら遊びじゃなくて、とその当時から思っていました。大きくなってからは賞金も魅力的だなと思ったり(笑)。

―ゴルフのどんなところが楽しいですか?
遠征が楽しいです。行った先のご当地のものを食べることや、普段は離れているゴルフ仲間と会えるのも楽しみです。組み合わせ表をみて「あ、○○ちゃんがいる」といった感じで。試合中は自分のゴルフに集中して、終わった後は一緒に写真を撮ったり、「この前の大会どうだった?」とか「がんばったよね」とかいっぱいおしゃべりします。
―普段はどんな生活をしているのですか?
いま通っている高校のクラブは月曜日から金曜日まで毎日19時過ぎまで練習しています。寮に入っているので、練習後は寮に帰って食べて寝て、の生活です。たまに苦手な食べ物が出ることもありますが、寮のご飯はおいしいです。

試合で学校を公欠することがよくあり、授業に出られない日も多いです。登校日には先生にわからないところを教えてもらい、追いつくようにしています。試験前には先生が試験対策プリントを作ってくださるので、それを一生懸命勉強しています。試験中はクラブ活動が休みになりますが、私は練習しないと感覚が変わっちゃうので、監督にお願いして練習場に連れて行ってもらいます。苦手な数学の授業では、眠くなる時もありますが、ゴルフと学業が両立できるようみんながサポートしてくれています。

休日は実家に帰り、近くの練習場で200球くらい打ち込んで、家でパター練習をするくらい。コーチにも習っていますが、基本はひとりで練習して、たまに動画をコーチに送って見ていただいて、アドバイスをもらったりしています。
今年からライフスポーツKTVのサポートも受けることになりました。冬は寒くて体が動きにくく、怪我もするので外での練習が難しいのですが、トレーニング前後に室内のシミュレーションゴルフをお借りして打撃練習ができればいいなと思います。

KTVフィットネスクラブ フレスコ茨木
 http://ktvl.jp/location/f_ibaraki/

―今年、プロのツアーに参戦したとか。
プロツアーにアマチュアが出る機会はほとんどありません。可能性があるとすればステップアップツアー(※)かな、と考えていました。それでも推薦を頂かないと出られません。遠征で慣れ親しんだルートイングループがルートインカップというステップアップを開催しているので、問い合わせてみました。そこでアドバイスをいただき、「ルートインカップ上田丸子グランヴィリオレディースに出場したい」と思いをしたためた手紙を成績表に添えて送ったら、ゴルフ場推薦枠での出場許可をいただきました。
プロツアーに出場するのは初めてですから、すごく緊張しました。「私がここにいていいのかな。プロのプレイヤーがいるコースに私が上がるなんて、なんだかすごくすみません」という気分でした。
それでも成績は残したいと思っていました。当日はパター練習に集中して、「コースに上がったらプロもアマも一緒。みんなただのプレイヤー」だと思うことにして、ひたすら自分のゴルフに集中しました。結果、104人が出場する中予選を通過し、24Tでツアーを終えました。

今から振り返るととても楽しかったです。すごく憧れましたし、早くこの世界に入りたいなと思いました。一回試合に出ただけなのでプロの世界の厳しさはまだよくわかっていないと思いますが…。

(※)ステップアップツアー
国内最高峰の女子プロゴルフツアーであるJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)ツアーへの出場資格を持たない選手や新人を対象に1991年から始まったツアー。
―プロとアマの違いはどんなところでしたか?
スコアが悪いように見えても、いつの間にか調子を上げて、最終的にはいい成績になっていたり、ここぞというときにパターを決めたり。崩れっぱなしにならないところがプロってすごいなと思いました。賞金がかかっているし気持ちの持ちようも違うかな。そういった様々なことを感じて、私にはまだ練習と経験の両方が足りていないんだと思いました。
ステップアップツアーに出場した以後は、学生の大会で安定した成績を残せるようになりました。自分では意識していないけれど、あの経験が刺激になり、気持ち的な変化があったのかな。いつもとは違う世界に触れて、ゴルフに向き合う、いいきっかけをいただきました。チャレンジしてよかったです。

―将来の夢は?
女子のプロテストは満18歳以上から受験資格があり、来年受けます。受かったらプロとしてやっていきます。
プロになれたら、常に大会の予選を通過して上位入選を目標にしたいです。Hitachi 3Tours Championshipというゴルフトーナメントがあるのですが、成績上位者やその年を代表するような人気のあるプレイヤーしか出られないので、そこに何度も出られるようなプレイヤーになりたいです。
プロフィール
酒井理琴 
大阪府出身 17歳(日ノ本学園高等学校2年)

2016年全国小学生ゴルフ大会女子の部(8位T)
2022年関西ジュニアゴルフ選手権(4位T)
2023年ルートインカップ上田丸子フランヴィリオレディース(24位T)
2023年関西ジュニアゴルフ選手権(2位T)
2023年関西高等学校ゴルフ選手権(3位T)
2023年SKYレディースABC杯(57位T)
miyoka
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