【天満のひと】天満の地ビール「天満天神えーる」完成! (大阪渋谷麦酒・渋谷香名さん)
2023.07.14
このインパクトの強いラベルを纏ってクラフトビール「天満天神えーる」 (330ml 700円)が7月23日に発売されます。
実家のある藤井寺市内で大阪渋谷麦酒(おおさかしぶたにばくしゅ)を立ち上げ、2022年春にクラフトビールの醸造を開始、仕込みから配送までをひとりで取り仕切っています。
綿卸商を営む一方で商社にも出資していた渋谷家はビール醸造計画に乗り出し、その事業を引き継いだ庄三郎が明治5年に大阪で「渋谷ビール」と名付けたビールを販売。残念ながら庄三郎の死去後、渋谷ビールも姿を消しました。
私、天神橋筋商店街の寝具店に嫁いで26年なんですね。
コロナの影響もあり、お店の売上が落ち込んだり、商店街を歩く観光客の姿もめっきり減っていく様子を目の当たりにして、「この商店街がこんな風に閑散とするんや」とショックを受けたんです。「なんとかこの地域を元気にできることないかな」と漠然と思いをめぐらせる中で、「町おこし」イコール「地ビール」かなって。その時すでに藤井寺でクラフトビールの醸造を始めていたし、「私らしくやるならクラフトビールをつくって町を盛り上げる」そんなことができるんじゃないかなって思って。
昨年12月頃にはコロナの状況も落ち着いてきたし、数年後には関西大阪万博も控えてる。「もしやるなら今かも」って思い、商店街の三軒隣にある大阪の「ええもん」を販売している「天満天神MAIDO屋」の社長に相談してみたんです。そしたらすぐに、社長の仲間が集まるイベントに招待され、その場でクラフトビール造りのことを持ち掛けたところ「いいやん!」って盛り上がってね。宣伝もかねてクラウドファンディングを立ち上げたら、なんて話も飛び出して。そこから商店街の人たちにも少しずつ話が広がっていって、「やろうか」と賛同してくれる人たちが集まってプロジェクトが始動したんです。あれよあれよという間に進みました。
大阪の味といえば昆布でしょ。近所にも昆布屋さんが多いのでレシピに取り入れてみました。仕込み水には大阪天満宮さんに許可をいただき御神水を使用させていただいています。そのおかげか、とてもまろやかな味わいに仕上がって、めっちゃ美味しいビールになりました。
地元ではこの界隈のことを「天満天神」って言いますね。上方落語専門の寄席・繁昌亭も正式名称は「天満天神繁昌亭」やし。天神だけやったら他の地方都市でも呼び名としてあるので、やっぱり「天満天神」かなって。
このプロジェクトを通じてより一層、天満の人たちの地元愛の強さを実感しました。天神祭りがあるから団結力も強いのかな。「講※」ごとにアイデンティティがある気もするし。
※講:祭りを支える組織。元々は天神祭に奉仕するために、米問屋や八百屋など各同業団体などで集まってできた
このラベル、元気になるでしょ。
天満を拠点にされている絵本作家の長谷川義史先生に「大阪らしいラベルをお願いします」って依頼したら、この「大阪のおばちゃん」のイラストが上がってきたんです。後で先生が「誰やねん、こんな派手な絵を描いたのは!?」って笑ってはりましたけど(笑)。
よく見たら背景には天満宮さんも繁昌亭も描かれていて、私の想いがそのまんま。いいもんが出来てうれしいです。できる限り多くの人にこの「天満天神えーる」を飲んでもらいたいです。
天満の人たちの夢と希望をのせて天神祭りの時にいよいよ販売開始となります。
この「天満天神えーる」は
・天満天神MAIDO屋(https://maidoya.jp/e-mon/)
・ぷらら天満・プロマート(https://pulalatenma.com/shop/promart/index.html)
で購入できるほか、天神橋筋商店街の飲食店でも提供予定。
大阪渋谷麦酒(https://www.shibutanibrewing.com/)
カンテレIDにログインまたは新規登録して
コメントに参加しよう