夫と助手に裏切られ命を落としたミチル(伊原六花)が2年前へタイムリープ!?運命を変えられるのか――冒頭の“交差点の矢印”にも注目 ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話
「水ドラ★イレブン」枠のドラマ『小麦とバターと復讐と』(毎週水曜 午後11:00~/カンテレ・フジテレビ系全国ネット)の第1話が、10月7日に放送されました。
原作は、カンテレがSTUDIO MIXERと共同製作した、同名のタテヨミ漫画。2024年よりLINEマンガなどで配信され、不倫や復讐(ふくしゅう)、タイムリープに加え、人生の再挑戦やピュアな恋愛が描かれて人気を集めました。
物語は、不穏な始まりを迎えます。パン教室を主宰し、レシピ本も好評で人気上昇中のパン職人・野崎ミチル(伊原六花 )は、夫・野崎賢人(味方良介)と結婚2年目の幸せな日々を過ごしていました。
物語は、不穏な始まりを迎えます。パン教室を主宰し、レシピ本も好評で人気上昇中のパン職人・野崎ミチル(伊原六花 )は、夫・野崎賢人(味方良介)と結婚2年目の幸せな日々を過ごしていました。
ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話 野崎ミチル(伊原六花)
しかしある夜、ミチルは夫と自身が信頼を寄せるパン教室の助手・杉本カナエ(寺本莉緒)の浮気現場を目撃。さらに、2人に裏切られていた衝撃な事実を知った直後、ミチルは絶望の中で交通事故に遭い命を落としてしまいます。
そして目を覚ますと、なぜか賢人からプロポーズを受ける直前で、カナエからの裏切りも知らなかった2年前にタイムリープ。同作は、そんなミチルが、過去をやり直しながら奪われた人生と本当の幸せを取り戻していく痛快リベンジ・エンターテインメントです。
2度目の人生を歩むパン職人・野崎ミチル役を伊原六花さん、ミチルがかつてパン職人の夢を叶えるために通っていた料理教室の先生・伊能優吾役を七五三掛⿓也さん(Travis Japan)、夫・賢人役を味方良介さん、杉本カナエ役を寺本莉緒さんが務めています。
ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話 伊能優吾(七五三掛⿓也)
ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話 野崎賢人(味方良介)
ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話 杉本カナエ(寺本莉緒)
◆冒頭の交差点と矢印が表すものとは?
第1話では、ミチルの“進路”について、ストーリーとしてだけではなく映像的にも印象的に映し出されていました。冒頭、交差点が真上から映し出されます。その交差点の道路に印象的に描かれているのが、自転車の通行帯を示す矢印「自転車ナビライン」や「自転車ナビマーク」です。私たちは日頃、その矢印の方向に沿って自転車を前に進めます。
私たちが生きている現実には、タイムリープは起こりえません。今、この瞬間にも時間は未来へと進んでいます。映像作品では度々、時間の流れや人生の進行を表現するものとして、自転車などの乗り物が登場します。一方で、映像作品のおもしろさはいくらでも“過去”に戻ることができるところ。
そう考えると、冒頭に映し出された「自転車ナビライン」や「自転車ナビマーク」も、単なる道路上の表示とは違って見えてきます。そもそも矢印とは、これから進むべき方向を示すもの。自転車ナビラインなども、自転車をその先へと導いていきます。それは、決して後戻りすることなく未来へと進んでいく時間の流れとも重なります。
つまり、冒頭の交差点映像には、「自転車ナビライン」などが示す“前へ進む”という本来の意味と、未来にしか進めない私たちの現実、そして時間を自由に行き来できる映像作品の特徴、さらには現実的な時間の流れに逆らって過去へ戻るミチルの物語が重ねられています。それらをたったワンカットで表しているのです。
筆者はその冒頭のカットだけで「このドラマ、好きになれます!」と確信を持ちました。
私たちが生きている現実には、タイムリープは起こりえません。今、この瞬間にも時間は未来へと進んでいます。映像作品では度々、時間の流れや人生の進行を表現するものとして、自転車などの乗り物が登場します。一方で、映像作品のおもしろさはいくらでも“過去”に戻ることができるところ。
そう考えると、冒頭に映し出された「自転車ナビライン」や「自転車ナビマーク」も、単なる道路上の表示とは違って見えてきます。そもそも矢印とは、これから進むべき方向を示すもの。自転車ナビラインなども、自転車をその先へと導いていきます。それは、決して後戻りすることなく未来へと進んでいく時間の流れとも重なります。
つまり、冒頭の交差点映像には、「自転車ナビライン」などが示す“前へ進む”という本来の意味と、未来にしか進めない私たちの現実、そして時間を自由に行き来できる映像作品の特徴、さらには現実的な時間の流れに逆らって過去へ戻るミチルの物語が重ねられています。それらをたったワンカットで表しているのです。
筆者はその冒頭のカットだけで「このドラマ、好きになれます!」と確信を持ちました。
ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話 野崎ミチル(伊原六花)
◆中央線から外れて倒れているミチル
さらにお見事だったのが、事故に遭った直後、ミチルが道路上で倒れ込んでいる場面です。そこでは、中央線が真っ直ぐに伸びていて、そのすぐそばで、ミチルが倒れ込んでいるのです。ここでは二つの意味が感じられました。
一つは、ミチルが真っ直ぐに伸びる道から外れるように倒れていること。パン職人として成功し、賢人との結婚生活を「怖いくらい幸せ」と感じていたミチルは、そのまま順調な人生を歩んでいくはずでした。しかし、賢人とカナエの裏切りと交通事故によって、その人生はそれまで進んでいた道から大きく外れてしまいます。まるでそれを表しているような構図です。
もう一つは、中央線を挟んだ対向車線同士で、自動車がそれぞれ逆方向へ進むことです。一方の車線では、こちらから向こうへ進むなら、もう一方の車線では向こうからこちらへ戻ってきます。つまり、同じ道路上でも進む方向は正反対です。 それは、未来へ進んでいたミチルが、それまでとは逆方向となる“過去”へ戻っていく姿とも重なります。
第1話では、ミチルが経験する夫とカナエの裏切りと命を落としたつらい出来事や2年前へのタイムリープを、道路の構図そのものを使って巧妙に表現しているように感じられました。
一つは、ミチルが真っ直ぐに伸びる道から外れるように倒れていること。パン職人として成功し、賢人との結婚生活を「怖いくらい幸せ」と感じていたミチルは、そのまま順調な人生を歩んでいくはずでした。しかし、賢人とカナエの裏切りと交通事故によって、その人生はそれまで進んでいた道から大きく外れてしまいます。まるでそれを表しているような構図です。
もう一つは、中央線を挟んだ対向車線同士で、自動車がそれぞれ逆方向へ進むことです。一方の車線では、こちらから向こうへ進むなら、もう一方の車線では向こうからこちらへ戻ってきます。つまり、同じ道路上でも進む方向は正反対です。 それは、未来へ進んでいたミチルが、それまでとは逆方向となる“過去”へ戻っていく姿とも重なります。
第1話では、ミチルが経験する夫とカナエの裏切りと命を落としたつらい出来事や2年前へのタイムリープを、道路の構図そのものを使って巧妙に表現しているように感じられました。
ドラマ『小麦とバターと復讐と』第1話 野崎ミチル(伊原六花)
文:田辺ユウキ
芸能ライター。大阪を拠点に全国のメディアへ寄稿。お笑い、音楽、映画、舞台など芸能全般の取材や分析の記事を執筆している。
芸能ライター。大阪を拠点に全国のメディアへ寄稿。お笑い、音楽、映画、舞台など芸能全般の取材や分析の記事を執筆している。
【関連記事】
0
カンテレIDにログインまたは新規登録して
コメントに参加しよう







