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カンテレ海外特派員リポート(上海)

2024.05.20

カンテレ海外特派員リポート(上海)
「台湾に恩返し」マグニチュード7を超える地震から1か月後の台湾東部。現地で奔走する1人の日本人女性。
4月3日に台湾東部を襲った最大震度6強の地震は、地域経済の要だった観光地・太魯閣(タロコ)公園を直撃しました。観光再開のめどは立たず、公園の周りにはシャッターを閉めた店が目立ちます。
そんなエリアの一角に、真新しい看板を掲げた弁当店がありました。
笑顔がすてきな店長の林(リン)さん。
林さんは公園内でカフェを営んでいましたが、あの日店を落石が襲いました。がれきに埋もれた店から持ち出した調理器具を、公園入口の事務所に運び込んで、なんとかオープンさせたのがこの弁当店です。
そんな弁当店を訪れた日本人の女性がいました。
西城幸江(さいじょう・さちえ)さん。日本から訪れた支援団体「ピースウィンズ・ジャパン」のメンバーです。
西城さんは、地震で被災した人たちに食事を配る支援活動を行っていて、そのための弁当を林さんの店で発注しています。西城さんは、東日本大震災で津波の被害にあった宮城県南三陸町の出身です。当時台湾が、ふるさとの復興に力を貸してくれたことは今も忘れておらず、恩返しがしたいと言います。
林さんの店で弁当を作ってもらうことで、被災した飲食店と弁当を必要とする人たちのどちらも支援できる一石二鳥の取り組みです。
この日弁当を届けたのは、地震で被害を受けたマンションです。
まだ被災地には、安全性に問題がある住宅に住み続けている人が、地震後1か月の時点で100人以上残されていました。
日本人・西城さんからの発注で用意した林さんの弁当50個は、あっという間になくなりました。

「台湾に恩返し」「對台灣報恩」マグニチュード7を超える地震から1か月が過ぎた台湾東部。現地で奔走する1人の日本人女性。〈カンテレNEWS〉

miyoka
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