行ってみよか

丸見えの万博パビリオン、ウズベキスタン館の予想外なツアー

2025.04.28

丸見えの万博パビリオン、ウズベキスタン館の予想外なツアー
開幕から数週間経ち、連日多くの人が足を運ぶ大阪・関西万博。場内を一望できる大屋根リングに上がれば、カラフルなパビリオン郡を目にすることができますが、なかでもリングと同じ木材で組まれたパビリオンのひとつ・ウズベキスタン館は、リングの上から入館者が丸見えです。
入館者はスマホを持って何やら木の柱を一本一本見て回っているのですが、リングからすぐの距離にも関わらず、外からは何が展示されているのかわかりません。館長のガイポフ オタベクさんにウズベキスタン館の魅力と合わせてその謎について伺いました。

挨拶を交わすとすぐに「ここは早い時間に来ると人も少なく、柱が森みたいですよ。パビリオンに入ったことはありますか? 入ったらきっとびっくりします!」と熱く話すガイポフさん。「まずは体験を」とツアーガイドの山本さんを紹介いただき、早速ほかの参加者が並ぶ列に向かいました。

■ ワクワク感が高まる、パビリオン内ツアー

列に並ぶと約30人ずつ通され、入口で山本さんからパビリオン概要の案内。ウズベク語の挨拶「アッサローム・アレイクム」(こんにちは)などの説明を聞きながら入場を待った後、展示スペースまで洞窟をもぐっていく感覚は、さながらテーマパークのアトラクションのようです。

ツアーが進むと、光る展示物がいくつも点在する暗闇のエリアへ移動。ここでは自国内で取り組むクリーンエネルギーや文化発展などの紹介があります。自由に見て回っても良いのですが、ツアーガイドさんの説明がわかりやすいので付いて回るのがオススメです。

山本さんは、「首都は乾燥しているのですが、国内には山岳地帯もあります。私もモスクや砂漠のイメージがあったのですが、知れば自然が多い国。古代からのイスラム教の建築もありますが、風力発電など科学技術が進んでいるので、その未来志向をぜひお伝えしたい」と紹介しました。

室内を1周した頃に案内されるのが、360度ぐるりと壁に映像が映し出されている円形の部屋。参加者全員が部屋に入ると、モスクやカラフルな幾何学模様が描き出され、豊かな自然を維持しながら高速鉄道などの近代技術によって到来する未来の町の様子を伝えてくれます。

■ 屋上をウロウロする人、その理由は?

その後、屋上スペースに案内されてツアーは終了。所要時間およそ15〜20分の間には、ガイポフさんが「これは日本に1つしかないムービングステージ。みなさんぜひご覧になってください」と話すサプライズがあるのですが、ネタバレになるので詳細は伏せておきます。

謎のひとつだった屋上でスマホを持つ様子ですが、これは木の柱に取り付けられたNFCタグを読み取る仕草。280本の杉が日本国内から集まってきたといい、スマートフォンをかざすことでその木がどこから来たのか、ストーリーが読み取れる仕組みになっているのです。

これらの木は万博終了後、ウズベキスタンで再活用される予定とのこと。教育施設などに利用するといい、ガイポフさんは「ウズベキスタンに持って帰るのは大変だけどやります。万博の木、好きです。ハグしちゃいます」と柱を抱きしめていました。

■ ウズベキスタンの名産品が手に入る、青いショップ

退場の際、1階に降りる通路からパビリオンの先端の屋根写真が撮影できるので、天気が良い日はぜひ空を見上げて欲しいところ。さらに出口の直前には、青いタイルが印象的な小さなショップも(スタンプラリーのスポットもこちら)。

ポストカードやノートのほか、名産品のスザニ刺繍で作られたクッションや工芸品として人気のコウノトリのハサミなどが販売されています(一部商品は売り切れにより入荷待ち)。
miyoka
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