芸風と真逆の役に挑む、おいでやす小田さん
2023.07.28
小田さんはこれまでのドラマ出演で自身の芸風を生かした役が多かったとのことだが、今回はまったく真逆の役柄だそう。「やればやるだけ、正解がわからなくなりますね」と語る姿に、役に対しての真摯(しんし)な姿勢が見られた。
「山口守男は標準語なんですよね。関西弁とはイントネーションも含めてまったく違うので、セリフには苦労しています。常に標準語でにこやかに演じているのですが、たまに藤原くんとか山口さんからアドリブを仕掛けられるときがあるんですよ。その時には思わず関西弁で『おい、なにしてんねん』とか出そうになります。実際に言ったテイクもあって(笑)」と小田さん。
普段のお笑いではネタを自分で考えて話すスタイルだからこそ、セリフを与えられて演出がつくドラマの奥深さを実感しているとのこと。
一方で「実は声優やナレーション、俳優の仕事には昔から興味がありました。大阪時代から個人でオーディションを受けたりしていたんです(笑)。だから、こうやってドラマにコンスタントに出演できているのはありがたいですね」と語る。
「変に触って、タピオカちゃんの機嫌を悪くしたらどうしようとか思うんです。動物はめちゃくちゃ好きなんですけど、タピオカちゃんに触るのは、このドラマが終わってからじゃないと無理かも(笑)」と繊細な一面を見せた。
プライベートでは控えめな一面もあり、「『転職の魔王様』に出てくる人物の中で自分に似てるのは誰ですか?」という質問には、「素の僕に一番近いのは、言いたいことが言えない未谷さんか…それこそ穏やかな山口守男だと思う」と答えた。
「転職自体は身近なテーマだから、毎話いろんなゲストが出るなかで、誰かしらに自己投影できる作品。転職しないことも一つの選択なので、転職する人にとっても、しない人にとっても、自分を見つめ直すきっかけになるドラマだと思う。全員に響く何かがあるとうれしいですね」と小田さん。
自分の役については「何事に対しても穏やかに対応する『仏の山さん』の姿を通して、その空間にいる自分を見てほしい」と、最後まで山口守男に向き合っている姿が印象的だった。
彼が転職エージェント「シェパードキャリア」でどのような活躍を見せるのか、今後も注目していきたい。
『転職の魔王様』HP
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取材・文:猿渡 菜都美
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