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MMT存続の危機?歩(杉野遥亮)&真吾(向井康二)の関係に注目『マウンテンドクター』近藤匡プロデューサー

2024.08.28

MMT存続の危機?歩(杉野遥亮)&真吾(向井康二)の関係に注目『マウンテンドクター』近藤匡プロデューサー
杉野遥亮さん主演の月10ドラマ『マウンテンドクター』を手がけている近藤匡(こんどう たすく)プロデューサーにこのドラマにかける思いと気になる今後の展開についてインタビューしました。

Q.今回『マウンテンドクター』の舞台である長野県・松本市が出身地ということですが、地元を舞台にドラマを作ろうと思った理由は何ですか?

昔『白線流し』(1996年・フジテレビ)というドラマが放送されていたのですが、松本市が舞台で、当時僕が住んでいた家の裏にある高校と川がロケ地でした。オンエアはもちろん見ていたのですが、ロケの様子も見に行ったりして、親も周りの大人も学校の先生も、みんな見ていて『白線流し』ですごく盛り上がっていたんですよね。自分の住んでいる田舎が、東京やテレビと地続きになっている感覚が全くなかったので、小学校のときはすごいなって思ったんですよね。それが、小学校5年生のときだったので、テレビ局に入りたいとまでは、僕は思ってはいなかったんですけれども、その体験というか感覚はずっとありました。スピッツさんが歌った主題歌「空も飛べるはず」を聞くと、当時のあれこれを思い出します。そういう体験があったからこそ、テレビ局に入って、ドラマをやるんだったら、いつか地元を舞台にした作品ができないかなと思っていました。

Q.『マウンテンドクター』の企画は前々から構想・着手されていましたか?

この企画の出発点は、僕のネタではないんです。大阪から東京に異動になって、ドラマのプロデューサーの仕事をするってなったときに、正直、みんながどういう風に企画書を書いているのかがあまりわからなくて…。見様見まねで書く練習をしていたときに、先輩の河西プロデューサー(『パーフェクトワールド』【2019年】、『罠の戦争』【2023年】などを担当)にいろんな企画を見せてもらったりして、その中には実現していない企画の種がたくさんありました。救助ヘリコプターが航空隊の人をワイヤーで下ろしている写真が載っているA4の資料があって、それがこのドラマの元ネタになりました。だいぶ前の持ち込み企画で、実現していなかったものだそうです。これだったら、地元を舞台にできるんじゃないかと思い、監督と脚本家さんに連絡して、一緒に“チャレンジしてみませんか?”と話して、企画書を書き直しました。このドラマでやりたいことは、山で人を救うことが大きな軸足になるのではなく、麓に病院があって、その病院の医者が山に行くという方にスポットを当てることでした。

Q.ドラマの内容はもちろん、主題歌にもこだわりを持っていると思いますが、今回「Official髭男dism」に主題歌をお願いしたきっかけはありますか?

まだキャストが決まっていませんでしたが、企画が通ったタイミングでオファーを出していました。僕はこのドラマをやる上でエンターテインメントとして視聴者に見てもらいたいという思いがあり、ちゃんと泣けて、ちゃんと爽快感が得られる、そういうところを大事にしようと思ってやっていたので、ドラマの世界観に寄り添ってくれて、見た人を世界の中心に連れて行ってくれるアーティストに主題歌をお願いしたいと強く思いました。それが僕にとってはOfficial髭男dismさんであり、Official髭男dismさん以外は考えられなかったんです。ぜひ主題歌も大自然の中で紡がれるドラマの映像とともに楽しんでいただきたいです。きっと、見てくれた人をドラマの奥底の、世界の中心に連れて行ってくれると思います。

Q. 今後『マウンテンドクター』で待ち受けている展開がものすごく気になりますが、視聴者の方々にぜひ見てほしいと思うところや注目ポイントがあれば教えてください。

MMTというチームが歩に引っ張られて、どんどんまとまりが出てくるようになっていくと思いますが、歩もスーパードクターではないので、いろいろ悩みながら成長していきます。さまざまな困難にぶつかって、MMTがどう存続していくのか、もしくは存続が危うくなるのか、いろんな局面に直面していくことになります。その中で、一番の理解者であり、歩の背中を押してくれるのが、焼き鳥屋の真吾という幼なじみだったりもするんですが、その彼との関係が本当にこれまで通りに続いていくのかっていうのは、後半戦での大きな見どころのひとつにはなると思います。
そして、同じ山岳医でありながら、信念が異なる歩と江森先生がどのように心を通わせて、どのように山岳医療に向き合っていくのか、楽しみにしてもらえたらと思います。
近藤 匡 プロデューサー
2009年にカンテレに入社。バラエティーのディレクターやドラマの演出部を経験したのち『クロシンリ 彼女が教える禁断の心理術』(2021年)で初めてプロデューサーを務める。他に『トクメイ!警視庁特別会計係』(2023年)、現在放送中の『マウンテンドクター』を担当。
miyoka
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