北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。最終話レビュー
老若男女問わず全ての人をとりこにする北くん(岩瀬洋志)と、北くんの愛を3等分にシェアするために33%の会を結成し 、同棲(どうせい)生活を送る南(本田翼)・東子(志田未来)、西野(増子敦貴)。
『北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。』(カンテレ/毎週火曜11時)最終回では北くんの行方がわからなくなり、33%の会の3人が人生の岐路に立った回でした。
【動画で見る】<ドラマ>北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。【出演:本田翼、志田未来、岩瀬洋志、増子敦貴ほか】
突如消えた北くん、人生の岐路に立たされて引越しを決めた3人
北くんの誕生日会の翌朝、3人が目を覚ますと、北くんがいなくなっていました。 スマホもつながらず途方に暮れる3人。
北くんがいなくなって3人が一緒に暮らす意味はあるのか、と考えはじめたところ、ちょうどマンションのオーナーが変わることになり、再契約するか引っ越すかを選択しなければいけなくなりました。看護師である南は、沖縄の系列病院が出していた離島勤務の募集に応募することを決意します。
3人それぞれが引っ越しすることを決め、新生活をはじめる準備をしますが、みんなどこかさみしそう。東子が引っ越しのために部屋を片付けようとすると、王様ゲームのくじや、デートのカレンダーや、おもちゃの剣などが目に入ります。
筆者は、これまで4人でアイワイしていたの、楽しかったなあ……と思い出して、まるで自分も参加していたかのように錯覚してしまいそうになりました。古賀(おいでやす小田)が東子に言っていたように、いつも4人で幸せそうでしたよね。
いよいよ別れの時を迎え、部屋を出た南でしたが、乗り込んだタクシーの中でこれまでのことを思い出し……東子と西野が片付けをする部屋に走って戻り、「やっぱりみんなとここで暮らしたい!」と息を切らしながら叫びます。
そんな南を見て、東子も西野も、新生活の予約をキャンセル。3人は、引き続きこの部屋で3人一緒に暮らしながら北くんの帰りを待とう、と決めたのでした。
ところが、北くんがいなくなってしばらく経ったある日、東子と西野の夢の中に北くんが現れたことを幸せそうに話していると……そこへ本物の北くんが現れたのです! 「イケオジさんのパン屋さんのオープンを手伝ったら大繁盛して帰れなくなった」というのです。
そういえば第10話で、山田(和田聰宏)が東子に店のオープンを手伝ってほしいと頼んで断られたシーンがありましたが、あのとき山田は北くんにナゾのほほ笑みを向けていましたよね。
「北くんに手伝わせる気かっ?!」とちょっとだけ思ったのですが、まさかここにつながる伏線だったとは! 北くんがパン屋さんにいたら、それは大繁盛するでしょう。帰れなくなるのも当然です。
強く結ばれた4人の絆とこれからも続く「33%の会」
北くんは「置き手紙をテーブルに置いたはず」と言うのですが……どうやら寝ぼけて片付けた南がゴミと一緒に手紙を捨ててしまった様子。南、やってくれたな〜!
これまでの心配とかしんみりとかさみしさとかの感情を、一体どうしてくれるんですか。すっかり振り回されてしまいました(笑)。でも、そんなところも南らしいのかも。3人が新生活を選ばずに、北くんが帰ってくる場所があって本当によかったです。
「北くんシェア」は北くんを3人の恋人が33%ずつシェアするという、現実にはなかなかなあり得ないユニークな関係性の物語でした。
だけど、33%の愛情だからこそ、南・東子・西野が生きる、恋愛以外の仕事や家族や趣味といった人生のいろいろな面が見えた気がします。3人の生き方を現実の自分に重ねて見ることもできて、励まされました。
火曜の夜に4人の楽しいわちゃわちゃが見られなくなることはさみしいですが、きっとこれからまだしばらく、4人はにぎやかな生活を、この部屋で続けていくのでしょう。
文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。子育て系やエンタメ系記事の取材・ライティングを行う。
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