10月13日(月)よる10時よりスタートする月10ドラマ『
終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』の記者会見が3日、東京都内で行われました。
出演者の草彅剛さん、中村ゆりさん、八木莉可子さん、塩野瑛久さん、小澤竜心さん、要潤さん、国仲涼子さん、古川雄大さん、月城かなとさん、中村雅俊さん、風吹ジュンさんが出席し、草彅さん自らが盛り上げ役となって作品の見どころなどについて話しました。
同作は、妻を亡くしてシングルファーザーとして生きる遺品整理人・鳥飼樹(とりがい・いつき/草彅)が、様々な遺品に刻まれた“最期の声”に耳を傾け、残された者へのメッセージを届けていくもの。草彅さんにとって同作は、10本目のカンテレ制作のドラマへの出演となります。
草彅剛自ら司会、国仲涼子の名前を言い間違え「ナカマさん」
そんな草彅剛さんは、事務所後輩の小澤竜心さんに「どう?10作目の僕を見て」と質問するなど、記者会見では終始、まるで司会者のように共演者たちに様々な角度から話を振って会場の笑いを集めました。その一方で国仲さんに対して「ナカマさん」と名前を言い間違い。
「現場でも国仲さんのことをナカマさんと言っちゃうんです。名前を間違えるということは、『終幕のロンド2』をやらないといけないですね」と続け、反省しながらも会場をなごませる一幕も。
さらに記者から、ドラマのタイトルにちなんで「会いたくなる存在」について尋ねられると、草彅さんは「昔、西麻布にあった中華料理屋のおじさん。ぎょうざを持ってくるとき「お待っちゃさまー」って言うんです。そのおじさんの「お待っちゃさま」を聞きたくてぎょうざをたくさん頼んでいたので、その「お待っちゃさま」のおじさん(に会いたい)」とユーモラスな答えを披露しました。
中村ゆり「草彅さんは、紳士でレディーファーストな男性」
そんな草彅さんが演じる樹と徐々に気持ちを通わせていく絵本作家・御廚(みくりや)真琴役の中村ゆりさんは、「草彅さんは、私が学生の頃からテレビで見ていた大スター。そのイメージとはいい意味で違って、明るくて、剛さんがいらっしゃるだけで現場が華やかに明るくなって。いい意味でずっとふざけているし、一緒にいると楽しいんです。こんなに紳士でレディーファーストな男性が日本にいるのかってくらい、細かいことに気づいて褒めてくださるんです。イタリア人かなとか思うくらい」と草彅さんとの共演に大喜びすると、草彅さんは「イタリアン!パスタ食べますか?」とおどけながら返しました。
草彅さんと何度も共演している要潤さんは、「御廚ホールディングス」の御曹司で真琴に対して冷たく接する夫・御廚利人役。「剛さんから今回、最後の方(の撮影)でプレゼントをいただいたんです、ネルシャツを。剛さんは古着がお好きで、僕もそれに影響されて古着を着ていたんです。季節の変わり目でネルシャツを探していたら、ちょうどいただいたんです。なんか恋愛に似た気持ちになって、通じ合っているんじゃないかなって」と“相思相愛”だったそう。
草彅さんから「このドラマで一番(台詞を)よくしゃべっている。主役の僕よりしゃべっている」と紹介された古川雄大さんは、不審な動きを見せるフリーライター・波多野祐輔役。「説明の台詞が多くて緊張していたのですが、草彅さんが現場を明るくしてくださったので、助けていただけました。遺品整理人という未だかつてスポットが当たったことのない職業にスポットを当てると、こんなに魅力的な作品になるんだなと感じています」と役どころと作品について口にしました。
小澤竜心、草彅に「ダンスバトルしよう」と誘われる
樹が勤務する遺品整理会社「Heaven’s messenger」の新人・久米ゆずは役の八木莉可子さんは、この場で共演者に伝えておきたいことについて「小澤竜心くんはダンスが上手と聞いていたのですが、そのダンスを見ることがなかったので、いつかキレッキレに踊っている(ところを見たい)。動画を見せていただいて、信じられないくらいキレッキレに踊っていて格好良くて、いつかそれを生で」と熱望すると、その「Heaven’s messenger」の社員・高橋碧役の小澤竜心さんは「撮影の合間に剛さんが、基本ウロウロされているんですけど、いつもよりノリノリでウロウロされているときに目が合っちゃって、“ダンスバトルしよう”と言われまして。撮影の合間に音もなしに急にダンスバトルが始まるという。あの緊張感は味わえないので、ありがとうございます」と草彅さんとのエピソードを明かしました。
同じく「Heaven’s messenger」の社員・矢作海斗役の塩野瑛久さんは「ゆずはという役は、最初はフードを被って謎めいていて、あまり人と接さない役ですけど、どんどんキャラクターが変わっていく様を注目していただけると嬉しいですね。二人(海斗とゆずは)の関係性を注目して見ていただければ」とポイントを挙げました。
絵本作家・御廚真琴の担当編集者・森山静音役の国仲涼子さんは「“なんなんだ、この女性は”という風に1話から登場しています。でも目的があってその場所にいたり、なにかを伝えたくてそこにいたり、強い思いを持って登場しているので、探り探り見ていただきたいです。私がどんどん怪しさが増していくので」とミステリアスな部分について触れました。利人の妹で真琴の親友・御廚彩芽役の月城かなとさんは、両親役の村上弘明さん、小柳ルミ子さんとの共演について「大御所のお二人との共演は緊張しましたが、いろんなお芝居を受け止めてくださいました。御廚家がどう存在していくのか、そこをポイントとして見ていただきたいです」と回想。
中村雅俊『終幕のロンド』は若手とベテラン俳優たちの「マリアージュ」
「Heaven’s messenger」の社長・礒部豊春役の中村雅俊さんは、「台本を読ませていただいて、いい話だなと思って演じました。うちの社員たちがみんな個性豊かで、その連中に触れ合ってすごく刺激を受けて。でもちょっと別の方を見ると、自分も含めて老いた俳優たちもいっぱいいて、マリアージュみたいな感じがあって。ほほえましかったです」と「Heaven’s messenger」の社員役の若手俳優たちを温かい眼差しで見つめました。
真琴の母親で余命3ヶ月の鮎川こはる役・風吹ジュンさんは「今回は学びの多い役でした。余命3ヶ月というと、寝てばかりいる姿を想像していましたが、台本が来たときに「あれ、これ私が思っていたものと随分違う」という内容で。こんな風に余命を過ごすことができるのか、と意外なストーリー展開があります。考え方や心の持ちよう、もしかしたら新しい出会いもあるかもしれませんし、そういう経験で日々が変わっていく。角度を変えて見ていただけたら」と深みがある内容だと話します。
そして記者会見の最後に、草彅さんは「人生において一番価値があることって、いつもそばで笑ってくれたり、泣いてくれたりする人がいること。それを、このドラマを通して感じる部分が多かったです。悲しみのそばには必ず誰かが優しさを生んでくれる。そういう気持ちがたくさん芽生えたドラマなので、見ていただけると心が温かくなるはず」と作品を楽しみに待つ人たちへメッセージを贈りました。
文:田辺ユウキ
芸能ライター。大阪を拠点に全国のメディアへ寄稿。お笑い、音楽、映画、舞台など芸能全般の取材や分析の記事を執筆している。
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