見てみよか

ブラマヨも納得?百貨店社員が「百貨店には戻りたくない!」その理由

2024.04.06

ブラマヨも納得?百貨店社員が「百貨店には戻りたくない!」その理由
4月6日午後、カンテレ『ウラマヨ!』で、近鉄百貨店がチャレンジしている驚きの新規事業について特集。店のためにスーツを脱ぎ、新天地で努力している社員たちを取材しました。

今回の番組は「高島屋!大丸!近鉄!大阪百貨店春の陣」と題して、新しいグルメや独自の戦略でこの春色々な勝負を仕掛ける百貨店の裏側をのぞき見。

外国人観光客の復活も伴って売上が右肩上がりの高島屋大阪店、関西の中心街・大阪駅直結で建つ大丸梅田店、さらに超高層ビル「あべのハルカス」内にある、あべのハルカス近鉄本店の3店が登場しました。
そのうち約700人近くの従業員が働くあべのハルカス近鉄本店では、最近百貨店としては珍しいことに挑戦しているそうで、広報担当の鶴川沙衣子さんいわく「当社は取引先様に売り場を運営してもらうだけではなく、近鉄百貨店の社員が自分たちで運営する売り場という新しい取り組みにチャレンジしています」とのこと。

例えばレストラン街にある『ベビーフェイス スカイテラス』『洋食屋 伊勢十』、そして行列ができるラーメン店「人類みな麺類」とコラボし2024年3月に開店した『24世紀ラーメン』などは、近鉄百貨店の社員たちで運営しているそうです。

オープンしたばかりのラーメン店の店長はもともと婦人雑貨売り場を担当していた社員。ラーメン店という新事業を始めるタイミングで突如店長に異動になったとのことで「正直戸惑いましたし、全く知識も技能もなかったのでビックリはしました。研修を受けてオープンにこぎつけて、日々仕事を覚えていっているところです」と話し、スーツ姿から一転、店のTシャツにエプロン姿で奮闘していました。
さらにレストラン街以外にも、オリジナルいちご『はるかすまいる』を自社の農園で栽培して販売まで手掛ける“いちごプロジェクト”も2023年から展開。

「卸の業者さんを入れないことによって、出荷までのリードタイムというのを短くできますので、ギリギリまで赤く完熟したいちごをお届けしています」と鶴川さんが話す通り、一等地に売り場を持つ強みを生かしつつ、他の百貨店にないスキームで新鮮な果物を提供しているのです。

大阪市内から車で1時間ほどの大阪府河南町の農園では、お歳暮のカタログ作りなどを担当していた勤続19年目の西口良隆さんが現場責任者として勤務。約4000平方メートルもあるビニールハウスでいちごを栽培し、関西各地の近鉄百貨店へ発送しています。

これまでとは畑違いの仕事について「人が相手だと、何か問題が起きても頑張ればどうにかできることもあるじゃないですか。我々でしたらお客様に誠意をお伝えすることで色々と育めたことが、いちごには通用しないので」と苦労を語った西口さん。
しかし、面倒を見てきたいちごがお客さんのもとへ届くことには喜びを感じるそうで、今後については「ゆくゆくの話は分からないですけど、数年単位では百貨店には戻りたくないですね。今これで終わってしまったら色々と学んだことがあまり使えていないですし、後進の育成もあると思いますので」と前向きに話していました。

社内でのこうした人事異動の裏側について、広報の鶴川さんは「新しい事業をやっていこうという中で、いちごやラーメンなどは、実はとても収益性の高い事業なんですね。そういったことを強化しているというのも会社の中でだいぶ浸透してきまして、異動があっても『よしがんばるぞ!』という社員が増えています」と説明。

より会社に貢献できる事業のため、自ら立候補して挑戦する社員もいるとのことで、この近鉄百貨店の取り組みは、競争の激しいデパート業界の新たなトレンドとして注目を集めそうです。
(関西テレビ4月6日(土)午後1時放送『ウラマヨ!』より)

見逃し配信はこちら(カンテレドーガ)
見逃し配信はこちら(TVer)
miyoka
0