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カビを発生させない準備、梅雨入り前がチャンス【前編】

2025.06.06

カビを発生させない準備、梅雨入り前がチャンス【前編】
雨が多い季節になると、気になるのはカビの発生です。実は今がカビ対策に有効な時期! お掃除のプロ「ダスキン」に、カビの発生を抑えるポイントを聞きました。「そうだったのか!」が満載なので、ぜひ参考にしてください。

カビは、ナゼ生える?

カビは発生条件がそろわないと生えません。つまり条件を1つでも減らせば、カビは生えないということになります。発生条件はたった3つ。

① 湿度…60%以上になるとカビが発生しやすい
②温度…25度前後はカビも好き
③栄養…ほこりや食べかす、皮脂、石鹸カスなど

梅雨の時期は湿度が高くなり、25度前後は人も快適な温度ですから、この2点は避けられません。そうなるとカビの発生を抑える鍵は「栄養」になります。つまり今の時期に掃除をしておくと、梅雨の間のカビを抑えることができるということになります。部屋ごとにポイントがあるので、確認していきましょう。

エアコンを制するものは、カビを制す

エアコンのフィルター掃除がカビ防止の基本です

エアコンのフィルター掃除がカビ防止の基本です

エアコンの内部は、温度、湿度、栄養がすべてそろってしまう場所です。冷たい空気を作るために熱交換器で空気を冷やすと結露が発生するなど、湿度が高くなってしまいます。そこに部屋中から集めた空気が入ってきます。この空気に含まれるのが、ほこり=栄養です。

そのためフィルター掃除で、カビの発生条件のひとつのほこりをできるだけ取っておくことが大切になります。ほかに掃除をしておきたいのが、エアコン周り。エアコンが吸い込みやすくなるので、エアコンの上など近くにあるほこりをとっておきます。フィルター自動掃除機能がある場合でも、ダストボックスのゴミを捨てることを忘れずに。
エアコンの中をのぞいてみて、小さな黒い斑点があったらそれはカビです (画像くらいカビが発生してしまうとプロの手を借りないとキレイにするのは難しい)

エアコンの中をのぞいてみて、小さな黒い斑点があったらそれはカビです
(画像くらいカビが発生してしまうとプロの手を借りないとキレイにするのは難しい)

またエアコンを停止したあと、エアコン内部と室内温度が同じでないと結露が発生してしまいます。それを防ぐための機能がついているエアコンの場合は利用しましょう(運転停止ができないと思って間違って切ってしまわないように)。そういった機能がついていない場合は、30分以上の送風運転をして温度差をなくします。

実はリビングとつながったキッチンの換気扇が、エアコンのカビに影響します。エアコンを使っているときに調理をする場合は、換気扇は「強」にしましょう。キッチンの換気扇でガス周りの空気をしっかりと吸わないと、調理の油や匂いをエアコンが吸ってしまいます。するとカビの栄養になるほか、エアコン内に入り込んだ油分で汚れがこびりつきやすくなってしまうことに。

エアコンにカビが生えてしまうと、カビの胞子を部屋中に撒き散らすことになります。すると家具の裏などに胞子がまわってカビが発生してしまうこともあります。つまりエアコンのカビを抑えることが、室内のカビを抑えることにつながるのです。

次に注意したいのは、湿度が高くなる浴室

最後に入浴した人が、石鹸カスなどをお湯で流してから、水を流して浴室の温度を下げておくとカビの発生を抑えられます

最後に入浴した人が、石鹸カスなどをお湯で流してから、水を流して浴室の温度を下げておくとカビの発生を抑えられます

水を使う浴室のカビは、気にされている方も多い場所。温度と湿度はどうしようもありませんから、栄養の部分をクリアにしましょう。シャンプーなどのボトル周りや蛇口周りの掃除は念入りにしておきます。

できたら最後に入浴した人は、腰高くらいまでの壁面や床の石鹸かすや皮脂汚れをお湯で流して栄養分を除去したあと、水を流して浴室の温度を下げる習慣をつけましょう。水分はできるだけワイパーなどでとり、拭きあげたらさらに完璧です。もちろん換気もしっかりして、できるだけ乾燥した状態になるようにします。
また、定期的にカビ防止剤の使用がおすすめ。ダスキンには「防カビ剤 くん煙カビガード」という商品があり、浴槽のエプロンの中など手が届かない部分にも細かい煙がはいってカビの菌を除菌できます。カビ防止剤の使用後は、しばらくカビが生えにくい状態が保てるので、定期的に利用したいところです。
防カビ剤の定期的な使用がおすすめ

防カビ剤の定期的な使用がおすすめ

洗面脱衣室も要注意!

壁のほこりも取っておきましょう

壁のほこりも取っておきましょう

服の脱ぎ着をする場所にはどうしてもほこりが発生します。ここに浴室からの湿気がプラスされると…もうお分かりですね。

洗面脱衣所では通常の掃除にプラスして、この時期は壁面のほこりもモップなどでとっておきましょう。また、洗面器の下の結露しやすい配管周りの汚れを取っておくこともカビ対策に有効です。
洗面台の下のパイプ周りのほこりも掃除しておきます

洗面台の下のパイプ周りのほこりも掃除しておきます

また、浴室の湿気が脱衣所に流れないように、浴室の扉は閉めておきます。浴室の扉に通気口がある場合は、しっかりと扉を閉めて浴室の換気扇を回します。扉に通気口がない場合は少しだけ扉を開けて換気扇を回して、換気扇の能力が落ちることがないようにしましょう。
後編ではキッチンなど、その他の場所の注意点と、カビが発生した時の対処法をお伝えします。
カビを発生させない準備、梅雨入り前がチャンス【後編】
協力:ダスキン(本社:大阪府吹田市)
https://www.duskin.jp/
文:太田浩子
「美味しい」&「楽しい」関西の魅力をご案内。プライベートでは和菓子にハマっています。
miyoka
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