貝沼の設定変更 脚本家・佐藤嗣麻子さん「薪をもっと苦しめようと…」
『秘密~THE TOP SECRET~』清水玲子(原作)× 佐藤嗣麻子(脚本) スペシャル対談【後編】
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清水「板垣さんは寝ているだけでも薪みたい」「中島さんは演じ分けが見事」
【清水】 回を重ねるごとにどんどん本当に薪みたいになってきて。寝ているだけでも薪みたい(笑)。『silent』も見ていましたし板垣くんを知ってはいたんですけど、もう『silent』の顔と違うんですよ。顔そのものは変わってないのに、こんなに変わっちゃうんだって感じですね。驚きました。
薪剛(板垣李光人)
【清水】 素晴らしいです。中島くんファンになりそう(笑)。演じ分けも見事ですね。止まった映像でも青木と鈴木だと顔つきが違うかなと。声の出し方も違う。相当気持ちから持っていって変えているんだろうなと思います。
――視聴者からの質問にもありましたが、なぜ「一人二役」にされたのでしょうか?
【佐藤】 それしかないというか、別人だと視聴者の方が見ても「あ、同じ」って思わないじゃないですか。同じ人が髪型や雰囲気を全部変えてやるからこそ「似ている」となるのであって、絶対同じ人がやるべきってもう最初から私は思っていました。
【清水】 そうなんです。でも期せずして、“中島くんの一人二役演じ分け”っていうところも見どころになった感じですね。
鈴木克洋(中島裕翔)
青木一行(中島裕翔 一人二役)
貝沼の設定変更、佐藤「薪をもっと苦しめようと」
【佐藤】 いやもう、薪をもっと苦しめようと(笑)
【清水】 あははははは。だから薪は信頼している人に裏切られ続けちゃう(笑)
【佐藤】 あと、貝沼には鈴木とも関係していて欲しかったんです。原作は薪と貝沼の関係だけなんですが、鈴木もそれを知っていて欲しいし、その関係に加わっていて欲しかったんです。それと、MRIがすごく複雑で説明が大変なので、誰かそのエキスパートが説明してくれたほうが楽だな、というところから貝沼が教授になりました。
【清水】 そう、描いているときも思ったんですよ、ホームレスのような貝沼がどうやって少年院のセラピーに行ったのか。そこは確かに脳科学の教授だったらできますよね。
【佐藤】 催眠も脳科学の教授ならかけやすいだろうと。
【清水】 しかも、貝沼が鈴木をターゲットに決めた理由が、“薪が鈴木に視線を送っていたから”、それでロックオンって。恐ろしいですよね。鈴木くんに見せて狂わせてやろうって感じがもう。最初から催眠術のためにお香たいていたもんね。
【佐藤】 そうそう、そうなの。
【清水】 それもサディスティック(笑)
【佐藤】 余計に薪が苦しむ(笑)。当たり前だけど、ドラマだと漫画より表現がマイルドになっているでしょ。だからそこは心理戦で攻めていかないとな、と。
――國村隼さん演じる貝沼清孝の印象はいかがでしょうか?
【清水】 怖いですねえ。それこそアンソニー・ホプキンスみたいな怖さが。立っているだけで怖いっていうのはなかなか出せないですよね。実は國村さんがキャスティングの第一希望だったのでうれしいです。國村さんは本当に声がよくて、鏡を見てしゃべっているだけなのに、どうしてこんなに怖いんだろうって。だから、貝沼の映像を見た薪がフッて倒れるのも、確かにそうなるよなって思います。本当に怖い。
貝沼清孝(國村隼)
清水「薪と青木のバディ感を見てほしい」佐藤「罪と赦(ゆる)し、死と再生の話」
【清水】 いろいろな感想を拝見しましたが、「とにかく3話まで見てくれ」と思っていました。でも、「よくぞこのキャスティングにしてくれた」って方が多いですよね。
【佐藤】 そうですね。原作物のドラマをやると必ずこっち側からあっち側までいろいろな意見をいただきますが、今回キャスティングにしてもストーリーにしても肯定的に受け止めてもらっているなと感じています。私は清水さんの大ファンですし、『秘密』も大好きだから、ファンが怒っちゃうとほんとに悲しいので、そうならなくてよかったなと思っています。
――最後にドラマの見どころ、そしてこの対談をご覧になっている方々へのメッセージをお願いします。
【佐藤】 テーマとしては“罪と赦(ゆる)し”、そして、“死と再生”の話になっています。そこに向かっていくので、辛いお話は続きますが、最後は救われると思いますから、ぜひ最後まで見てください。
【清水】 鈴木の面影を見て、薪がだんだん青木とのバディ感を強めていくという関係もぜひ見てほしいですね。この先、青木が大変な目に遭っちゃうので、中島くんがんばって(笑)。
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応募締め切りは3月10日(月)23時59分
<原作者・清水玲子さん>
1983年「三叉路物語(ストーリー)」でデビュー。2002年に「輝夜姫」で第47回小学館漫画賞を、2011年には「秘密-トップ・シークレット-」で第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。現在は「MELODY」(白泉社)にて「秘密season0」を連載中で、最新作「DNA」編11・12巻は2月20日に同時刊行されたばかり。麗かつ繊細なタッチで描いた絵と、深く壮大な世界観の少女漫画作品は、熱狂的なファンを獲得している。
<脚本家・佐藤嗣麻子さん>
映画監督、脚本家。1987年、ロンドン・インターナショナル・フィルム・スクールへ留学後、脚本・監督を務めた日英合作映画『ヴァージニア』(1992年)で東京国際ファンタスティック映画祭「アボリアッツ賞」を受賞。また、1995年の監督作『エコエコアザラク』が、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で批評家賞(南俊子賞)を獲得。
映画・テレビドラマの『アンフェア』シリーズやドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』、映画『陰陽師0』など、数々のヒット作を手掛ける。
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この記事へのコメント
パジャマっこ
清水先生のドラマ化への思いが、ドラマ公式サイトでのお話以外にあまりなかったので今回の対談本当に楽しく拝読しました。対談相手が信頼しあっている方だからでしょうか、清水先生の生の声が、想いが聞けたようで、感慨深く、また勝手ながら「清水先生今回のドラマ化、すべてにおいて本当に本当に良かったですね…!!」という気持ちになりました。
原作のファンとしては、自分の好きな作品のテーマや見せたい部分を変に曲げず、ストレートにやってくれ!と思ってしまうものですが、今回のドラマの内容は改変やカットがあっても、テーマや方向性は絶対に変えない、ここを伝えたい!というのを感じました。そんなドラマを清水先生も本当に楽しんでいて、お好きなんだなというのが伝わってきてそこもファンとして嬉しく思います。メロディでの新しいエピソードも、実写化でこんな相乗効果が生まれるだなんて思いもよらず、ずーっとずーっと夢を見ているみたいです。まだまだこれからも夢を見せていただけたら嬉しいです。清水先生、佐藤先生についていきます!
mar
原作に忠実で最高です!美しい!
mar
原作の美しい画をしっかり再現して下さってありがとうございます!『この場面は欲しい』という箇所もほぼ入っていて、大満足で観ています。今回のストーリーは大好きなのですが、テレビドラマとは思えない映画のような作りで最高でした!
まいたけ偵察隊
清水玲子先生の作品がどれも大好きで秘密も原作を読んでいました。ドラマ化を聞きどんな映像になるのか楽しみ半分不安半分でしたが、話数を追うごとに板垣さんが薪さんにしか見えなくて感動です。漫画での見たかったシーンもありつつ映像ならではの魅せ方もあり、秘密という作品の面白さを再認識できました。
ここからの展開は少し怖いですが心して観たいと思います。映画で薪さんの美しさをぜひ大画面で観たいです…!!
ruou
ドラマ、なかなか見応えあって面白いです
清水玲子さんの絵に、特に薪と青木(鈴木)のキャスティングが秀逸だと思ってます
残念ながら、原作を読んだことはなく、こういう話なのかと思いながら、ドラマを拝見してます
この対談を拝読して、更に興味が湧きました
原作との違いを感じながら、ドラマを観るのも面白いのだろうなと思うけど、とりあえず、何も知らないまっさらな状態で最後まで見守っていきたいと思います
Kiwi1130
ドラマきっかけで漫画も全巻拝読しました。すっかりハマってしまい、ドラマも毎週の楽しみになっています。
悲しいエピソードが多いなかで、人間って残酷でもあるけど美しいな、綺麗だな、と夢中で読み進めました。薪さんや青木や鈴木など、登場人物たちのキャラクターも大好きです。
Season0もこのキャストでぜひ映像化してほしいです!!
ドラマも残り少なくなってきましたが、何回も繰り返しみて楽しみます!
化粧箱
清水玲子先生の秘密の大ファンでドラマも見ています!板垣さんも中島さんも薪さんと青木にそれぞれ合っていて興奮しました!!特に、中島さんメガネすごく似合っていて背も高いですし、本当に青木みたいだなと思いました。これからも、応援しています。
つなまよ太郎
原作者の清水先生と脚本家の佐藤さん、セットデザイナーさん等、連携を取り合ってドラマを作り上げてくださっているからこそ、素晴らしい作品になってるんだなぁと対談を読んで納得しました。実写化の理想形ですね。こんなにも作品に惹かれたのは久しぶりです。原作漫画も絶対に手に入れたいです。







