「同調圧力に立ち向かうのは大人でも難しい」 ドラマ『GTO』第4話で柏原実央(生見愛瑠)が見せた、自分を失わないための強さ
生徒役の若手俳優たちの好演も話題を呼んでいるドラマ『GTO』(毎週月曜 午後10:00~/カンテレ・フジテレビ系全国ネット)。その第4話が8月10日に放送されました。
第3話では、1年B組担任の鬼塚英吉(反町隆史)が、生徒・吉田歩夢(川口和空)の淡い恋心に気づき、想いを寄せるクラスメイト・若槻琴音(梶原叶渚)に告白できるよう、様々なお膳立てをします。一方、琴音は「恋愛はコスパが悪いし、面倒くさいことばかり」「そんな無駄なエネルギーを使ってる暇あったら、本読んでいた方が全然いい」と恋愛に無関心。そんな中、歩夢は徐々に自分の本心を打ち明けるようになり、琴音との距離を縮めていきます。しかし結果的に、琴音が歩夢の想いに応えることはありませんでした。
ただ、そうした鬼塚の一人一人に向き合う姿勢が生徒たちの気持ちを変化させていきます。第4話では、生徒・鈴木百花(大島美優)が作った、鬼塚の評価を落とす「フェイク動画」がSNSで出回り炎上。数日後に開かれる保護者説明会でフェイクだと証明できなければ、鬼塚は退職せざるを得ない状況に。さらに世界史教師・村山春樹(夙川アトム)も、生徒からの評価が芳しくないことから退職危機に陥ります。そんな中、鬼塚は百花が抱える問題を知ります。
ただ、そうした鬼塚の一人一人に向き合う姿勢が生徒たちの気持ちを変化させていきます。第4話では、生徒・鈴木百花(大島美優)が作った、鬼塚の評価を落とす「フェイク動画」がSNSで出回り炎上。数日後に開かれる保護者説明会でフェイクだと証明できなければ、鬼塚は退職せざるを得ない状況に。さらに世界史教師・村山春樹(夙川アトム)も、生徒からの評価が芳しくないことから退職危機に陥ります。そんな中、鬼塚は百花が抱える問題を知ります。
『GTO』第4話 反町隆史、大島美優
重苦しい雰囲気は蔓延しやすい
筆者は、仕事や生活をする中で一つの考え方を持っています。それは「他人のシリアスに流されない」ということ。つまり、他人が作り出す重苦しい雰囲気とは距離を置いて日々を過ごしています。
筆者は普段から落ち込んだり、暗い気持ちになったりすることがほとんどありません。自分で言うのもなんですが、明るい性格でかなりの超ポジティブ思考。そのため、真面目という意味でのシリアスには同調しますが、一方で重々しい空気を意味するシリアスに流されることはまったくありません。
ただ、そうした重苦しいという意味でのシリアスは場を支配する力を強く持っています。たった一人でもシリアスな空気を放っていると、それは周囲に蔓延(まんえん)しやすく、抗い難い空気感も生み出します。やがてそれがネガティブな雰囲気に発展することも少なくありません。職場や学校などで一人は、そういうシリアスな空気を放って場を濁らせる人っていませんか?
筆者は普段から落ち込んだり、暗い気持ちになったりすることがほとんどありません。自分で言うのもなんですが、明るい性格でかなりの超ポジティブ思考。そのため、真面目という意味でのシリアスには同調しますが、一方で重々しい空気を意味するシリアスに流されることはまったくありません。
ただ、そうした重苦しいという意味でのシリアスは場を支配する力を強く持っています。たった一人でもシリアスな空気を放っていると、それは周囲に蔓延(まんえん)しやすく、抗い難い空気感も生み出します。やがてそれがネガティブな雰囲気に発展することも少なくありません。職場や学校などで一人は、そういうシリアスな空気を放って場を濁らせる人っていませんか?
『GTO』第4話
第4話のキーパーソンである百花は、おもしろいことが好きな性格ではあるものの、他人が放つシリアスに流される傾向があります。彼女が在籍する1年B組は、「若者らしい青春」や「がむしゃらな人」を冷笑する雰囲気があり、百花もそれに染まっている様子があります。
1年B組の生徒たちは、ネガティブな話題・出来事を通じて周囲と笑い合おうとしているようにも見えます。そのため百花も、クラス内に広がる“アンチ鬼塚”に同調する形で、鬼塚のフェイク動画を作って炎上させるのです。ただ、それが果たして彼女が思う“おもしろい”なのか――。
1年B組の生徒たちは、ネガティブな話題・出来事を通じて周囲と笑い合おうとしているようにも見えます。そのため百花も、クラス内に広がる“アンチ鬼塚”に同調する形で、鬼塚のフェイク動画を作って炎上させるのです。ただ、それが果たして彼女が思う“おもしろい”なのか――。
鬼塚と柏原は表裏一体?
第4話には、もう一人のキーパーソンがいます。それは世界史教師の村山です。生活指導を担当する村山は控えめな性格で生徒たちに厳しく指導し切れず、家庭内でも、プロゴルファーを目指す娘とそれに付きっきりな妻に押し負けて居場所をほとんど失っています。村山もまた、周りの雰囲気に抗いたい思いはあっても、それができない存在と言えるでしょう。
『GTO』第4話 反町隆史 夙川アトム
その点では、1年B組の副担任・柏原実央(生見愛瑠)は筋が通っているのではないでしょうか。柏原はいつも、就業時間ギリギリにやって来ます。そんな柏原に、中丸教頭(近藤芳正)は内心「あの若い教師はなぜいつもギリギリに来るんだ?服装も少し教師としていかがなものかと」と感じています。
良いか悪いかは別として、たとえば仕事でも“就業時間より早めに職場に着いておく”という考え方があります。それに従う必要はなくても、同調圧力的に受け入れなければならない環境・状況があるのも事実です。それでも柏原は自分のペースを大切にしています。それは時間の使い方だけではなく、プライベートの過ごし方などからもうかがうことができます。他人を気にせず、自分らしいやり方を貫き、“こういう立場の人はこうあるべき”という風潮も一切受け付けません。クールで心の奥底がはっきり見えない人物ですが、それでも筆者は柏原の生き方に共感を覚えます。
良いか悪いかは別として、たとえば仕事でも“就業時間より早めに職場に着いておく”という考え方があります。それに従う必要はなくても、同調圧力的に受け入れなければならない環境・状況があるのも事実です。それでも柏原は自分のペースを大切にしています。それは時間の使い方だけではなく、プライベートの過ごし方などからもうかがうことができます。他人を気にせず、自分らしいやり方を貫き、“こういう立場の人はこうあるべき”という風潮も一切受け付けません。クールで心の奥底がはっきり見えない人物ですが、それでも筆者は柏原の生き方に共感を覚えます。
『GTO』第4話 反町隆史、近藤芳正、生見愛瑠
そして鬼塚も、問題は多々あるものの、他人に流されず自分のやり方を大切にしている一人と言えるでしょう。これはあくまで推察ですが、柏原は、厚かましくてデリカシーがない鬼塚を認めたくないとしながらも、実は自分と近いところを感じ取っているのではないでしょうか。
第4話では、そんな柏原の考え方や言葉も前面に生かされます。百花に対し、鬼塚や村山は「まわりの空気なんか読まないでさ」とアドバイスをおくりますが、柏原はかつての経験を例に出して「それは無理なんじゃないですか」「同調圧力に立ち向かうのは大人でも難しい」と言います。柏原は流されそうになることを理解した上で、自分の軸を持とうとしている。そうした考え方が、百花や村山の気持ちを変化させるきっかけの一つにもなります。
周りに合わせた方が良い場面もありますし、そうした方が楽なこともあります。また、まわりに流されないようにするには、“強さ”が求められることもあります。それでも、自分の考えや価値観まで周囲に委ねてしまえば、自分らしさは少しずつ失われてしまいます。第4話は、そんな“流されない強さ”の大切さを描いたエピソードだったのではないでしょうか。
第4話では、そんな柏原の考え方や言葉も前面に生かされます。百花に対し、鬼塚や村山は「まわりの空気なんか読まないでさ」とアドバイスをおくりますが、柏原はかつての経験を例に出して「それは無理なんじゃないですか」「同調圧力に立ち向かうのは大人でも難しい」と言います。柏原は流されそうになることを理解した上で、自分の軸を持とうとしている。そうした考え方が、百花や村山の気持ちを変化させるきっかけの一つにもなります。
周りに合わせた方が良い場面もありますし、そうした方が楽なこともあります。また、まわりに流されないようにするには、“強さ”が求められることもあります。それでも、自分の考えや価値観まで周囲に委ねてしまえば、自分らしさは少しずつ失われてしまいます。第4話は、そんな“流されない強さ”の大切さを描いたエピソードだったのではないでしょうか。
文:田辺ユウキ
芸能ライター。大阪を拠点に全国のメディアへ寄稿。お笑い、音楽、映画、舞台など芸能全般の取材や分析の記事を執筆している。
芸能ライター。大阪を拠点に全国のメディアへ寄稿。お笑い、音楽、映画、舞台など芸能全般の取材や分析の記事を執筆している。
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