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助け合う北陸の水族館、イルカ物語に感動【ウラマヨ!】

2024.10.05

助け合う北陸の水族館、イルカ物語に感動【ウラマヨ!】
毎週土曜の昼下がりに、芸能人やヒット商品など世間の話題を集めるモノの裏側に迫る、カンテレの情報バラエティー番組『ウラマヨ!』(関西ローカル)。10月5日(土)は【ウラマヨ!ロケSP in福井県】と題し、その住みやすさで移住者が増えていることに加えて、北陸新幹線が敦賀駅まで延伸するなど、イマ盛り上がっている福井県の裏側をのぞき見。MCのブラックマヨネーズ・小杉竜一さん、吉田敬さん、そして鈴木紗理奈さんと水田信二さんの4人が現地リポートした中から、越前松島水族館の裏側についてご紹介。
越前松島水族館は、ダイナミックなイルカショーや、かわいいアザラシとのふれあいなど、約300種類の海の生き物に出会える福井県唯一の水族館。水槽の上に立って“映え写真”が撮れるなどSNSを中心に話題となっています。

「これは“カマイルカ”というイルカで、(石川県にある)のとじま水族館から避難してきた2頭です」館長の松原亮一さんがそう紹介してくれたのが、屋外プールで気持ちよさそうに泳ぐ2頭のイルカです。

元日の北陸地方を襲った能登半島地震は多くの被害をもたらしました。越前松島水族館から離れること約150km。震源地近くで営業していたのとじま水族館は、大きな被害を受けて多くの生き物の飼育が困難に。

日本水族館協会を通してイルカの受け入れ要請があったのが1月3日。その3日後の6日、越前松島水族館のスタッフ5人がのとじま水族館へ。まだ震度5クラスの余震が続く中、被災地で不足していた飲み水等を積んでトラックを走らせました。
担当したのはイルカの飼育員・加藤篤さんで、「専用の担架でイルカをつり上げて、大きいタンクに入れて、イルカの体半分くらいが海水に浸かるような状態で運びました。体表が乾くとヤケドっぽくなるので、常に海水をかけ続けていました」と当時を回顧。
通常なら片道2時間半ほどですが、被災した道路を走るため4時間以上。飼育員がつきっきりで海水をかけながら運搬し、無事搬入することができたそうです。

今回、受け入れを即決した裏側について、「実はうちの水族館としての“27年前の恩返し”でもあるんです」と切り出した松原館長。
奇しくも同じ年始の1997年1月2日、重油を積んだロシアのタンカー“ナホトカ号”が日本海沖で悪天候により沈没。6000キロリットル以上とされる大量の重油が海に流れ出てしまうという事故が起きました。

「本当に油で波が立たないぐらい海がドロドロになったんです。水族館では海から水をくみ上げて使っているんですけど、その汚水がうちのイルカプールに流入したんです。飼育し続けることはできないということで当時SOSを出しまして、その時に二つ返事で受け入れてくれたのが、のとじま水族館だったんです」
当時、イルカの飼育担当をしていた松原館長。「自分たちの力ではどうしようもない時に助けていただけるっていうのは本当に心強くてありがたかったです。その時、“ちゃんと面倒見るからな!頑張ってな!”って言われたのが本当に忘れられないですね」と振り返り、「なので今回のSOSを受けて、すぐに受け入れを決めました」と決断の裏側を明かしてくれました。

ちなみに2頭のカマイルカは、のとじま水族館のプールの修復が進んでいることから、今のところ11月中に“帰郷”する予定だということです。
このほかにも、番組では“100年に1度の大チャンス”と商店街に新しい風が吹き始めている、年間観光客数130万人以上の絶景スポット・東尋坊や、海鮮王国のイメージが強い福井で発見した、地元民が愛してやまない知られざるソウルフードも登場。豪華視聴者プレゼントも実施中!
miyoka
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