ネコも人も幸せになりたい!「ネコのバス」で新しい家族と出会おう
2024.05.27
「ネコのバス」保護猫譲渡会を運営するネスレ日本(株)ネスレ ピュリナ ペットケアの栗田奈央子グロサリーマーケティングマネジャーにお話を伺いました。
ネスレ日本と聞けば、コーヒーや菓子などのイメージが強いと思いますが、ペットケア部門もあり、「モンプチ」や「ピュリナ ワン」といったペットフードを作っています。私たちはペットの生活を豊かにし、ペットを愛する人々に信頼される存在であり続けたい、そんな思いから保護猫の活動をしています。
シンプルにいうと飼い主のいない猫のことです。主に野良猫や、繁殖家の廃業、多頭飼育崩壊などが原因で行き場のなくなった猫などです。以前は保健所に連絡することも多かったと思いますが、愛護法の改正で各地の愛護センターや保健所での引き取りを拒否できるようになりましたから、「うちの近くで野良の子猫が生まれて困っています」という相談が保護団体に寄せられることが増えていますね。
10年前と比較すると猫の殺処分の数字は約10%以下になってきていますが、そのうちの60%は子猫です。
猫は多産なので避妊手術をすることが殺処分の数を減らすことに繋がります。
前はTNRといって「Trap(猫を捕まえる)」、「Neuter(去勢手術)」、「Return(猫を元の場所に返す)」という方法で殺処分の抑制や地域環境保護を行ってきましたが、今はTNTAという「Trap(捕獲する)」、「Neuter(去勢手術)」、「Tame(人馴れさせる)」、「Adopt(譲渡する)」という考え方にシフトしてきています。そのためには猫の保護主が必要で、私たちはTNTAをフォローするために「ネコのバス」を運営しています。
保護猫が持つ猫本来のかわいさや命の温もり、猫との暮らしのよさを体感していただき、猫との暮らしを検討できる場所を身近なところにつくりたい。そんな思いから2018年に「ネコのバス」を作りました。
猫カフェのような環境で保護猫の譲渡会ができるバスで、人の多いところにバスが出向き譲渡会ができるのが利点です。私たちの「ネコのバス」は猫の形をしていて非常に目立ちますし(笑)。
バス車内のゆったりした空間を活かし、譲渡会へ参加する方が新しい家族を探している保護猫とゆったりと同じ空間をシェアできる、いわば「猫カフェ」のような譲渡会をこの「ネコのバス」で開催しています。
主に、譲渡会開催地の行政を通じて保護団体の保護猫たちが平均10匹前後、新しい家族との出会いをさがしに「ネコのバス」に参加してくれています。
「この猫を受け入れたいかな」という希望者がおられたら、ケージから出して触れ合っていただきます(環境に慣れた猫に限り)。
バスの中はキャットタワーやちょっとしたおもちゃでネコが遊べる環境が整っているので、少しでも自然体の猫たちを見ていただけるよう、また、お互いの相性を確認できるようになっています。
終生共にする家族を探している保護猫には保護主さんが存在します。保護主は、シェルターや自宅などで、ご縁を待つ保護猫たちの飼育だけではなく、心身のケア、人馴れ訓練などもじっくりと対応しながら、譲渡会に出せるタイミングを見極めておられます。単純に保護猫が譲渡されればいいという訳ではなく、1匹1匹の保護猫たちが、どんな経緯で保護され、どのような性格で、どのような環境で過ごすことが望ましいのか、懸念点はまだあるのか、などのあらゆる情報と、その保護猫を「引き取りたい」と希望される方の生活環境や将来を見据えたライフスタイルをヒヤリングし、マッチングをしていきます。
「ネコのバス」は、株式会社ネコリパブリック様との共同運営をしておりますが、その重要なマッチングの役割として、コーディネーターをお願いしています。譲渡会での経験が非常に豊富で、一回20分間の滞在時間の中で、非常に効率のいいマッチングを行えているため、「ネコのバス」の譲渡率は非常に高いと感じています。
譲渡会におけるマッチングは、あくまでもコーディネーターの経験上や、双方の思いの擦り合わせによって成り立つもので、最低限の「こんなはずではなかった」を避けるためにとても重要なステップです。ですが、実際の猫との生活というのはスタートしてみなければわからないことが大半ですので、保護主のサポートを受けながら、本当にその猫が暮らしやすい環境であるか、この先十数年と共に暮らしていけるか、といったことを、確認し合っていくトライアルという期間を設けています。そのトライアルを経て問題がなければ正式譲渡となります。初めての出会いから約1か月間くらいはかかりますね。
今年の初めに能登半島の地震がありました。 譲渡会という形ではないんですけど、2月初旬くらいに石川県珠洲市において、「ネコのバス」を猫の1.5次避難所として活用をしました。
被災された方の中にもペットを飼っている方はいらっしゃったわけですが、避難所に連れていけないとか、二次避難で移動した先ではペットを飼えないなど、いろんな問題が発生していました。もしかしたら、被災した家族や猫たちが、少しでも安心して次の避難所へ移動できるよう、「ネコのバス」を有効に活用してもらえるのではないか?というアイデアの元に協議を重ね、被災地とも連携を取りながら、稼働へすすめることができました。
普段から連携しているネコリパブリックさんが岐阜県にシェルターをお持ちでしたので、困っている方の猫を一時預かりするというサポートを一緒に行いました。「ネコのバス」では車内で10匹は保護できますので、各避難所からシェルターへの移動の繋ぎとして、数回に渡って被災猫をお預かりしお届けすることができました。バスだったのでそれが実現できたんですね。
情報が遮断されている被災地でペット保護の情報は入手しにくいですが、あの、ネコ型の目立つバスですので停まっているだけで「うちの猫を助けてくれるのかな」って思っていただけたかもしれません。
もし被災地の猫を飼っているかたの心のサポートができたのであれば、存在意義があったのかなって。
そういう意味では移動型の「ネコのバス」をやっていてよかったなと、一番心に残っています。
にゃんだらけ in 大阪 vol.3
【日程】2024年6月1日(土) 〜 2日(日) 11:00~18:00 (最終入場17:30)
【会場】カンテレ扇町スクエア1階
【料金】前売 一般 ¥800(税込)/当日 一般 ¥1,000(税込)※未就学児入場無料
詳しくはhttps://www.ktv.jp/event/nyandarake/
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