8万人うっとり、美しすぎるパッケージに「全種類コンプしな」
2024.10.17
「めちゃくちゃきれい」「はちゃめちゃに気分上がる」「全部集めたい!」などの声が上がり、実際に全種類を集めて楽しんでいる人も多数見受けられるなど、その美しいパッケージのとりこになっている人が続出しています。
嵯峩螺鈿野村が手掛けた
「ムーンライト」「マリービスケット」パッケージ
約2ヶ月で仕上げた圧巻の大作(野村さん)
とても大きな反響があり、大変だったけれども取り組ませていただけて良かったと感じています。お菓子のパッケージに螺鈿を入れるという斬新さは、必ずたくさんの人に喜んでもらえるだろうという確信がありましたが、正直に言うと一抹の不安もありました。予想を超える反響があってうれしさを感じるとともにホッと安心しています。
―国民的お菓子のパッケージを手掛けることになったときは、どう感じられましたか?
往年の名作お菓子に自分のデザインした螺鈿がのるかもしれないなんで夢にも思っていませんでした。僕ももちろん子どもの頃から食べていましたし。「確か赤(マリー)、青(ムーンライト)、黄(チョイス)の3種類くらいだったな」と思って快諾したのですが、話を聞いてみたら8種類以上あって、「ちょっととんでも無い事をしてしまったのでは!?」と冬でしたが脇汗が滝でした(笑)
本音を言うと半年くらいかけてじっくり仕上げるような分量だったのですが、2ヶ月弱ほどの納期だったので、それはもう大変でした。
そのなかでも「嵯峩螺鈿野村っぽさ」や螺鈿の美しさがちゃんと出るように留意しました。テーマに合わせたデザインとそれに合わせた細かい細工も大変でした。背景に唐草も入っているのですが、細いパーツも多くて何度も貝が壊れて悔しい思いをしたのを覚えています。
―完成したパッケージを見たときの喜びもひとしおですね
はい。レタッチ作業や色味調整を細かくやっていただいていたのですごく貝の妖艶な色彩や艶が出ていて、本物の貝があしらわれているような美しいパッケージになったと思います。
「イラストなの?」という質問をいただいたこともあるのですが、これは実際に貝を切り出してデザインを作ったものを写真撮影して加工して出来ているので、そのちょっと狂気じみた作業を想像しながらパッケージとともに美味しいビスケットをお楽しみいただけると幸いです。
―今回のコラボをきっかけに螺鈿や伝統工芸を身近に感じることができました
日本には世界に誇れる工芸とその技術力があると思いますが、斜陽産業と呼ばれて久しく未来が明るいとは言えない状況ですが、企業とのコラボを通してその工芸の魅力を多くの人に伝えて人の心をつかむのだと今回の取り組みで感じました。個人的にはもっとチャレンジしていきたいですね。そして伝統工芸に新しいスポットがあたって今回のような取り組みが他にも広がって伝統工芸全体が盛り上がっていけばと願っています。
2年越しの思いで実現(森永製菓)
以前から切り絵作家のかたを起用したパッケージなどを作って、店頭で見てもらう、手を伸ばしてもらうという取り組みをしていました。
今回のコラボは、以前から好きだった伝統工芸の螺鈿を使ってビスケットの箱を美しい宝箱にしたいと考えたことが始まりでした。その中でもSNSで拝見した野村さんのデザインが好きで、オファーしました。今年、2年越しの願いがかなって実現することができました。
ハート、音符、月&星、森&鳥、花、海、月&花火がテーマです。パッケージの色やテーマ、そして螺鈿の美しさを生かせるデザインを掛け合わせて作っていきました。
箱の横面にも螺鈿を配置しているのですが、店頭ではなかなか見えないので是非買ってもらい、手に取って見ていただけるとうれしいです。
森永ビスケット
https://www.morinaga.co.jp/biscuit/
嵯峩螺鈿野村が手掛けた
森永ビスケット パッケージ
関西に特化した編集・ライター。プライベートでは小学生と犬2匹の母。美味しい食べ物と車の運転が好き
カンテレIDにログインまたは新規登録して
コメントに参加しよう