秋といえば…そう、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ・大阪市此花区)の「ハロウィーン・ホラー・ナイト」(9月5日から開催)を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。そして筆者にとって、このイベントの主役といえば、“グロかわいい”ビジュアルが愛おしいと人気殺到のキャラクター「ハミクマ」を外せません。ハミディーズ(ハミクマファンの総称)の筆者が、世界を席巻する“ハミクマ現象”をレポートします。
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■名もなきゾンビから世界へ
「ハミクマ」が初めて登場したのは2021年。当初は、名もなき「ストリートゾンビ」でしたが、飛び出した目、虫歯だらけの歯、裂かれたお腹からあふれ出すポップなお菓子⋯。その「グロかわいい」ビジュアルがSNSで話題になり、あれよあれよという間に「ゾンビ界の支配者」に上り詰め、筆者もぬいぐるみなどのグッズを買い集めるほど夢中になりました。
今やUSJのハロウィーンに欠かせない存在となった日本生まれの「ハミクマ」。今年はなんと、アメリカや北京など海外のパークにも逆輸入デビュー。ついに世界進出まで果たすという、異例のブームを巻き起こし続けています。
ダークすぎるハミクマの過去
そんなハミクマには、意外な過去があります。
かつて移動サーカスで人気を博していたハミクマは、仲間の嫉妬によりお腹を裂かれ、「黄泉の国(YOU ME LAND)」に葬られてしまいます。そこへ地上復活を狙う悪魔「デス・ブリンガー」が寄生し、ハミクマは“不死のゾンビ”として現世に復活。「はみ出すことは悪なのか?」という問いを胸に、分身のような仲間を次々と増殖させ、進化を遂げてきました。
2023年には、黄泉の国に残された魂「ハミクマソウル」が白い姿で登場。2024年には、ハミクマの怒りと憤りがゾンビ化した「ハミクマパンク」が誕生し、青色でパンクロッカーのような姿で注目を集めます。そして今年、新たに登場したのは、毒々しくも甘い極彩色のボディを持つ「ハミクマキャンディ」。欲望を具現化した鮮やかなピンクな姿で、語尾につける「~メルト!」という中毒性のある口癖を発します。
夜の闇に現る! ハミクマキャンディ、ついにお披露目
9月3日の先行公開された夜限定のライブショー「ハミクマ・スウィート・スクリーム・パーティ」(9月5日から開催)には、ハミクマキャンディが初お披露目されました。「機嫌直るよ、キャンディ舐(な)メルト!」と叫ぶハミクマキャンディと一緒に、招待客1000人がコール&レスポンス。人気ロックバンド「King Gnu(キング・ヌー)」が書き下ろした楽曲「SO BAD」に合わせて、全員でダンスし、ショーを盛り上げました。
グッズ戦争、勃発? 大人気すぎて朝から長蛇の列
ハミクマの勢いは、ショーだけにとどまりません。
取材日である9月3日から販売開始されたハミクマグッズも大人気。今年は、念願の「ポップコーンバケツ」に加え、約45種類のグッズをラインナップ。これは、物欲が「メルト」してしまうレベルです。
転売対策として整理券制にしたものの、午前8時45分には配布終了したというから驚きです。それでもグッズショップ「ハミクマ・マーケット」には、朝から長蛇の列。すでに一部グッズが完売したそうで、ハミクマ人気の恐ろしさが伝わってきます。
「枠にハマらなくていい」。ハミクマがくれるメッセージ
USJのグッズプロモーション担当者に人気の秘密を聞きました。
「ハミクマが発している『ハミだしてもいい』という枠に縛られない、自由に生きるというメッセージ性に共感する人が多いのかもしれません。『そんなあなたでも大丈夫』とそっと寄り添ってくれる存在だからこそ、いろんな人の心に刺さるのではないでしょうか」とのこと。“グロかわ”だけじゃない、生き方そのものが刺さるゾンビってなかなかいませんよね。
しかも今年は、パーク内で整理券がとれなかった人のために、USJアプリ内で来場登録すれば、オンライン購入も可能になったというので、ありがたいですね。筆者もさっそくオンラインでハミクマソウルの帽子やハミクマのバッグを買ってしまいました…!
そして最後に、とっておきの情報も教えてもらいました。「ハミクマの過去がアニメ映像化されて、『42nd ストリートスタジオ』にあるハミクマ・グリーティング・フォト内で見ることができます。ぜひ行ってみてください」。壮絶すぎる生い立ちがアニメになっているって…ヤバすぎやしませんか。
西部マキコ
エンタメライター。初出の話を引き出すインタビューが得意。いま、ハマっているのは、大阪・関西万博とUSJ。
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