聞いてみよか

『レインボーフェスタ!2023』参加レポート

2023.10.16

『レインボーフェスタ!2023』参加レポート
あいにくの曇り空に、いくつもの鮮やかな虹色の旗。フードトラックや様々なブースが並ぶ扇町公園は、イベントが始まってまだすぐなのにもかかわらず、にぎわっていました。
「なんか楽しそう」と思っただけでやって来た私は、“フラっと参加なんて出来るものなのかな?”と会場を前になぜか少しおじけづいたのでした。

10月7日(土)~8日(日)に大阪市北区で開催された『レインボーフェスタ!2023』。
「LGBTQに関するイベント」「セクシャルマイノリティ」 さぁ、皆さんだとしたらいかがでしょうか?

広場には小さな子供たち、ベビーカーを押し歩く人、車椅子に乗った人とペアルックでレインボーフラッグを振る人。そこを見ほれる程のメイクを施したドラァグクイーンが、厚底ピンヒールでさっそうと横切って行きます。いつも目にしている扇町公園が楽しく、そしてどこか不思議な場所に見えて、その中に飛び込んでみました。

「お昼からレインボーパレードといって、街中を歩くんです。今、あっちで最後の飾りつけやっていますよ」とスタッフの方に案内していただくと、フロートと呼ばれる参加者と一緒に走る車が数台、バルーンなどで華やかに飾りつけられていました。
その中で、飾りつけの仕上げ真っただ中、参加企業のベルシステム24の方にお話を伺いました。

―ものすごくかわいらしいフロートですね、すべて社員の皆さんの手作業ですか?

はい、そうなんです。私たちはもともとボランティアから始まっていて。
名前も出さず資金もない、ただ想いだけでお手伝いをしてきました。
でも、毎回有志で参加していたら、今日なんて社長自らがパレードに参加してくれています。会社として正式に協賛したフロートが走るんですよ。

―すごいですね!活動される範囲も広くなっているんですか?大変なことも増えましたか?

社の活動として、札幌など大阪以外のイベントにも行けるようになりました。
準備で大変なのは…風船です。扱うのも管理も大変!
ただ、団結力というか、なぜだか大阪が一番盛り上がりますね。

―それは大阪人のなせる業といったところで!?

そうかもしれません(笑)
参加される方みんながすごい熱ですからね。
盛り上がりすぎて、三田のオフィスからから手伝いに来る社員もたくさんいますよ。
でも、みんなが自主的にやっていて楽しいですね。

と、本当にうれしそう。
わざとらしさも嘘もない、社員自らが取り組んできた活動。
飾り付けられたトラックもキラキラうれしそうに見えました。

そのあと、ステージのパフォーマンスに、初めての人たちと一緒にジャンプしながら盛り上がり、お腹がすいたので「Chao! Chao! CELSO」のタコスに舌鼓を打ちました。
ちょうど良い辛さと、しっとりとしたトルティーヤがたまりませんでした。

そして、あちらこちらにあるセンスの良いグッズ達に目移りしてウロウロ。
特に「ハウスオブ外食」のブースで何分悩んだことでしょう。あれも素敵、これもかわいい!爆音で流れる音楽に合わせて、お互いが踊りながらのショッピングでした。
NPO法人にじいろ学校」のアイスクリームピアスには一目ぼれ!「全部手塗りで作ってるんです〜」と聞いて衝撃をうけました。

公式グッズも、たこ焼きを運ぶ公式キャラクターのクィクィがかわいくてラバーバンドをもちろんゲットしました。
あちこち見ているとある方からは、たとえばピンク・イエロー・ブルーはパンセクシャル(全性愛者)で…など何種類も様々にあるフラッグの色の意味を教えてもらい「そんなにそれぞれ違うんですね。私にはちゃんとした考えがなくて恥ずかしい。いい人みんな好き!というか…」と言うと「それ最高!みんな好きならそれで良くない!?性とかどうとかだけじゃなくて、自分もみんなも最高!それだけでイイ!」と笑われビックリ。

「強い主張や人と違う考えがあっても、何もなく平凡な人だと言われたとしても。そんな自分を変えてみても、ありのままでも。どんな自分も、人も、みんな良いんだよって。これが本当の「自己肯定感」ってやつ」という言葉には、目から鱗が何枚も落ちました。

更に、私がつけているヘルプマークにも「わ、そのマークもいいよね♪いっつもうらやましい!」なんてお言葉をかけていただき。初めての、なんともうれしい時間でした。

フラッグの色や色んなマーク、それで互いを知って「そうなんだね」でニッコリ過ごせる世界、これが“普通”になると、こんなにも自由で楽しい日々になるのかもしれませんね。
今日着いたばかりの頃の私が“不思議な場所”に見えた、扇町公園の光景が“普段通り”になるような。

パレードはあいにくの雨。レインコートの皆さんに大きくいってらっしゃいをして帰路につきました。

そういえば、冒頭にも書いていました、“あいにくの”と。「あいにく?みんなそれぞれ良いのにね」なんて思えてきちゃいます。
レインボーフェスタ!はフラっと参加した私の何かをちょっぴり変えてくれた、とっても素敵なイベントでした。

文:emishi
miyoka
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