「宮世くんが死神すぎて…」杉本哲太インタビュー【スノ恋】
2024.10.18
【杉本】伊勢はもともと小野花梨さん演じる奈雪の父と一緒に「FORTUNA」を始めますが、経営方針の違いから奈雪の父が独立し、伊勢は1人で事業を拡大してきた人です。ところが長男をバイク事故で失ってしまい、きっとそのトラウマも抱えているのでしょう。次男の和真に対して「FORTUNA」の後継者として、そして父としての思いなど葛藤を抱えている人物だと思います。
そんな伊勢が、朔弥というちょっと不思議な青年に出会って一緒に過ごすうちに、彼の言葉に少しずつ影響されながら、息子に対しての思いや伊勢自身の生き方も少しずつ変化していきます。伊勢自身の心の変化を意識しながら演じています。
【杉本】宮世くん演じる死神・朔弥と私が演じる人間の伊勢とはすごく不思議な関係性で、ちょっと変わった2人の関係をどんなふうに表現しようか……と考えながら初日を迎えました。一緒にお芝居をしてみると、宮世くんがあまりにも死神すぎて、驚きました。宮世くんはどこか引き込まれる魅力がありますし、オーラが人間のたたずまいじゃないと感じました。
―どんなところが“死神らしい”のでしょうか?
【杉本】制作発表の時、宮世くんは「感情をなくすことが難しい」と言っていましたが、僕との共演シーンの初日には、その死神らしさが板に付いていました。たとえば、人間同士の会話なら、僕が発した言葉に対してすぐに返事が返ってくるのが普通です。「どうだ?」「そうだな」というふうに。それが、宮世くんは私の言葉に3秒くらいの間をとって「・・・そうだな」という具合に返してくるんです。そういった間の取り方で“死神らしい”たたずまいをものにしていたので、驚きました。
【杉本】宮世くんが20歳と聞いてびっくりしました。しっかりしていますよね。岩瀬くんも20歳、小野さんや曽田さんは26歳くらいと、若い人が多い現場です。皆さんすごく気さくだし、記者会見でもみんな楽しそうにしていたので、明るい現場でよかったなと思います。
ヒロイン役の小野さんとは、撮影ではまだ共演シーンがないので、ドラマの記者会見のときはほぼ初めましての状態だったんです。でもとってもフレンドリーに話しかけてくれて、うれしかったですね。「あれ、前にも共演したっけ?」と思うくらい、親しみやすい方でした。
現場では無理してコミュニケーションをとろうとはしません。こちらから変に話しかけようとか、気をつかってしまうと彼らも逆に構えちゃうかもしれないな、と思うので。自然体でいて話すことがあれば話すし、必要がなければ話さないです。普通にしています。
【杉本】やっぱりおふくろの味は自分の味覚の原点になっていると思います。みそ汁だったり、カレーライスだったり。そういう家庭料理のメニューは、どこで食べても、どうしても比較してしまう部分はあります。
それ以外だと、ドラマですし屋の板前役を演じたときのことも思い出深いです。今から30年くらい前ですが、『将太の寿司』(1996年フジテレビ系)というドラマに出演したとき、その監修をしていたのが経堂にあるおすし屋さんでした。撮影中に刺し身を切ったりすしを握ったりしていると、どうしても食べたくなるんですよね。ドラマの収録後にそのお店に行って食べたおすしがとってもおいしくて、今でも忘れられない思い出の味です。
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。「たまひよ」など主に子育て系メディアで取材・ライティングを行う。
カンテレIDにログインまたは新規登録して
コメントに参加しよう