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フランスで日本酒ってどうなの?【海外特派員リポート】 

2024.10.17

フランスで日本酒ってどうなの?【海外特派員リポート】 

フランスで日本酒ってどうなの?【海外特派員リポート】 

フランス・パリで8回目の開催となった「Kura Masterコンクール」。
その特徴は、フランスの国家最優秀職人章を受賞するなど、フランスの第一線で活躍するソムリエやバーテンダーといった、日本人ではない食のプロフェッショナルが日本酒などを味わい評価する点です。
農林水産省によると、日本酒の国内出荷量は減少の一途をたどっていて、1998年に113万リットルだったものが 2023年には39万リットルとなっています。

一方で、日本酒の輸出量はじわじわと増えていて、1998年の8,000リットルから2023年には2万9,000リットルと 3倍以上となっています。
ただこのうちの7割以上を、アメリカや中国、韓国などが占めています。

ワインの本場・フランスで日本酒はどの程度受け入れられているのか。
審査委員長で国家最優秀職人章の称号を持つソムリエのグザビエ・チュイザさんは、高級料理に合わせて認知度を高める段階から、一般の消費者に届ける段階にステージが変わったと話します。
この日は、応募総数1,223点の日本酒の中から、最高賞・プレジデント賞が選ばれ、兵庫県伊丹市の小西酒造の「白雪伊丹諸白大吟醸(しらゆきいたみもろはくだいぎんじょう)」が受賞しました。
チュイザさんはこの酒を、「香りはエキゾチックともいえるユズの皮や青りんご、乾燥した植物、刈りたての干し草」。さらに「白ゴマのような繊細なスパイス、伝統的な要素が見事に融合し、豊かで複雑な香りがあります。余韻は長く、後味には洋梨やドライローズのつぼみのニュアンスもあります」と評しています。
実は今年、日本酒は大きな転機を迎えます。日本政府は伝統的酒造りを、ユネスコ無形文化遺産として登録するように提案していて、12月に審議が行われるのです。

日本の食卓を彩ってきた日本酒が世界の舌を潤すまで、先人たちの重ねた努力が今少しずつ実り始めています。

【フランスで日本酒?】フランスのソムリエたちの評価は!日本酒、世界へ 「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産の審理を前にコンクール開催〈カンテレNEWS〉

miyoka
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