パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実 第4話レビュー
前回のミックス(別々の世界線で生きる2人の世界がすこしだけ混ざり合う空間)で幹太(伊野尾 慧)とけんかをしてから、なつめ(伊原六花)は1週間もミックスに現れませんでした。幹太はこれまでの夫婦生活での自分の言動を思い返し、猛省します。
幹太は反省しながらなつめの好物のカップ麺やからあげを食べまくるのですが、ここで思わず注目したのは、からあげをほおばる幹太のかわいさ! 30代男性でありながら子犬のようにかわいらしいビジュアルに驚きです! 幹太演じる伊野尾さんの顔が小さいからか、からあげがかなり大きく見える気もします。
さて一方、なつめの伯父で刑事の実(野添義弘)は、幹太の死は怨恨による殺人である可能性が高いと判断し、なつめの会社の同僚たちに事情聴取を行います。聞き込みでわかったことは、幹太がいい夫だったということ。伯父・実は「誰一人として幹太のことを悪く言う人はいなかったし、熱意を持って仕事をする人だったんだろう」と話します。夫婦になって幹太とのズレを感じてしまったなつめだけれど、きっとなつめも幹太のそんなところにひかれたのかもしれない、と思いました。
そして、今回は幹太となつめの上司・守谷(八嶋智人)の人柄の良さにもフォーカスされた回だったように思います。事情聴取の後に「怨恨殺人ならなつめも気をつけないとな」と親身になってくれた守谷。一方、幹太の世界でも「なつめの生前にけんかをしてしまった」と相談する幹太に共感し、「あんまり自分を責めるな」と励ましてくれていました。部下のメンタルまで気を配ってくれるなんて、こんな上司がいたらすごく頼りになりますよね!
その夜、不審者に警戒しながら帰宅したなつめでしたが、なんと突然、自宅ドア前で黒い服の何者かに襲われてしまいます。偶然なのかそこに守谷が居合わせ、なつめを助けてくれたことで事なきを得ました。その夜のミックスで、なつめは幹太に「黒い服の男に襲われた、私たちはきっとそいつに殺された」と伝えます。そういえば幹太の世界でも、自宅マンション前に怪しい人物がいましたよね。
幹太は動揺しながらも、翌日のミックスで出来事の要点をホワイトボードにまとめてなつめに説明します。怨恨なら1人が狙われるはずなのに、2つの世界で被害者がずれていることを指摘し、つまり幹太となつめ2人とも恨まれていたこと、次は残りのどちらかが殺されるかもしれない、と考えたのです。
2人は、お互いの命を救うには犯人をみつけてお互いに教えること、と決め「犯人を見つけるまで手を組もう」と誓い合ったのでした。
その後、なつめが自分たち夫婦のSNSアカウントに幹太の訃報を投稿したのですが、その中で「並川幹太は知性と秘めた情熱を兼ね備えた人でした」とつづった言葉に、じーんとしました。幹太のいやなところをいくつもあげていたなつめだけれど、この1文に幹太への深い愛情がこもっていた気がしたのです。毎日たった3分だけ会える夫婦が、これからいい方向に変わる可能性もあるんじゃないか、と淡い期待を持ちました。
さて、みなさんも気になっていると思いますが、黒い服の人物は一体何者なのか。背はなつめと同じくらいに見えたけれど、なつめが「男」と言っていたから女性ではないのか…? こうなると、いい人のはずの守谷さえも怪しく見えてしまいます。ひき逃げの現場について調べた実が「幹太の通勤経路は毎日同じではないのに、なぜ犯人は幹太の通る道を知っていたのか」と指摘していたことも気になります。幹太の行動を知っている人物…となると社内の人間?
ドラマ内で少しだけ映る人物や、こまかなセリフまで気になって「犯人につながるのでは…?」と考えてしまいますが、それも楽しみのひとつです。Xでも「#パラレル夫婦」で視聴者の方々がさまざまな考察をしている様子。あなたは、一体どんな人が犯人だと思いますか?
文:早川奈緒子
川崎市在住のフリーランスライター。10代の子ども3人の母。子育て系やエンタメ系記事の取材・ライティングを行う。
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