齊藤京子×水野美紀 W主演『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』第6話 レビュー
ママ友いじめによって娘の優奈(大友花恋)を失った55歳の母親・玲子(水野美紀)が、全身整形で25歳の新米ママ・レイコ(齊藤京子)に生まれ変わり、ママ友たちに復讐(ふくしゅう)してゆく——。
ぶっ飛んだストーリーと俳優陣渾身(こんしん)の演技に中毒者続出中のドラマ『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』(カンテレ・フジテレビ系/毎週火曜よる11時~放送)。
11月4日(火)放送の第5話では、成瀬(白岩瑠姫)の調べで、玲子の元夫・健司(津田寛治)による殺人事件にボスママ・沙織(新川優愛)の夫で国会議員の新堂幹久(竹財輝之助)が関与していた疑いが浮上。
11月11日(火)放送の第6話では、玲子が夫と娘を奪われ、家族がバラバラになった原因がすべて新堂家にあったことが明らかに。
▶22年を経て対面した夫婦の秘めた思いが交錯
見どころなのが、レイコ/玲子がかつての夫・健司と対面するシーン。
悪漢に襲われ怪我をした健司のために、レイコは雑炊を作る。たとえ外見がまったくの別人でも、ささいな言動から滲(にじ)み出す「玲子の痕跡」に動揺する健司。人間をその人たらしめているものは、目に見える肉体だけではないのだ——としみじみ考えさせられる。
健司の口からポツポツと語られる事件の真相と妻子への深い愛。それを知った玲子の驚きと後悔、正体を打ち明けられない苦悩。
互いを思い合いながらも残酷な事件によって引き裂かれてしまった夫婦の秘めた思いが交錯するシーン。水野美紀と津田寛治の抑えた演技が胸に迫る。
▶新堂幹久のサイコパスな「ラスボス感」がヤバい!
そんななか、沙織の腰巾着であるギャルママ・北条彩(香音)の娘の誕生日会が新堂家で開かれることに。沙織からパーティーの準備を命じられたレイコは、このチャンスに新堂家で健司の無実を証明する手がかりを見つけ出そうとする。
優奈のときと同様「髪の毛一本落ちていないように気をつけて!」とレイコをこき使う沙織もヤバいが、さらにヤバいのが沙織の夫の新堂幹久。ある部屋のドアを開けようとするレイコの背後にそっと現れ、穏やかな口調で言い放った言葉の破壊力たるや、ゾッとせずにいられない!
この新堂幹久を演じる竹財輝之助は、甘いマスクを持っているが、実は自ら「役者人生の3分の2はクズ役」と語っているように、不倫、DV、モラハラといった役柄を得意とする俳優。
今回の新堂幹久もクズはクズだが、これまで演じたクズとは段違いの大物感を漂わせているのがポイント。この新堂幹久、果たしてどこまでの闇を隠し持っているのかーー? サイコパスなラスボス展開に期待が募る。
▶もはやトラウマレベル!?狂乱とカオスの誕生日会
また、この誕生日会では自分を”ザコ”扱いする沙織へ謀反を企てた彩が、まんまと沙織の返り討ちに遭う。
その内容がまた、レイコがママ友たちに復讐した手口同様エグすぎて、フィクションとはわかっていても、「子供たちの前でやめて~!!」と目を覆いたくなる。
今回、この彩を演じているのが、モデル/タレントとして活躍する香音。自己中心的で計算高いが、どこか憎めないギャルママをチャーミングに演じている。
父はタレントの野々村真、母は元アイドルの野々村俊恵というサラブレッドで、ポジティブなオーラを放つ彼女がいい意味でイメージを裏切り、ヒール(悪役)に徹しているのにも注目したい。
優奈をいじめたママ友たちの中で、ボスママの沙織を除いて唯一、まだ退場していない彩。
彼女は結局はザコなのか?まだまだしぶとく生き残るのか?彩の驚愕(きょうがく)の過去にもスポットが当たる、狂乱とカオスの誕生日会をとくと味わってほしい。
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