行ってみよか

🔰初心者でも楽チン、鹿と一緒に真夏の低山ハイキング【奈良・若草山(三笠山)】

2024.08.06

🔰初心者でも楽チン、鹿と一緒に真夏の低山ハイキング【奈良・若草山(三笠山)】
8月11日(日)は山の日‼️今年も40度近くの猛暑日が続いておりますが、夏にしか見られない山の景色があるので、汗だくになりながらも山登りをする方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。今回紹介したいのは、暑い夏でも比較的に涼しく山登りができる奈良県の若草山(三笠山)です。

若草山は下記のような方々にオススメです。

①    ハイキング初心者【登山歴1年以下】
②    登山終わりに観光もしたい
③    公共交通機関だけで行き来したい
④    映える写真が撮りたい
⑤    のんびり休憩したい
⑥    ペットと一緒にハイキングしたい

「奈良」と聞いて真っ先に思いつくのはやはり“鹿”。鹿は春と秋に換毛期を迎えるので、この時期の鹿はまだ毛並みがまばらです。6〜8月は夏毛が生えて、雄雌に関わらず白い斑点が現れるので、一番の見頃と言えます。

若草山に向かう途中に会った雄鹿

◉奈良駅〜若草山入山ゲート(所要時間:約30分)
若草山の最寄駅は近鉄奈良駅です。JR奈良駅から若草山を目指す場合は、三条通りから東向商店街を経由して近鉄奈良駅の方に向かいます。

※末尾のGoogle Mapで登山ルートが確認できます。
近鉄奈良駅からは奈良公園の方向に向かってひたすら歩きます。街路樹が生い茂っているので、日陰があって比較的に涼しいです。奈良県庁や奈良国立博物館を通り過ぎて、案内板に従って春日大社・若草山の方向にまっすぐ進みます。春日大社参道を抜けて、奈良春日野フォーラムを右手に道なりに進めば、若草山が見えてきます。

大宮通り

若草山は「三笠山」という別名があり、三つの山が折り重なっているように見えることからそのように呼ばれるようになったと言われています。そして「三笠」と言えば、小倉百人一首の七番を浮かべることでしょう。

天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出でし月かも


19歳の頃に唐に渡った留学生の安倍仲麿が詠んだこの歌に出てくる「三笠の山」は、実は若草山のことではなく、若草山の隣にある春日山のことを指しています。春日山は蓋(ふた)の形をしていることからその昔、御蓋山(みかさやま)と呼ばれていたそうです。若草山に向かっている道中、若草山の右手にきれいな三角形の山が見えたらそれが春日山(御蓋山)です。
◉若草山入山ゲート~一重目(所要時間:約15~30分)※小休憩を含む

若草山入山ゲート(南側)

山麓には入山ゲートが南と北にあり、南側と北側それぞれに一重目(※)につながる登山道があります。ゲートでは入山料を払います。

※若草山は3つの頂があるため手前から一重目、二重目、三重目と呼ぶ

入山料【大人(中学生以上):150円 小人(3歳以上):80円】

ぞれぞれの入山ゲートから南側登山道、もしくは北側登山道に沿って一重目に向かうのもいいですが、芝生の山腹(さんぷく)を横断しながら登るのもまた若草山の楽しみ方の一つです。
登山道は日影が多く、運が良ければ気持ちよさそうにくつろいでいる鹿見ることができます。道幅が狭いので、鹿に刺激を与えないようにゆっくり進めば、鹿が上手く避けてくれますよ。
木陰の道を進んでいくと、一気に視界が広がり、一重目の山頂が見えてきます。山頂からは、東大寺や春日大社、奈良県庁など奈良の町を一気に見渡すことができます。一重目の頂上は視界を遮るものがなく、風が良く吹くので、ひと休憩するにはふさわしい場所です。
◉一重目~若草山山頂駐車場(所要時間:30~45分)※小休憩を含む
二重目の目印は、二重目料金所に向かう手前の急斜面の坂です。二重目の坂を超えたら、料金所が見えてきます。三重目の山頂から来る人は、二重目料金所で入山料を払います。
二重目料金所を通り過ぎたら、あともう少しの辛抱です。一、二重目と比べて三重目にはたくさんの鹿が待ち受けています。ほとんどの鹿は木陰で涼んでいます。鹿も頭がいいですね!
三重目の山頂から400mほど離れたところに、鶯塚古墳(うぐいすづかこふん)という前方後円墳があります諸説はありますが、若草山を焼くようになったのは、かつて鶯塚古墳から出た幽霊が人々を怖がらせ、山を焼かないとよくないことが起こるという迷信があったからだそうです。
◉若草山山頂駐車場~春日大社(所要時間:30~45分)
登山道を道なりに進ん、若草山山頂駐車場が見えてきたら登頂完了です。まだ体力が許す方は、ぜひ山頂駐車場から春日大社まで目指しましょう。
案内板が示す方向に進んでいくと、生い茂った木々に囲まれた春日山遊歩道に入っていきます。ここには、ユネスコの世界文化遺産として登録されている春日山原始林があります。春日山は本来禁足地であるため、一般人の入山は固く禁じられていて、春日大社の神域として古来より狩猟や伐採が禁止されてきました。しかし、遊歩道を歩けば、春日山の中に入らずとも原始林を間近に感じることができます。
◉春日大社~釜めし 志津香(所要時間:約15分)
朝から若草山に登頂すると昼には春日大社にたどり着きます。その頃には、お腹はぺこぺこになっているはずです。登山後の締めには、奈良公園の近くにある「釜めし 志津香」に寄って釜めしをいただいてから帰ってはいかがでしょうか。春日大社から15分程度の距離にあり、とても人気店のため、土日は特にたくさんの方が並んでいますが、並ぶ価値ありです!
お昼ごはん時には1時間以上並ぶこともあります。建物の屋根しか日陰はなく、列の長さによっては、炎天下で待ち続けることもあるので、熱中症にならないように気をつけましょう。一番人気のメニューは「奈良七種釜めし」  で、単品(1,600円)でもしくは定食(2,100円)を注文することができます。追加で、だし茶漬けセット  (プラス350円)をつけるのがオススメです。
3時間程度で登山を終えられるので、若草山は山好きに限らず全くの初心者でも大丈夫。しかし、低山だからといって油断は大敵です。真夏の登山は常に危険と隣り合わせ。充分な量の水分、ひんやりグッズ、塩分タブレットなどを用意して、万全な熱中症対策の中で山の大自然を満喫しましょう。
 
   
miyoka
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