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必要なものはタブレットだけ!「お絵描きアプリ」をデジタルアート初心者が実際に使ってみた

2024.06.06

必要なものはタブレットだけ!「お絵描きアプリ」をデジタルアート初心者が実際に使ってみた
社会人になって久しぶりに展示会に行き、奥深くに眠っていた絵心がくすぐられて、無性に絵が描きたくなった編集子。画材がなくても手軽に絵が描ける方法を模索していたところ「お絵描きアプリ」と出会いました。
いつしかデジタルアートにハマり、「お描きアプリ」を駆使していろんな絵を描くように…。

今回は、デジタルアート初心者の編集子が、多くのユーザーに支持されている「絵描きアプリ」5つの特徴を比較しながら、デジタルアートの魅力をお伝えします。

※編集子はApple iPad Pro(第6世代/12.9inch/128GB)とApple Pencil(第2世代)を使用しています。
※お使いの機種・端末によって、アプリのサポート状況が異なります。
●ibis Paint

初心者向けのアプリとして必ず挙げられる「ibis Paint」。無料版(広告つき)でも使える機能が多く、操作が複雑ではないという点で、初心者の導入アプリとして選ばれています。また、公式YouTubeが新機能の解説やさまざまな裏技を紹介しているので、ユーザーからは「絵師のことが分かっている公式」と非常に評価が高いです。最近では、アニメ機能やAI学習防止機能など、どんどん新機能が追加されていて、まさにお値段以上の“神アプリ”です。
【実際に使ってみて…】
👍 他のアプリに比べて容量が軽く、重いデータでも比較的にサクサク動きました。
👍 公式が出しているYouTube動画を見ながら練習ができるので、短期間で飛躍的に絵が上達しました。
👎 無料版は広告が頻繁に表示され、使用時間が制限されているので、非常にストレスに感じました。
●Adobe Fresco

Adobeが出しているアプリで、Photoshopと連携して作業することができます。「Adobe Fresco」の強みはなんといっても“ベクターブラシ”。ベクターブラシとは、スケールに左右されないブラシのことで、主に線画を描くときに使用します。通常のブラシで線画を描くと、大きさや向きを調整するときに線画が劣化してしまうのですが、ベクターブラシで絵を描くと、何度も大きさや向きをいじっても劣化しないという優れものです。

線画を100%から400%まで拡大したとき

アニメ作成用のツールが使いやすく、動かしたい物体にモーションパスをつけることで、フレーム単位で描き分ける作業を省略することができます。

※iPhone、iPad、Microsoft Surface Proのみサポートしています。(2024年6月時点)
【実際に使ってみて…】
👍 ベクターブラシで描くと線画が劣化しないので、とても早めに線画を仕上げることができました。
👍 モーション機能を使うと、絵を描く枚数がぐんと減るので初心者でも動くイラストを簡単に作成することができます。
👎 フリーミアム版でも十分すぎるほどの機能が搭載されていますが、Photoshopと連携した高度な絵を描くには少し物足りないと思いました。
●Procreate

まるで紙に描いているような質感のブラシが売りの「Procreate」は、油絵や水彩画、デッサンなど、さまざまなタイプの絵を思いのままに描くことができます。このアプリは画像から色を抽出して、複数の色パレットを作成することができるので「あのイラストのあの色で塗りたい」というときに色が探しやすいです。
タッチペンで作業することを前提にデザインされていることから、図形の作成や塗りつぶし、取り消し作業などの作業が非常にシンプルです。デザインと使いやすさの面で多くのユーザーに支持され、Apple Design Awardに2度輝きました。
※ProcreateはiPadのみサポートしています。(2024年6月時点)
※お持ちのiPadがサポート対象のモデルかご確認ください。
【実際に使ってみて…】
👍 ツールの見やすさと操作のしやすさに感動しました。
👎 色を塗りつぶすときに、塗りつぶしたい範囲を必ず囲わないといけないのが不便でした。
●CLIP STUDIO PAINT

プロのイラストレーターや漫画家も愛用するアプリで、紹介するお絵描きアプリの中で機能が一番多く、他のアプリではできない細かい調整が効きます。買い切り版はPC版(windows/macOS)しか存在しないので、タブレットでアプリを継続して使用するには、定額料金を払い続ける必要があるという難点があります。お持ちのダブレットに、セカンドスクリーンとしてPCの画面を映して遠隔操作できる「ミラーリング機能」が搭載されている場合は、PC版の買い切り版を遠隔で操作して絵を描くことができます。
pixivプレミアム(月額550円)に加入しているユーザーであれば「CLIP STUDIO PAINT DEBUT」が利用可能で、Windows、macOS、iPad、iPhone、Android、Chromebook、Galaxyの中から2台まで使用することができます。pixivは初心者からプロの絵師まで幅広いユーザーが作品の投稿・閲覧が楽しめるイラストコミュニケーションサービスで、これからpixivで画像を投稿する予定がある方はこちらも視野に入れるといいでしょう。
「CLIP STUDIO PAINT」でぜひ使ってほしいのは「3Dポーズ集」です。人物画を描くときにブチ当たる「構図を決めたり、人物画を描くのが苦手」という方にはマストでほしい機能です。自分で性別や肉つき、身長などを調整できるので、さまざまな体型の人物が描けます。
【実際に使ってみて…】
👍 機能面でこのアプリに勝るお絵描きアプリはないと思いました。
👍 水彩画ブラシのまるで本当の筆でのようなテクスチャーに感動しました。
👎 無料版はお試し期間つきのものしかなく、タブレット用の買い切り版がないので、本格的にイラストを極めたい人でなければ、なかなか手が出せない値段だと思いました。

絵を描くのが好き、もしくは、これからの趣味として絵が描きたいけど、画材の購入や筆の管理、描いた絵の保管などが難しいという方はぜひ一度「お絵描きアプリ」を試してみてください!

◉有料版の価格一覧(2024年6月時点)

【ibis Paint】
●プレミアム会員(サブスクリプション) 月額:300円 / 年額:3,000円
●買い切り版 1,500円

【Adobe Fresco】
●Fresco 単体 年額:1,150円
●Fresco + Photoshop(iPad版)月額:1,080円

【Procreate】
●買い切り版 2,000円

【CLIP STUDIO PAINT】
● CLIP STUDIO PAINT PRO(アプリ版)月額:480円 / 年額:3,000円
● CLIP STUDIO PAINT EX(アプリ版)月額:980円 / 年額:8,300円
● CLIP STUDIO PAINT PRO(無期限版)5,900円
● CLIP STUDIO PAINT EX(無期限版)24,900円

◉各アプリのダウンロードページ
ibis Painthttps://ibispaint.com/product.jsp
Adobe Frescohttps://www.adobe.com/jp/products/fresco.html
Procreatehttps://procreate.com/jp
CLIP STUDIO PAINThttps://www.clipstudio.net/ja/dl/
miyoka
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