大阪・関西万博(大阪市・夢洲)の楽しみの一つがいろんな国の食べ物。アラビア半島に位置するオマーン国のパビリオンのスイーツも大人気です。
ハルワ(halwa)とは「甘い」という意味のアラビア語で、バングラデシュからモロッコあたりまでの地域で食べられているお菓子を指します。
そのハルワを大福に仕立てた「ハルワ餅」(650円)が大阪・関西万博のオマーンパビリオンのカフェで大人気。ぱっと見が大福餅そのものなので、口に入れた瞬間「?」となる方も多いかも。そんなギャップも含めて話題です。
ハルワは小麦粉にカルダモン、サフラン、ゴマ、ナッツ類、ローズウォーター、ギー(バターオイル)、砂糖などを混ぜ、火にかけ煮詰めて固めたお菓子です。
スパイシーでプルプルしたハルワが、餅に包まれています。
実はこの「ハルワ餅」は万博用に考案されたものだそうで、日本とオマーンのコラボ菓子なのですね。
甘すぎず、くるみゆべしのようでもあるハルワはクセになりそう。カルダモンやクローブといったスパイスが入ったカフワ(オマーン・コーヒー)と一緒にいただくのがおすすめです。
そのほかに「ダズィーズ ルブ タマル」(650円)というカルダモンとシナモンを使ったデーツのケーキなど、オマーンのお菓子類のほか、「ローズソフトクリーム」(800円)も売っています。
このローズソフトクリームは本当にバラの香りがするんですね。香りによるリラックス効果で、暑さでちょっとイラっとする日も、このソフトクリームを食べるととてもハッピーな気分になれます。
いい香り、といえばオマーンでは香りを生活に取り入れる人が多いお国柄でもあり、フランキンセンス(乳香)という香原料は世界の中でもオマーン産は高品質で有名です。
オマーン館の外庭には定期的にシャボン玉が出てくるスタンドが何本もたてられていて、そのシャボン玉にはいちじくの香りがつけられているそうです。確かに手でシャボン玉をつかまえてパンっとはじけるといい香りがしました。
お土産物売り場でもフランキンセンスをはじめとする香水やアロマセットなどが販売されています。
パビリオンの外観はオマーンの山や谷、滝などをイメージして作られています。パビリオンスタッフのAyahさんによると、真っ赤な色は日本とオマーン両国の国旗に使われている共通の色でもあり、日の出をイメージした色でもあるとのこと。日本が「日出ずる国」であり、オマーンがアラビア半島で一番最初に日の出することが共通することによる色イメージなんだとか。
そして建物の中に入って一番最初に目にするのが、ガラスの天井に流れる水。オマーンの、井戸穴を横につなげた地下水路を利用した灌漑(かんがい)システム「falaj(ファラジ)」をイメージして作られたそうです。晴天なら青空を背景に水の流れに目を奪われますし、雨降りの日なら、雨滴の輪が水面に幾重にも出来ては消えていく様子を見上げる不思議な体験ができます。
展示室では光とガラスで構成されたインスタレーションは「水のきらめき」を表現していて、これがとても芸術的。
「大地と水と人がつむぐストーリー」がテーマのオマーン館。予約なしで入場できますし、カフェやお土産物売り場はパビリオン入場なしでも入れます。