【劇団四季】ディズニーの名作が人間の光と闇を描く傑作ミュージカルに『ノートルダムの鐘』大阪で開幕へ【ゲネプロレポート】

【劇団四季】ディズニーの名作が人間の光と闇を描く傑作ミュージカルに『ノートルダムの鐘』大阪で開幕へ【ゲネプロレポート】
ディズニーの長編アニメーション作品としても知られるミュージカル『ノートルダムの鐘』が、7月22日(水)から大阪四季劇場(大阪市北区)で開幕します。全国5都市で上演されてきた人気作ですが、大阪での上演は今回が初めて。開幕に先立ち、7月20日(月)に開かれた公開舞台稽古(ゲネプロ)の様子をレポートします。
艶やかに踊るエスメラルダ(7月20日、大阪市北区)©Disney

艶やかに踊るエスメラルダ(7月20日、大阪市北区)©Disney

物語の舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂の鐘楼に閉じ込められながらも、外の世界にあこがれ、いつか自由になることを夢みているカジモドと、彼を世話する大聖堂大助祭フロロー、同警備隊長フィーバス、そして3人の運命を大きく揺り動かす踊り子エスメラルダが織り成す、切なくも重厚な愛の物語です。

■ディズニーのイメージを覆す重厚な人間ドラマ

カジモドとエスメラルダが鐘楼の手すりに乗って歌う「世界の頂上で」(7月20日、大阪市北区)©Disney

カジモドとエスメラルダが鐘楼の手すりに乗って歌う「世界の頂上で」(7月20日、大阪市北区)©Disney

原作は文豪ビクトル・ユゴーの代表作『ノートルダム・ド・パリ』。ディズニー・シアトリカル・プロダクションズが製作し、2014年に米国で初演され、劇団四季では16年に初演されました。音楽は『美女と野獣』『アラジン』などで知られる作曲家アラン・メンケンと、『ウィキッド』の作詞家スティーヴン・シュワルツによる名コンビが担当。『ライオンキング』や『アラジン』といった華やかなディズニーミュージカルとは趣を異にし、人間の光と闇、愛と欲望、運命の残酷さを真正面から描く、大人のための一作に仕上がっています。
美しい踊り子エスメラルダに出会うカジモドとフィーバス(7月20日、大阪市北区)©Disney

美しい踊り子エスメラルダに出会うカジモドとフィーバス(7月20日、大阪市北区)©Disney

■寺元健一郎がカジモドを熱演

外の世界へ飛び出す決意を歌うカジモド(7月20日、大阪市北区)©Disney

外の世界へ飛び出す決意を歌うカジモド(7月20日、大阪市北区)©Disney

公開舞台稽古では、カジモド役の寺元健一郎さんが圧巻の存在感を見せました。顔や体のゆがみを繊細な身体表現を交えながら、純粋で心優しい青年の内面を丁寧に描写。代表曲「陽ざしの中へ」では、鐘楼の外へ飛び出したいという切実な願いを伸びやかな歌声に乗せ、胸を打つ熱演を見せました。
「タンバリンのリズム」を情熱的に踊るエスメラルダ(7月20日、大阪市北区)©Disney

「タンバリンのリズム」を情熱的に踊るエスメラルダ(7月20日、大阪市北区)©Disney

一方、宮田愛さん演じるエスメラルダは、偏見を持たず、権力にも屈しない芯の強さと妖艶な魅力を兼ね備えた存在。カジモド、フロロー、フィーバス、それぞれの思いを引き寄せる説得力があり、物語の中心人物として鮮やかな輝きを放っていました。

■荘厳な歌声が生む没入感

天井からつり下げられた巨大な鐘を鳴らすカジモド(7月20日、大阪市北区)©Disney

天井からつり下げられた巨大な鐘を鳴らすカジモド(7月20日、大阪市北区)©Disney

木組みで表現されたノートルダム大聖堂のセットの舞台上に配されたクワイヤ(聖歌隊)の存在も、この作品ならではの大きな見どころです。荘厳かつ力強い歌声が劇場全体を包み込み、観客を15世紀のパリへと誘います。壮麗な音楽と重厚な舞台美術、俳優陣の熱演が一体となり、人間の弱さや醜さ、そして希望を繊細に描き出す舞台は、観る者の心に深い余韻を残します。

■祈りが届く舞台に

「陽ざしの中へ」を熱唱する寺元健一郎さん(7月20日、大阪市北区)©Disney

「陽ざしの中へ」を熱唱する寺元健一郎さん(7月20日、大阪市北区)©Disney

カジモドを演じた寺元さんは、「本作は人間の光と闇を浮かび上がらせ、登場人物たちが背負う宿命、そしてその先にある一筋の希望を描く、深く美しい愛の物語です。初上陸となるここ大阪でも、この作品に込められた祈りをお客様へお届けできるよう、日々の舞台を精一杯努めてまいります」と意気込みを見せました。
カーテンコールに応じる出演者ら(7月20日、大阪市北区)©Disney

カーテンコールに応じる出演者ら(7月20日、大阪市北区)©Disney

ディズニー作品のイメージを覆す重厚な人間ドラマと、圧倒的な音楽美が融合した『ノートルダムの鐘』は2027年2月7日(日)まで大阪四季劇場で上演されます。大阪初上演にふさわしい熱気と完成度を感じさせる舞台で、大人の心に深く響く、忘れられない観劇体験になりそうです。
カジモドの心情や教会の神聖さを表すステンドグラス(7月20日、大阪市北区)©Disney

カジモドの心情や教会の神聖さを表すステンドグラス(7月20日、大阪市北区)©Disney

取材・文・撮影/華みず希 劇団四季好きな関西在住ライター。
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